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2022年よく聴いた日本語ラップ15選

昨年よく聴いてた曲をまとめて感想を供養。
10選にしようと思ってたのに全然絞れなくて15選になりました。
周辺の曲にも触れてるので実質15選じゃねえ。
ヘビロテしてる曲多いので今回選んだのは2022年リリースに絞りました。
順不同。

全曲YouTubeに公式が曲あげてるやないか…いい時代になったわ……。
順番に感想を供養していこう!
こちら!デデドン!!

① WAZGOGG, 舟平 & SKRYU - 絶品Trip

お洒落なトラックと粋でクールな舟平のラップ。
SKRYUのラップが少ないのに物足りなさを感じるかと思ったら、その少ない出番で強烈な印象を残すフロウとリリック。気持ちのいいボーカルが癖になる。
ポケモン推しリリックが腹立つぐらいオシャレというのもすごい。
気づいたら口ずさんでて再生もしまくってた。



② STUTS - One feat. tofubeats

なんだろうな、わからないけどトラックの展開が最高なのと相乗効果的なラップの乗せ方。めちゃくちゃハマる。
STUTSの曲は一生流してても飽きないわ。



③ ZORN - いたいのとんでけ

傷心中の自分にぶっ刺さった曲。
「こんなうた とどきませんように」
で締められてたのにめちゃくちゃ届いてぶっ刺さった。

「しにたくないけどいきたくないだけ」
「いいことは頑張ってもなく やなことはただ待ってもある」
「それなら死にたいの悲鳴は それでも生きたいと似ていた」
もう挙げ切れないぐらいこの曲のリリックに寄り添ってもらった。



④ Creepy Nuts - 堕天

堕天っていうかアルバム『アンサンブル・プレイ』を鬼リピした。
中でも堕天はグリーンバック選手権で動画作りまくったのもあって死ぬほど聴いた。

(多少バズったけど賞は取れなかったよ)

テクニカルかつキャッチーでポップ、そしていい意味で解像度を下げた曲を作れるようになったCreepy Nutsは最強。

関連して...。
梅田サイファーではやっぱりFirst Take音源のトラボルタカスタムと梅ナイをずっと聴いてた。
どっちも元の音源よりライブやFirst Takeの方がバイブス満々で化けてると思う。



⑤ AKLO, Leon Fanourakis, ¥ellow Bucks & DJ Hazime - LEGACY

2022年DJ HAZIMEクラシック。3人ともバースが完璧すぎるでしょ…。
こんだけ濃いメンツでトリをしっかり受けられるAKLOもすごすぎる。
「そこら奴らとの違いは何度も証明したはずだが Let Me Remind You 」
はAKLOのスタイルで積み上げてきたものをそのまま体現してるボーストでめちゃくちゃかっこいい。



⑥ Fuji Taito & ZOT on the WAVE - Crayon

ラップスタア誕生2021で披露された曲。
ZOT on the WAVEのトラックもすごいんやけど、
Fuji Taitoの乗せ方がうますぎる。
歌詞の詰め込み具合も絶妙で、畳み掛けるところも間の使い方もめちゃくちゃ気持ちいい。
フレーズの繰り返しもクセになる。

ふとTikTok見たらめっちゃ使われてるのも面白い。
単純にノリもものすごくいいので相性がいいんやと思う。



⑦ SALU - GOD LOVES YOU feat. AKLO, JP THE WAVY

SALU&AKLOはいつ聴いても安定していい曲を出してくれますね。
「答えなんて簡単さいつも 流れなんて完璧さ今も」
ってサビでもう気持ち前向きになれる。

明るいだけじゃなくてそれぞれスキルフル。
SALUの音の抜けた部分での「不自由ない」「Party all night」の「ai」の韻からの
さらっと「口座にまた〜」、「隣に〜」「最高なLife」と「oai」の韻に展開していくところまじですごい。

AKLOは踏み方がお洒落すぎて…。
「Do What I Love」と「ぐうたらが」と「言うたらな」「振ったMy Life」とかどうやったら思いつくねん。
「ポジティビティー」「オキニのKicks」もだいぶすごい。

WAVYの間をとった部分の細かい韻と
ちゃんと踏み外さずいながらかなり気持ちいいフロウもものすごいハマる。
「One Two Three」「舞う宙に」の韻もきれいだし
最後の「眼中に」で伸ばしていくところがWAVYでいいなと思う。



⑧ ODD FOOT WORKS - 卒業証書

ODDのアルバムをたまたま聞いた時に、めちゃくちゃ印象に残った曲。
メロディとフロウ先行で気に入って、曲名見たら『卒業証書』ってマジか!ってなった。
で歌詞見たらたしかに卒業ソング。
どんな言語感覚と言葉の切り方してんねんってなった。



⑨ DJ TATSUKI - TOKYO KIDS (Remix) feat. Zeebra & 般若

DJ TATSUKI 『TOKYO KIDS feat. IO, Money Horse』の東京のレジェンドMCを客演に迎えてのリミックス。
2人とももはやさすがの安定感。すごいのは言うまでもない。

今年は特に東京生まれヒップホップ育ちを擦りまくりなジブさん。
さすが渋谷のナイトアンバサダー、ウェルカム東京なリリック。
夜の東京の煌びやかさ(知らんけど)を描き、セルフボーストならぬ地元ボースト感。
日本の首都を背負ったボーストして様になる程のラッパーってなかなかいないのではと思う。

対する般若はエモい情景の浮かぶ展開から最後は後進へ繋ぐアツいリリック。「な?続くだろ?」
が特に般若らしい柔らかい歌い方なのがめちゃくちゃいい。でもアツい男、最後はアツくキメる。

原曲もより聴きたくなって、自分の中でよい相乗効果になってました。



⑩ KANDYTOWN - Curtain Call (feat. KEIJU, Ryohu, IO)

KANDYTOWN解散を知る前に聴いたのにイントロでなぜか切なくなった。
で調べたら解散ですよ。イントロで伝わる切なさ。

オシャレなかっこよさが随所から溢れ出てる。
Hookが
「だからもう少し」
で終わるのも切なくていい。
そして最後のIOのバース、ドラムなしでフィンガースナップだけの上にIOの哀しげなフロウ。
このバースを最後に持ってくる構成も良すぎるし、リリックも
「初めたものを終わらせにきたのさ 大抵のやつらはちらかしっぱなしさ」
「何残せば納得できる その答えを今俺たちが見せてやる」
と幕引きとして粋すぎる。
確かにちらかしっぱなしのグループたくさんいるわ...。それはそれで急に再始動したりしてブチ上がるから良いんやけど。
ただこの潔さに関してはKANDYTOWNにピッタリやなと思ってしまう(知らんけど)。



⑪ BIMとPUNPEE - Night Rider

全体通して言語感覚がぶっ飛んでる
韻も言葉のハメ方もフロウでもって超独特
天才としか言いようがない。

初っ端「使いすぎた」「買えずに終わる」「パイオニア」「最後には」で文字では完全に踏んでるわけじゃないけどフロウで同じ語感にしてしまうところ、
「ボロcarのりドライブ」「オトギバナシズと蟻の門渡りだバスロマン」のハメ方の気持ちよさ、
「居染まる推参のファッション」ってマジで何?
歌詞見るまで「磯丸水産のファッション」かと思ってたわ
そっちでも意味わからんわ!

収録のアルバム『焦年時代』は
キャッチーすぎるHookと「魅力があんたバンタム級脱帽」という褒めてるのか分からないパンチラインがある曲(『トローチ』)とか
1997年のZeebraを召喚する曲(『Jammin’97 feat. Zeebra』)とか
全体的に面白くておすすめ。



⑫ キングギドラ - Raising Hell

ギドラの20年ぶりの復活と『最終兵器』のサブスク解禁、First Take出演、そして新曲リリースなんてアガらないわけない。

キレッキレな三連のジブさんと、ゆっくり乗せながら綺麗な押韻が印象的なケーダブさん。
こんなもんさんピン世代ファン歓喜や。



⑬ ELIONE - 99% (Remix) feat. SALU & RYKEYDADDYDIRTY

良いなと思ってプレイリストに追加してからなんだかんだでずっと聴いてる曲。99%と1%をテーマにそれぞれの視点でラップしてるのが面白い。

ELIONEの
「絶対Friends Only 24 連絡 C’mon」
は見事な言語感覚だと思うし、
「分かってるやつらとBluetooth」
っていう文章の表現と端折り方は面白いし意外にないなと感動した。ネオギャル語になりそうなパンチライン。

ほんでSALUのリリックがマジで好き。
元々老子の言葉らしいんやけど、自分としては高瀬舟でしってから永遠の課題ですわ。
飢えているかといえば全くやけど、エンタメが溢れすぎて「これ以上いらん」みたいな状態は無理。

RYKEYはラッパーになるために生まれたんかいうような声してるなほんま。めちゃくちゃ渋い。



⑭ Moment Joon - BAKA feat. あっこゴリラ, 鎮座DOPENESS, HUNGER, ACE COOL & Jinmenusagi

2022年の祭。闇の雰囲気ただよう祭。
鎮座始まりって時点でもうワッショイだし、
次鋒あっこゴリラでワッショイワッショイ。
後半4人は前半2人よりはワッショイしてないけど、聴く方は勝手にブチ上がり。

スキルについては全員ありえないぐらい高い。聴いたらわかる。聴いたらわかる。
で全員個性がかぶってないからもうトッピング全載せのラーメン出されたみたいな気持ちになる(頼んだことはない)。
こんな最初から最後までびっくりする曲あるかね。
MVは最後ライブ音源入るところもめちゃくちゃいい。



⑮ SOUL SCREAM - TOu-KYOu 2021 feat. RHYMESTER, Zeebra, K Dub Shine & DJ Oasis

レジェンドソウスクのクラシック、『TOu-KYOu』をRHYMESTERとキングギドラの客演で2021年バージョンにアップデート。
このメンツだけでもアツいのに内容も間違いない。最高か。

「俺がヒップホップを選んだんじゃなくヒップホップが俺を選んだ」
と言えるぐらいのスキルが健在でマジですごい。

Dさんバースの『口から出まかせ』『ひと夜のバカンス』(これ知らんかった)『蜂と蝶』『耳ヲ貸スベキ』サンプリングもアガるし、
宇多さん得意の同じ韻で踏み切るバースもキレキレでカッコいい。

ギドラ3人のバースではライムスのバースとは違い、
『UNSTOPPABLE』と『リアルにやる』のサンプリングをトラックじゃなくて「マイク持つDJ」ことオアさんに言わせてるところも粋。
日本のヒップホップシーンを盛り上げようと動き続けてきたジブさんの
「日本のシーンはもうUNSTOPPABLE」
は感慨深い。

ソウスクでは同じく2022年リリースの『DNA feat. SHAMO, 輪入道』も最高。



以上15曲。
名曲揃いの2022年で、15選でも全然収まらんけど、無理やり15曲に絞るならこの辺かなと。
2023年もいい曲にたくさん出会えるでしょう。

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