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新・群れラジオ 議事録 #3

こんにちは。群れ研究所です。

この記事は読書サークル三ツ星スラム内群れ研究所が執り行う群れラジオの議事録です。

今回記事を担当するのは、マイクとみさわです。めぽりっくさん卒業の記事を見て、自分に何かできれば、と手を挙げさせていただきました。実は、隠れファンでした。とはいえ、群れ研究所の課題図書は一冊も読めていません。(積読中です)

よろしくおねがいします!

それでも、なんとなく群れ研究所は楽しそうで憧れがあったので、思いきりました。あまり思いきらないタイプの人間なので、自分でもちょっとびっくりです。とはいえ、ワクワクで胸いっぱいです。記事作成能力など群れ研究員の先輩の足元にも及びませんが、「続ける」をモットーにやっていきたいと思います。


新・群れラジオ#3は、10月25日に行われました。

主な内容は新・群れラジオに向けて、はじめの課題図書である『人類進化の謎を解き明かす』の振り返りと、群れ研究所のあゆみについてでした。

ささっと振り返る『人類進化の謎を解き明かす』

『人類進化の謎を解き明かす』は、人類学者ロビン・ダンバーさんの著書です。ひとことで説明するなら、<私たちが「人間」になった理由。>ということで、帯にもそう書いてありました。

<私たちが「人間」になった理由>とは、キャッチーなフレーズで私も好きなのですが、ここから思索しようと思っても、人間とは何だろう?というところで止まってしまいました。

というわけで、新・群れラジオ#3を聞いてみました。

僕もさらっと読み返したんですけど、簡単に言えば「人間と他の動物って何が違うの?」っていう話を神化人類学者の視点から見ていったよという話なんですが…

動物と人間の明らかな違いは認知でしょうと、ダンバーさんは言っていて、人間は空想ができるというのが他の動物と違うということですよね

by.所長(ラジオ)

なるほど!人間とは何かを考えるときには、すべての動物の中から私たちだけにある特徴を見ていけば、私たち(人間)が何なのかわかるということなのでしょうか。つまり、人間とは何か?という問いではなく、私たちとは何か?という問いの方が適切だったのかな、と思いました。


この本の中で特徴的なワードは二つあると思っていて、「時間収支モデル」と「社会脳仮説」です。
脳の大きさによって、その類人猿が作った群の大きさがわかるという仮説が、社会脳仮説です。脳が大きくなると必要になる食べ物の量が増えるから、移動していっぱい探さないといけない。群れが大きくなるから、群れを維持するための社交の時間も増える。でも、1日の時間は変わらないわけで、どうやってそれを短縮していったのかという話になっていくわけですね。
そこがこの本のおもしろいところであり、今、私たちと通じるところでもあると思っていて、そもそも人間はどうやって群れを作り、社交をうまくやっていたのか。

他の類人猿と何が違ったのか、虚構、物語とか宗教は大きい。自分たちの歴史を語る物語があるとそれだけで群れの結束力がアップする。物語は現実の出来事でなくても、神話でもいいわけですね。

by.らる研究員(ラジオ)

私たちは虚構を扱うことができ、それは他の動物には見られない特徴だということを理解しました。そして、虚構を扱うのが認知能力であり、その能力は脳の大きさによって発達し、人間が社交をするうえでは欠かせない能力でもあると思いました。認知能力が先なのか、社交が先なのかはちょっとよくわかりません。鶏が先か、卵が先か、みたいなものなのでしょうか。『人類進化の謎を解き明かす』読んでみたくなってきました。うずうず…

それにしても、「虚構」というのはなんだかかっこいい響きですね。なんだか頭が良くなった気がするので、積極的に使っていたら、お友達に「なんやねん」と言われてしまいました。「なん、知らんの?虚構知らんのお前だけ」とあしらいましたが、真剣に「虚構ってなに?」と聞かれたらドギマギしてしまいます。

よく分からなかったので辞書で調べました。


実際にはない、作り上げたこと。作り事を仕組むこと。フィクション。

岩波国語辞典第八版

<このドラマはフィクションです>のこと?
「人類進化はドラマだ」だなんて博士役がドラマで言っていそうなセリフですが、どこからどこまでが虚構なのか…

…宗教もそうなんだけど、道徳とかも。
こういう行いが尊いみたいな物語があって、みんながそれを脳内でシミュレーションして、「あ、そうだな」と思うことができて、相手も道徳を守ることが尊いと思ってるっていうのを共感というか、自分の中で想像できるんですよね。そういうのは人類独特ですよね

by.所長(ラジオ)

なるほど、脳内で完結することが虚構なのでしょう。これで、虚構って何?と聞かれた際には、そっと自らの頭に人差し指をあて、「ここにあるすべて」と言えそうです。名称は虚構?なんだか迷宮入りしたような気持ちになりましたが、群れ研究所は人間の群れについて研究しているところ、ここでは群れと虚構の関係が重要なのでした。いっけな〜い

おなじ前提を持っていれば、相手の気持ちがわかったような気になってるというか。虚構を作ったことで一致団結できるようになった。これはダンバーさんの本じゃなくても、最近読んだ本でもおなじことを書いてましたね。

by.らる研究員(ラジオ)

音楽とかそういう一緒に何かをやるってことで、「私たちは今楽しい」っていう気持ちを共有できているのが大事で、音楽は効果的なことがわかったし、物語でもいいよなあとは思うんですけど、群れ研究員がおなじことを楽しいと思って、やっていて、リスナーさんがそれを見て、おんなじ気持ちになれることが大事だなと思ったので…(略)

by.所長(ラジオ)

ここで虚構と群れがつながりました。たしかに、好きな音楽が友達になるきっかけだったりします。私も仲良くなりたいなあと思う人には積極的に好きなものを聞くようにしています。それは、「これ、いいよね」という気持ちを共有しているからなんですね。おんなじ気持ちになるのはたしかに大事な気がします。

例えば、好きなアーティストのライブ会場ではみんなが仲間のような気がします。それはおんなじ気持ちになっている気がするからなんですね。気持ちはたしかめる方法がないという点で虚構なのでしょうか?だって、好きという気持ちになったことはありますが、もらった気はしても、どこにしまったのかをよく忘れてしまうからです。ああ!また脱線を…


物語の前に、音楽とか笑いとか、言語もそうなんですけど一緒に何かをやるぞと、これは大事

by.らる研究員(ラジオ)

なんだか一緒に『人類進化の謎を解き明かす』が読みたくなってきました。というのも、憧れの群れ研究所の仲間になりたいからです。じゃあ、おなじ本を読んだら仲間になれるかというと、わかりません!

ラジオでは、時間を一緒に過ごすことや、物語を共有することが、私たち仲間にさせる(意訳)と言っていました。ここでざっと私は群れを仲間と言い換えたのですが、皆さんにとってこの「群れ」というワードは身近なものでしょうか?

今でこそなじみがありますが、当初は群れというのはどうしても動物園の猿山だったり、ギャングを想像してしまいました。きっと私の中では群れ=縄張りを持っているという認識なのだと思います。

みなさんは、まず、「群れ」と聞いて何を思い浮かべますか?

それが「群れ研究所」ならきっと同志ですし、「群れ愛好会」ならスラムの古参中の古参です。猿山やギャングだったら私の友達ですし、あるいは、羊の群れだったら羊飼かもしれないし、しまうまだったらサバンナの人かもしれません。


『人類進化の謎を解き明かす』の前に、らる研究員のnoteを読んだらとてもわかりやすく、一緒に読んだ気になりました。


群れ研究所のあゆみ

群れ研究所は発足当時、「群れ愛好会」という集団でした。そのときスラムでは群れがどうとか、認知がどうとか話していて、ぼんやりしたまま知識人みたいなふりをして、ああでもない、こうでもないと議論をしていたのですが、「いうて群れってみんなわかってなくない?」みたいなことを僕が言ったら、「群れって何かしらべーや」という話をプロ奢ラレヤーからされまして、いいよ。やるよ。と。それではじまったのが群れ愛好会です。

とはいえ、僕はアカデミックな人間ではなく、むしろ高卒なのでどうしたらいいのかわかりませんでした。なので、本をよく読む人に聞いたんですよ。動物としての人間の群れから考えて行ったらとアドバイスをもらいまして、『人類進化の謎を解き明かす』という本を読んでいこうと始まりました。

by.所長(ラジオ)

群れ研究所も発足から約2年間が経つそうです。
今明かされる群れ研究所発足の真実、「いいよ。やるよ。」がなんとも所長らしいですね。群れ研アイドルだけでなく、研究員のみなさんのこともお伝えできたらと思います。


おしまいに

今回、記事担当役に手をあげたはいいものの、右も左も見当がつかず、気持ちだけがからまわっていたのですが、研究員のみなさんは優しかったです。トゥンクしました。


さて、ここまで書かせていただきましたが、これにて、本記事をおしまいします。読者のみなさん、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

それでは、また。
とみさわでした。


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