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2023年度心臓血管麻酔専門医認定試験体験記〜その1〜

2023年11月12日開催の第12回心臓血管麻酔専門医認定試験を受験し、12月14日本日合格通知が来たのでその体験をここから何回かにわたって記したいと思います。


受けてみての印象

とにかく時間がありませんでした。見直しをする時間はなく、回答を終えた時には残り1分の状態でした。ただ、普段小児症例がない施設で働いているので、解剖とモニタリング部位の把握に時間を要したため、時間が足りなくなったように思います。

先天性心疾患に関しては問題自体はシンプルな問題が多く、解剖さえ掴めば解答できる問題が多かったように思います。

ガイドラインに沿った問題も多かったです。特に「弁膜症治療のガイドライン(2020年改訂版)」や「非心臓手術における合併心疾患評価と管理に関するガイドライン(2022年改訂版)」、「先天性心疾患、心臓第血管の構造的疾患(Structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン」などはよく出ていたように思います。

2時間集中してパソコンに向き合うのでかなり目が疲れます。ブルーライトメガネなどがあっても良いかもです。

CBT形式で持ち物は写真付きの身分証明証と受験票があればOKです。

パソコンの操作は簡単でした。
 文字の拡大等もできるようになっており、試験前に操作のお試しが可能です。
 計算機・時間表示(現在時刻・残り時間)は試験アプリ内に組み込まれています。
 JBPOTでもそうでしたが、左側に番号の羅列のタブがあり、後で見直すボタンを押すと、回答済みかどうかもわかる状態でマークされ、番号を押すだけでその問題に戻ることができるので見直しは至極容易です。
※2個答える問題で1個しかチェックしていなくても、後で見直しによるマークは回答済みの判定となりますので注意が必要です。


出題問題例

全80問でうち20問程度が臨床問題でした。

・心臓の解剖
・MINS
・放射性同位体を用いた検査たちが何を見るためのものか?
・無症状だが運動負荷で有症状のASがある患者の非心臓手術の適応
・静脈血栓症の対応
・TEVAR/EVAR後のリークの説明
・TEVAR/EVAR後のリークに対してのアプローチ
・RCRIの計算と追加検査の是非
・酸素消費量の計算
・Qp/Qsの計算
・大動脈離断+HLHSのPtのモニタリング異常へのアプローチ
・MICSで大動脈クランプ後に順行性心筋保護するも圧の上昇乏しい時の対応
・VAVDの際にリザーバー内が陽圧になる原因
・右腋窩送血で右静脈ラインより血液が逆流した時の対応
・右鎖骨下動脈の起始異常があるPtにAlineを入れた時にTEEの操作でAlineの変化があった際の対応

などが出題されました。
詳細については控えさせていただきます。
おそらく某会社様が過去問を集めるかと思いますのでそちらを獲得してください。


感想

とりあえず終了直後は終わってほっとしたというの正直なところで、見直しもしていないので手応えは分からない状態でした。ただ、解剖の把握など先天性心疾患に触れる機会が多い方が有利な試験ではあると思いますが、慣れてない人であっても回答するに辿り着ける問題だなと感じました。
今回合格できたことで何が一番嬉しいかというと、またあの地獄の書類作成をしなくていいということです。
無事終わってよかったです。


次回からは、心臓血管麻酔専門医認定試験に至るまでの流れや試験範囲、勉強方法などについて記載していく予定です。

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