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「日々勉強 日々感謝」令和5年の新春を迎えて

 あけましておめでとうございます。
 令和5年の新春を心からお喜び申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症がもたらした国難。3年が経過しようとしています。withコロナの取り組みは続き、感染拡大防止への基本的な取り組みは継続しながら、社会・経済活動を両立させていく。町民皆さんのご理解、ご協力をいただきながら、町議会議員皆さんのお力をいただきながら引き続き、町政を進めてまいる決意です。
 コロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻による国際情勢の不安定を起因とした電力・ガス・燃油・食料品などの価格高騰の影響が、私たちを直撃しています。町民皆さんの日々の生活へのご支援、消費を喚起し地域経済を活性化させるべく、当麻町商工会と連携してプレミアム付商品券(第5弾)を発行。さらに、全町民対象、地域生活応援チケットを配布しました。
「当麻を元気に!当麻で元気に!」。お互いさま、地域で支え合う町民皆さんの温かなお気持ちにより、希望をもって新年を迎えることができますこと、お礼を申し上げます。
 雪国である北海道。とりわけ暖房エネルギー価格の高騰は、健康と命に関わる大きな問題です。国、道の支援策に加え、町独自の支援策も講じて、町民皆さんの暮らしを支えてまいります。

プレミアム付商品券売払代金1億円にプレミアム率 50%の 5,000 万円を町が上乗せ。
町内で循環する直接的経済効果は1億 5,000 万円
全町民対象一人あたり 6,000 円分の地域生活応援チケットを配布

 北海道有数の食味を誇る米どころ、水稲を軸とし、キュウリ、ミニトマト、でんすけすいか、キクやバラなど、そ菜、花きともに、全道・全国に誇る高品質な、施設園芸作物の栽培とを組み合わせた「稼ぐ当麻農業の力」。コロナ禍にあっても生産者、当麻農協はじめ関係機関が連携し、足腰の強い農業経営基盤を維持しています。
 GPS自動操舵トラクター、ICT技術を活用したハウス設備導入など、先端技術を積極的に取り入れた営農活動への支援策を当麻農協と連携し強化。当麻農業には夢がある、未来は明るい、そう感じ意欲的に営農、新規就農いただける環境づくりとともに、担い手の高齢化、労働力不足の課題にも取り組んでまいります。
 令和3年産に収穫された米は品質も良く、収量も上々。当麻農協からの仮渡金、米価が昨年より上がるとのことは喜ばしいですが、それ以上に、ロシアによるウクライナ侵攻がもたらした肥料価格の大幅な高騰が、重くのしかかります。日本の食料供給基地、北海道。国民の命と健康に関わる食糧安全保障の観点からも国に対し、北海道町村会をはじめ関係団体が一体となって、十分な対策を講じるよう求めてまいります。

白米販売力を高めているHACCP認証を得た精米施設
北海道一生産量・販売額を支える当麻農協キュウリ選果施設
導入が進むGPS自動操舵トラクター

 公共事業で築いた協力連携体制、活用の仕組みを一般戸建て民間住宅へ拡大。当麻モデル「当麻町産材活用促進事業」。皇族より高円宮妃殿下のご臨席を賜る中、住生活月間功労・国土交通省住宅局長賞を受賞させていただきました。平成25年度から10年の歩みは、地材地消、循環型林業、全国を代表する取り組みへ。林業・製材業・建設業など、町内外さまざまな事業者皆さんと行政、どの一者が欠けても実現できなかった官民連携の試み。二酸化炭素などの温室効果ガスを建築材の木材にとどめる炭素固定吸着効果を最大限いかした、脱炭素、カーボンニュートラルへの貢献に対しても評価をいただき大変光栄です。
 全町域において当麻町産材活用新築住宅すべてを対象にSGEC国際森林認証住宅とする、全国初の取り組みを当麻町森林組合と新たにスタートさせました。コロナショック、ウッドショックのピンチをチャンスに。木育の町、林業の町、全国を代表するトップランナーとして、ロールモデルを創り出す。責務を果たしてまいります。

住生活月間功労・国土交通省住宅局長賞受賞
当麻モデル「当麻町産材活用促進事業」

 令和4年5月10日、当麻町に開拓の鍬が下ろされ130年、節目の開町記念日に「当麻町開拓130年記念式」を挙行。開拓以来、脈々と受け継がれてきた、開拓魂。「オール当麻」の力を結集させ、必ずやコロナ禍の国難を乗り切り、明るく夢を語り合えるまちづくりへ、全力で取り組んでまいります。
 子どもから、ご高齢の方まで、多くの町民皆さんにご来場いただき、記念イベントを開催。当麻町130歳の誕生年、笑顔でお祝いいただき大変うれしく思います。

当麻町開町 130 年記念式
当麻町 130 周年記念「NHKおかあさんといっしょ宅配便 “ファンターネ!小劇場 ”」
当麻町 130周年記念「林家たい平講演会」

 夢を描きチャレンジ。当麻町での新規出店、既存店の魅力向上への新たなチャレンジを後押しする「とうまのお店元気事業」の継続支援。また、空き店舗や空き家などを活用した移住開業者支援事業など、当麻町商工会と連携し、支援制度をより柔軟に強化してまいります。
 官民連携、施設間連携、相乗効果によるエリア全体の魅力向上。当麻町では近年、アウトドアやアパレルブランドショップの誘致・新規出店、カフェやパン、スイーツ店、さらにはプライベートサウナ宿泊施設、柔道場スポーツジム複合施設などの開業のほか、多様な業種で起業される方が増加。新たなにぎわい創出の風が、当麻町に吹き込まれています。

 ハートフルタウンとうま第2期、全61区画。8月中旬に造成地が完成し、分譲申込は早くも30区画、予想を上回る状況であり、高い評価をいただいていること、大変うれしく感じます。SGEC国際森林認証住宅が立ち並ぶであろう新しい街並み。SDGsへの貢献、環境に配慮した持続可能なまちづくり。当麻町産木材を活用し、住宅を新築いただく施主、ご家族皆さんのご理解をいただき、官民連携の力で進めてまいります。

ハートフルタウンとうま第2期分譲地

 公共施設への空調設備エアコンの設置。通所介護デイサービスなど、高齢者皆さんの健康維持・増進などに活用されている、ヘルシーシャトー、保健福祉センターをはじめ、農村環境改善センター、スポーツセンター、また、当麻幼稚園、子育て総合センター、指定避難所6施設に空調設備エアコンを整備。事業費は1億4239万円と大きいですが、夏期も快適に過ごしやすく整備し、いつまでもお元気でお過ごしいただきたいご高齢の皆さん、町民皆さんが、より健康的に活動できるよう、決断をさせていただきました。
 同時に、当麻小学校、宇園別小学校、当麻中学校が対象である町立学校空調設備エアコン設置事業も順調に進み、来年から使用可能となります。事業費は1億4千万円ほどと大きいですが、町の宝、未来を担う子どもたちの成長のための教育投資。北海道でも酷暑が続く気象状況にある中、学びの環境改善を全道に先がけて進めてまいります。
 厳しい熱さ対策、また、感染予防対策としての主要公共施設への計画的な空調設備エアコン設置。町民皆さんのご理解をお願いします。

 当麻町と株式会社トラストバンクとの包括連携協定締結。全国最大のふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」を運営する同社として、ふるさと納税に特化した協定は当麻町が全国初。川村憲一社長にご来庁いただき締結しました。地域経済循環の専門的ノウハウを多くもたれる同社のお力をいただき、当麻町から、ふるさと納税の新たな可能性を切り拓き、持続可能なまちづくりの活力を生み出してまいります。
 当麻町は上川管内23市町村の中で納税額は第3位、年間約5億円。食育・木育・花育による、当麻町ならではのまちづくりは、ふるさと納税を通して、全国皆さんからあたたかな応援をいただき、進めることができています。

包括連携協定締結・㈱トラストバンク川村憲一社長
初開催「ふるさと納税特産品販売会」

 町の元気、私たちの誇り、互いの心を通わせる、町民皆さんの力で創り上げる、イベントの数々。「おかえりなさい」3年ぶりとなる蟠龍まつり、生涯学習フェスティバルが開催されました。笑顔が広がり楽しまれる光景を目にし、ここに至るまでの感慨深い思いが込み上げてきました。また、田んぼの学校田植え・稲刈りなど、規模や内容をコロナ禍に対応した形としながら、実施することができました。思いを一つに。ありがとうございました。

 令和3年度から半面ずつ、2年間にわたるスポーツセンター駐車場改修事業が完了。かねてからご指摘、問題視されてきた屋内外スポーツ大会の際、駐車場から溢れた車が近接住宅地道路へ路上駐車する件について、長年の課題を解消することができました。大きなスポーツ大会が年間を通じて屋内外で活発に行われる当麻町。子どもたちの健全育成、町民皆さん、町外利用者皆さんの、健康づくり施設の維持・充実に努めてまいります。

 地域防災拠点施設整備事業。備蓄品や災害援助物資などを保管する備蓄倉庫を主体に、新たな拠点整備へ向け令和4年度に設計、令和5年度の工事着工を目指します。防災減災力の向上、また、消防力の充実、安全安心なまちづくりを進めてまいります。

地域防災拠点施設の整備予定地は当麻中学校、くるみなの木遊館の隣接地
当麻消防署職員が毎日発信するSNSを活用した啓発活動

 「当麻町ゼロカーボンシティ宣言」。脱炭素、地場産業振興による経済活性化、持続可能な地域づくりを同時に進める「ゼロカーボン北海道」の考えを戦略的に取り入れ、林業の町、木育の町、農林業連携の町の強みを最大限発揮し、取り組んでまいりたいと考えています。また町内主要公共施設への太陽光パネル設置など、積雪寒冷地にも対応した再生可能エネルギー導入を検討し、町内への普及を進めてまいります。

建設中の当麻郵便局舎壁面に設置さ れる太陽光パネル

 当麻町に開拓の鍬が下ろされ、開町130年。私たちが享受している豊かさをこの先も。今と先を見据えた子どもたちに誇れる持続可能なまちづくり。町長就任4年目も全力を尽くしてまいります。引き続き、町民皆さんのご理解と、ご協力をお願いいたします。

 本年が自然災害などなく、新型コロナウイルス感染症の収束、ロシアによるウクライナ侵攻の悲惨な戦火が止みますこと、町民皆さんにとりまして、輝かしい年でありますことを願い、新年を迎えての所信、ごあいさつといたします。

 当麻町長 村椿哲朗
 (令和5年新春号・広報とうま我が郷土 掲載)

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