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ゲノム編集(編集中)

注意
この記事の内容は素人が書籍等で得た情報をまとめたものです。情報が古いことや正しくない場合がありますのでご了承ください。

ゲノム編集の基礎

・ゲノム編集と遺伝子組み換えの違い
ゲノム編集はDNAを切断して変化を促すもので、遺伝子組み換えは外から新たに遺伝子を追加する技術。ゲノムのどこに新しい遺伝子が入るかは運任せで、数万という試行をへて商用化できるもの。
ただ、植物でゲノム編集を行う場合は遺伝子組み換えも行う必要がある。理由としては植物には細胞壁がありCRISPER /CASE9をそのまま入れることができないためである。そこで、遺伝子組み換えを行い、自らCRISPER /CASE9を生成するようにすることでゲノム編集をする必要がある。

・CRISPER /CASE9
従来の遺伝子操作と異なっていた点
・高い操作精度
  従来の遺伝子操作は期待した変化が起きるかは運
・汎用性
  従来の遺伝子操作は使える対象が決まっていた
・技術の使いやすさ

ある塩基配列に結合できるような配列を組み込みそこで遺伝子を切断するようにできる。この際に切断されたDNAはかなり高い確率で元の通りに修復される。(失敗するのは1/10万か1/100万程度と考えられている)しかし、CRISPER /CASE9は塩基配列が一致する限りDNAを切断し続けるので遺伝子に確実に変化を起こすことができる。

また、特定の塩基配列にしか結合しないため想定していない部分のDNAを切断してしまう確率はかなり低い。

応用例

食領域と医療領域では話が変わってくる。というのも、ゲノム編集は低いながらも失敗する可能性をゼロにはできない。そのため、失敗したものは廃棄し、良いものを残していくという選択ができる食領域と一度壊れたらおしまいの医療領域では許容できるリスクの大きさが違う

食領域

食の安全には三種類ある
フードセーフティ・・・微生物や自然毒による食中毒を防いだり、農薬や食品添加物を適正使用したりして守る
フードディフェンス・・食品に毒性物質が仕込まれるなどの犯罪や破壊行為を防ぐ
フードセキュリティ・・食材を安定的に生産し、供給するという食料安全

+α
世界的にはフードセキュリティの方が問題となっており、育成に大量の穀物を使用するという点で、家畜と人が穀物を取り合う状況になっている。これを反省する形で人工肉や植物性食品に変えていこうというムーブメントが起きている。

食領域では筋肉が大きく育つ魚や高GABAトマトなどのゲノム編集された食品が食卓に並ぼうとしている。



参考文献


・ゲノム編集食品が変える食の未来(松永和紀 株式会社ウェッジ)
・ゲノム編集からはじまる新世界(小林雅一 朝日新聞出版)
・ゲノム編集とはなにか(山本卓 BLUE BACKS)
・CRISPER(ジェニファー・ダウドナ 文藝春秋)
・ゲノム編集の衝撃(NHK「ゲノム編集」取材班 NHK出版)

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