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令和5年度当麻町新年度予算「一般会計 過去最大73.7億円」議会承認

3月3日より14日までの日程で開催された当麻町議会定例会において、議員みなさんにご審議いただいた新年度当初予算。全議員、全会一致での賛成承認をいただきました。私が思いを込めました「コロナ禍を乗り越えた飛躍の年とする」新年度予算、ご理解にお礼を申し上げます。予算規模は一般会計で73億7千万円、過去最大規模となります。
 
さまざまな事業がありますが、一部の新規事業・継続拡充事業を述べていきます。◎は重点説明事業、〇は概略説明事業。
 
【住環境】
◎「未来へつなぐ宅地循環促進事業」拡充事業・1,700万円。
定住の促進と宅地の循環、空家の解消を促進する当麻モデル、未来へつなぐ宅地循環促進事業。事業者または町民の方が、空き家・中古住宅とその土地を購入・除却し当麻町産木材を活用して住宅の新築等を行う場合、除却費用と新築町産材費用をセットで補助するものです。
空き家除却補助は補助率1/2、上限150万円に引上げ。空家の状態が老朽化し危険な家屋については、補助率3/4、上限は200万円。新築町産材補助は上限250万円。この事業は、建売住宅の建築を行う事業者に対しても適用するもので、民間活力による既存宅地の持続可能な循環活用の方策として、推進してまいります。工務店・ハウスメーカーさんなど、ご活用をご検討いただきたいです。
 
◎「町産材活用促進事業」継続事業・5,000万円。
町産木材を活用し新築する住宅に対し、上限250万円までの木材購入価格分を補助します。カーボンニュートラル、持続可能な循環型林業、地材地消の意義を日々過ごす住まいで、ご家族みなさんが木の温もりに包まれ身近に感じられる取り組み。あわせて、転入者が多い社会増を記録する魅力あふれる住環境の取り組みとして、今後も継続、発展させてまいります。
 
◎「武道館改修事業」新規事業・3,094万円。
昭和44年に建築後、町民の諸儀式等を執り行う場、主に、葬祭場の役割を担う他自治体でも珍しいと言われる公設施設。当麻町に根付いた文化とも言える、亡くなられた町民を、偲び、別れを告げたい、送り出したいと願う、多くの参列者が一堂に介すことができる施設です。この心通う文化をこれからも大切に、令和5年度は、武道館屋根箱棟撤去工事および、屋根板金塗装工事、外壁塗装工事を実施し、長寿命化を図ります。
 
【葬祭場・墓地】
〇「葬斎場修繕事業」新規事業・540万円。火葬炉セラミック張替修繕、火葬場ステンドグラス撤去・ガラス新設工事、ホールロビーガラス入替工事。
 
【道路交通網の整備】
〇「排水路災害対策事業」継続事業・1,410万円。大雨被害等による災害対策のための補修。
〇「当麻川第1支線道路地すべり対策事業」継続事業・1億円。原因究明のための調査委託を令和4年度実施済。令和5年度に調査に基づく実施設計委託、対策工事を実施。
〇「1条道路舗装修繕事業」新規事業・4,620万円。令和5年度から3箇年計画、国道から道道4丁目道路間の掘削オーバーレイ修繕工事。初年度は、国道から1,100m。
〇「道路維持車輌整備事業」新規事業・2,800万円。歩道用小型ロータリー除雪車(23年経過)の更新。
〇「しらかば2号道路側溝整備事業」新規事業・800万円。市街8区しらかば団地内道路側溝トラフ劣化箇所改修。工事延長37m。
 
【上水道・下水道の整備】
〇「当麻川4丁目1号橋水道施設移設事業」継続事業・1億5,400万円。北海道が事業主体の橋梁架替事業に伴う、水管橋から河川横断伏越への移設工事。
〇「11条道路配水管更新事業」新規事業・1,650万円。11条道路の2号道路から3号道路間の配水管更新工事。工事延長410m。
〇「緑郷配水施設設備更新事業」新規事業・5,800万円。緑郷配水施設の流量計、テレメーター等の更新。
〇「公営企業会計法適用化導入事業」新規事業・560万円。令和6年度から公営企業会計へ移行する事に伴う1市4町での会計システム共同購入委託料。
 
【消防・救急・防災設備】
〇「物体検知型映像鮮明化システム購入事業」新規事業・176万円。ホワイトアウト等で前方が見えにくい場合でも障害物(自動車等)を自動解析し、鮮明化させる映像システム。出動頻度の高い救急車に設置。
〇「救急機材更新事業」新規事業・315万円。半自動除細動器の更新。
〇「小型ポンプ更新事業」新規事業・224万円。第6分団(緑郷)消防ポンプ自動車の積載小型ポンプ更新。
 
◎「地域防災拠点施設整備事業」継続事業・2億623万円。
「もしもに備える力」。事業費の70%が地方交付税措置される令和7年度が措置期限である国の緊急防災減災事業債を活用し、拠点施設を新設整備するものです。整備地は、当麻中学校・くるみなの木遊館の隣接地。防災備蓄品保管倉庫、土のう作成所、自衛隊災害派遣受入も想定した敷地舗装工事、また、フォークリフト、4トントラックの購入などを行います。
 
【河川の設備】
◎「廠舎川(しょうしゃがわ)河川改修事業」新規事業・5,850万円。
廠舎川の大雨、集中豪雨時の越水により農地被害等が発生していることから、災害対策として、河川の改修工事を実施します。調査設計委託料1,350万円、改修工事費4,500万円を見込みます。
 
【農業の振興】
◎「国営当麻永山用水土地改良事業」新規事業・約2億6,800万円。
事業期間10年にわたる総事業費100億円を超える事業「国営かんがい排水事業当麻永山用水地区」が完了し、当麻町が負担する土地改良事業負担金です。
 
〇「園芸施設導入事業」継続事業・1,200万円。水稲にプラスした高収益施設園芸作物(キュウリ・ミニトマト・でんすけすいか・キク・カーネーション・バラ)の栽培による「稼ぐ農業」複合経営農業の実践と継続に向けた施設導入に対する助成。補助率は町1/4・当麻農協1/4。
○「地場産品加工研究センター施設整備事業」新規事業・1,307万円。外壁・屋根改修工事のほか、自動餅つき機の更新。
 
【林業】
○「成熟木伐採活用事業」継続事業・270万円。町有林天然林の成熟したクロエゾマツを中心に針葉樹大径木を収穫し利活用。間引きによる後継樹の成長を促す。伐採材積180立方メートル。
○「林業機械導入事業」継続事業・1,200万円。当麻町森林組合が行う原木運搬用25トントラック導入経費への1/2補助。
○「スマート林業推進事業」新規事業・128万円。ICT、情報通信技術を活用した森林経営計画策定業務や森林調査の効率化、省力化へ向け当麻町森林組合が導入するGPS機器および調査用ドローン導入経費への1/2補助。
 
【商工業】
〇「中小企業融資事業」継続事業・410万円。町内中小企業の経営安定及び基盤強化を図るため、経営安定化資金の全額利子補給する「当麻町中小企業経営安定化資金利子補給条例」をさらに3年間延長し、継続支援を実施。
 
◎「当麻町商工業振興補助事業」新規事業・1,895万円。
令和4年度まで実施「とうまのお店元気事業」の内容を充実、対象メニューを拡大。新築・増改築で上限300万円、売上増や脱炭素につながる店舗の改修、町産木材活用、合併処理浄化槽設置に対しそれぞれ上限100万円、空き店舗棟解体で上限150万円、市街地の店舗兼住宅を第3者に譲渡した場合の譲渡奨励金100万円、太陽光設備導入について一部助成を行うもので、条件に応じた併用補助を受けることができます。
 
【観光の振興】
〇「蟠龍まつり補助事業」継続事業・600万円。開催30回の節目を迎えることから「蟠龍まつり実行委員会」へ100万円を増額補助。
〇「アスレチック整備事業」継続事業・1,486万円。フールドアスレッチク内遊具の更新。年次計画更新、令和5年度は4ポイント実施。
〇「鍾乳洞整備事業」新規事業・196万円。鍾乳洞入口上部、法面落石防止網補修工事。
〇「くるみなの散歩道等改修事業」新規事業・220万円。とうま山展望台、法面補修工事。
 
【教育環境の整備】
〇「学校給食事業」継続事業・8,236万円。燃料費・光熱水費・食材の高騰で事業費は、前年度当初予算比で1,305万円の増加。町内の保護者などから徴収する給食費は、家計の経済的負担軽減のため、増加費用分は全て町費で対応し、給食費の値上げは行わない。
〇「 ふるさと思い出机製作事業」継続事業・254万円。中学校学習机を町産材で児童自身が製作。3年間使用した後は卒業記念贈呈する、木育を推進する独自の事業。学校や生徒からの要望など反映し、より使いやすく喜んでもらえるよう、現行の机デザインをモデルチェンジ。令和5年製作から仕様変更。
〇「臨時教員配置事業」継続事業・471万円。令和5年度の新中学1年生普通学級在籍児童数41名の見込み。転出など異動により中学校学級編成基準・配置基準により1学級になることから、場合によっては町費による臨時教員を1名配置し、2学級を維持させるもの。
〇「当麻小学校改修事業」継続事業・1,127万円。職員用トイレ増設工事、テラス木平板改修工事。
〇「学校教育支援アドバイザー設置事業」新規事業・427万円。学校教育を取り巻く複雑化する教育課題などに対応、学校と教育委員会の連携体制をより強化させるため、学校教育支援アドバイザーを新たに1名配置。
〇「宇園別小学校改修事業」新規事業・2095万円。体育館屋根改修工事。
〇「小学校理科教育設備事業」「中学校理科教育設備事業」新規事業・357万円。小学校・中学校の理科で使用する顕微鏡などの機材更新。
 
【スポーツ振興】
〇「スポーツセンター改修事業」継続事業・1,449万円。卓球場床改修工事692万円、柔道場畳入替工事757万円。
 
◎「スポーツ施設照明LED改修事業」新規事業・2,607万円。
スポーツセンターアリーナ照明の水銀灯が、経年により多くが不点になっており競技等にも支障があること、また、スポーツセンター各部屋の照明、非常灯照明についても、電力使用量の軽減によるカーボンニュートラルへの貢献、加えて、電気料低減のコスト面から、LED照明に改修する工事を実施するものです。
 
【健康づくり】
〇「健康福祉施設改修事業」継続事業・3,510万円。令和元年度から毎年度、計画的に改修工事を実施中。令和5年度はヘルシーシャトー機械設備工事の1期工事として、床下温水配管、床暖房系統の温水配管、機械室内温水配管の更新のほか、汚水中継ポンプ用配線修繕工事を実施。
 
【医療】
◎「医療費助成事業」継続事業・4,193万円。
子ども医療費助成対象の範囲について、これまでの15歳から18歳へ、いわゆる高校生以下まで拡大。当麻町は転入者、子育て世代の転入が多く、社会増を記録する町ですが、より移住定住促進との相乗効果も高い、子育て支援策を強化します。
〇「当麻町立診療所運営費操出事業」継続事業・5,200万円。
〇「医療用機器整備事業」継続事業・771万円。X線撮影装置(レントゲン装置)など更新。
 
【子育て支援】
◎「出産・子育て応援交付金事業」新規事業・123万円。
令和4年度補正予算、国が創設し実施した事業について、令和5年度も当麻町では継続実施し、妊娠時に5万円、出産時に5万円の給付金を支給し、一体的に行う妊婦や子育て世帯の相談支援について、引き続き実施するものです。
 
【広報・広聴】
〇「地域おこし協力隊 広報・広聴事業」継続事業・1,077万円。2名の地域おこし協力隊が活動。
 
【行財政】
〇「家屋現況調査業務委託事業」新規事業・589万円。航空写真と家屋課税データの比較、現地調査による未評価家屋の把握。
 
加えて、新年度令和5年度予算では計上されませんが、環境省補正予算を活用し、地方公共団体実行計画策定「再エネ導入目標及び区域施策編策定支援委託」事業を実施すべく、すでに3月3日、町議会にて補正予算可決。繰越事業として新年度早々から着手します。事業費は1,139万円。全町的な温室効果ガスの排出削減計画のほか、指定避難所・公共施設集積地への再生可能エネルギー導入など具体的、有効的なプランも練ってまいります。
農業・林業の力、さらには、太陽光など潜在するグリーンの力を最大限引き出す「GX=グリーントランスフォーメーション」当麻モデルの構築。地方の弱みを強みへ転換、全国のロールモデルとなる取組の実現、口火を切り挑んでまいります。
 
以上、令和5年度新年度予算について、一部をご説明させていただきました。
全道・全国からともに注目を集める当麻町の農業、林業の基幹産業振興。同じく高い評価を受ける新たな風が吹く商工会、商工業のさらなる振興発展。官民連携の力による新たな価値創造、ふるさと納税をはじめとした自主財源の確保、健全な財政基盤を維持しながら、町民みなさんが安全安心に暮らし続けることができる、「食育・木育・花育」当麻町ならではの持続可能なまちづくり。
継続と進化。町長就任4年目も全力を尽くしてまいります。

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