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2021新年のご挨拶~当麻町のまちづくり、新年をむかえての所信。

 みなさまにおかれましては、令和3年の輝かしい新年を、ご健勝のうちにお迎えのこととお喜び申し上げます。
 菊川健一前町長と20年間、共に歩んだ町職員の一人として、町民の一人として、その意志を継ぎ、明るく活気にあふれ、夢を語り合えるまちづくり、子どもたちに誇れる持続可能なまちづくりを「オール当麻」の力で推進しなければならない。
 自身の心にそう誓い、町長を志し、ご支援いただけるみなさんのあたたかなお力により、令和2年2月3日、当麻町長として初登庁をさせていただきました。

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 当麻山麓に新たな「当麻浄水場」が完成し、令和2年4月より本稼働。総事業費は、役場新庁舎建設を上回る約15億円の一大事業となりました。コロナ禍により通水式の開催や、町民見学会など行うことができず残念な状況ではありますが、町民みなさんの命と健康を守るための「核」となる、重要な役割を担う施設が誕生しました。
 当麻町の水道はこれまで、良質な石狩川の伏流水と地下水を原水として、浄水施設をもたずに塩素滅菌のみでエアレーション施設から供給していましたが、近年の水質検査において塩素に耐性をもつ病原性原虫汚染の恐れを判断する指標菌が検出されたことから、ろ過施設を新たに整備したものです。
当麻浄水場を核とし、上水道本管など老朽施設の更新を計画的に進め、適正な水質管理のもと、安全安心な水道水の供給に努めてまいります。

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 日本を取り巻く、北海道を取り巻く、農業情勢は、コロナ禍も加わり、ますます厳しいと、報道されることが多くありますが、当麻農業は力強さを発揮しています。
 当麻農業においても品種による影響の差はありますが、当麻農協のブランド米「今摺米」は、関東、関西など首都圏に強い販路を築き、非常に引き合いも強く、有利販売され堅調を保ちました。また、当麻町ふるさと納税では、受付を一時ストップしたほどの好評さでした。カントリーエレベーターを核に、単位JAとしては道内初となるHACCAP認証を得た精米施設の整備・稼働が大きな力を発揮。町も支援をさせていただきましたが、生産者・当麻農協・町が一体となり、常に先を見据えた販売戦略をもっているからこそ成し得ることができたと強く感じています。

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 花きについてはコロナ禍により、輪菊はとりわけ大きな打撃を受ける状況となりました。町としては早急に、花き全体への流通経費支援策を講じました。北海道を代表する花の産地として、新年の好況を願っています。
 そ菜については、キュウリ販売額で初の8億円を突破、ミニトマトも好調、でんすけすいかも堅調。主力作物がけん引し、そ菜全体では、心配されたコロナ禍の影響を吹き飛ばす過去最高販売実績となる14億円を突破。当麻町の強みである水稲を軸とした、施設園芸作物との複合経営による「稼ぐ農業モデル」の力が際立つ結果となりました。

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 改めて生産者の不断の努力と研鑽による栽培技術の高さはもちろん、関係機関が一体となった当麻農業の力強さと実力を感じてやみません。信用をもって評価をいただける市場関係者にも感謝を申し上げます。
 令和2年度は当麻農協が整備する「きゅうり選果施設予冷設備整備」、「精米施設無洗米タンク増設」、「カントリーエレベーター色彩選別機導入」に対し、町として支援を行っています。新年において、当麻産農作物の評価向上、さらなる有利販売と販路拡大に向けて、大きな役割を果たすものと期待しています。

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 当麻の基幹産業である農業が元気でなければ、商業はじめ町全体の元気は生まれない。その思いで、今後も生産者・当麻農協・各関係団体・町が一体となった販売促進、私自身が町のトップセールスマンとして努めてまいることを、お誓いします。

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 2008年の世界金融危機、リーマンショックを上回ると言われる新型コロナショック。町はもとより、道、国においても、いまだかつて経験したことのない、ウイルス感染症拡大による経済的大災害となっています。
 これまでに、商工会や金融機関などの関係機関と連携し、「当麻でお店を続けよう交付金事業補助金」をはじめ、「当麻町信用保証料補助金」、「感染予防対策支援補助金」など、町としてスピード感をもって、迅速に実行してまいりました。時には、国や道の経済対策支援が講じられる前であっても、先んじて決断してきました。

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 「当麻町スタンプラリー付プレミアム商品券」。町民みなさんのご理解、お力をいただき、大きな混乱やトラブルもなく、事前予約購入から始まり、一般販売購入、抽選販売まで進めることができました。感謝申し上げます。
 商品券をご購入いただいた地域経済を支えるお気持ち、購入者みなさんのお支払い金額1億5,000万円、50%分の町の上乗せ金額7,500万円、合わせて2億2,500万円の直接的経済効果が、当麻町内で生まれます。コロナ禍で打撃を受ける地域経済の下支えとして、有効な経済刺激策となることを期待しています。

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 林業においては、林業資源の循環利用により、期待と注目を集めている当麻町森林組合の取り組みがあります。コロナ禍による国際経済活動の著しい停滞に伴い、輸出入で使用される梱包材に用いる木材需要が激減。林業(川上)から木材製材業(川中)までを当麻町森林組合が一体的に担っていますが、大きな影響が及んでいます。町としても支援策を講じてきましたが、製材加工工場は厳しい状況が続いています。コロナ禍が収束し、円滑に力を発揮いただけることを願います。

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 当麻町のにぎわい、活気を生み出す、町民みなさんの力で創り上げる、イベントの数々。大変残念なことですが、町内最大の夏のイベント「蟠龍まつり」、食の祭典「新米・新そばまつり」、文化の祭典「生涯学習フェスティバル」などが中止となりました。また、町内小中学生、町民ボランティアが大勢集まり、町をあげての町民田植え祭、田んぼの学校稲刈りも実施することができませんでした。ぜひとも今年は、町民みなさんと思いを一つに、開催できることを願ってやみません。

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 本年4月下旬予定、改修中の郷土資料館がリニューアルオープンします。1階は喫茶も楽しめる多世代コミュニティスペースとして、2階は屯田開拓の歴史を伝える郷土資料室として、老若男女問わず、さまざまな方に末永く親しまれる施設になることを、また、中心市街地のにぎわい創出につながることを願っています。

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 長期学校休業など、今後の事態悪化に伴う休業にも備えるため、オンライン教育環境整備を進めてきました。町では、国の進めるGIGAスクール構想について、年次計画を前倒しして促進。全ての児童生徒にタブレット型パソコン導入をはじめ、学校内通信環境等を充実させてまいります。
 モノのインターネット「IoT(Internet of Things)」、人工知能「AI(Artificial Intelligence)」をはじめとする急速な技術革新、グローバル化の進展。情報化社会において当麻町の子どもたちが、明るく・元気に・前向きに、学び成長できる環境づくりへ向け、町、教育委員会、学校が一体となり積極的に取り組んでまいります。

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 町の宝である当麻町の子どもたち。夫婦共働き世帯が大半を占め、また、農家も水稲栽培とそ菜・花きなど施設園芸作物栽培との複合経営により農閑期もさほどなく働く時代。0・1・2歳児をあずかる小規模保育園を当麻町に新たに開設すべく準備を進めてきました。
 運営を担う民間事業者の誘致が実現し、既存公共施設・宇園別公民分館(旧地域保育園エリア)の施設改修を進めており、令和3年4月、念願の新たな小規模保育園「いっぽ」が誕生します。

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 子どもを安心して、産み育てやすい、食育・木育・花育を柱とする当麻町ならではの子育て環境づくり。今回の施策は、これから講じる改革の大切な「いっぽ」。3歳児以上の幼児教育・保育体制のサービス充実を含め、抜本的な改革が必要であり、運営体制見直しを含め、準備を進めています。官民連携の力をあわせ、当麻町の子育て環境を充実させてまいります。

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 不動産鑑定士が鑑定し決定する、基準地価。令和2年9月30日の北海道新聞紙面で、上川管内の状況が掲載されました。私は、不動産取引の実績はもちろん、まちづくりの総合力が問われる客観的な評価であり、一つの指標だと考えます。ビジネスの観点、住むという観点、その土地の価値は、そのまちで未来が、将来性が描けるのか、将来投資できる発展性と継続性が見込めるのか、ということだと感じます。当麻町の住宅地の基準地価が公表されましたが、前年度と比べ2019年度はマイナス1.8%、2020年度の今回発表された数値はマイナス0.5%。全国、全道的に都市圏を除けば下落幅が大きい状況下、下落幅が小幅に抑えられました。
 当麻土地開発公社では、「ハートフルタウンとうま」を造成し2017年8月より分譲を開始。全32区画あったのですが、当初見込みを上回るペースで分譲が進み、令和2年7月をもって全区画が分譲済となりました。

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 「ニュータウンとうま」についても、残り分譲区画数は3区画であり、当麻町に移住・定住を希望されるご家族が多い中、そのお気持ちに応えるべく、新たな分譲地造成計画とともに、既存住宅団地などの空家の循環利用促進へ向けた新規事業を立ち上げるべく計画立案中です。宅地を確保するための新たな当麻スタイルの方策として、練ってまいります。

 「食育・木育・花育のまちづくり」を基軸にした当麻町独自のまちづくり。非常に良い方向に向かっている証であり、効果が表れてきている、私はそうとらえています。今後も、当麻町を応援したいと思っていただけるような、好きと思っていただけるような、住んでみたいと思っていただけるような、当麻町ならではの「食育・木育・花育のまちづくり」を強く進めてまいります。

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 大変うれしいお祝い事があります。菊川健一前町長に対し町として、名誉町民へ推戴させていただき、令和2年12月定例町議会において議決いただきました。コロナ禍に対応した形となりますが、記念式典を開催させていただく予定です。栄えある9人目となる名誉町民の誕生です。町民を代表し、心からお祝いと、お喜びを申し上げます。

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 最後になりますが、新型コロナウイルス感染症拡大防止と、社会・経済活動の両立。町をあげて取り組まなければ、この困難を乗り越えることはできません。みなさんの引き続きのご理解と、ご協力をいただき、一日も早く新型コロナウイルスが収束し、本年が自然災害などなく、ご家族みなさまにとりまして、笑顔あふれ、輝かしい年でありますことを願います。
 明るく活気にあふれ、夢を語り合える、子どもたちに誇れる、「食育・木育・花育」による当麻町ならではのまちづくり。
 町民みなさんが主役となり歩む、新たな年のスタートです。引き続きのご指導と、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 当麻町長 村椿 哲朗


 新型コロナウイルス感染症拡大により、町政報告の場をもてず申し訳ありません。本討議資料にて町政のご報告に代えさせていただきます。
 討議資料 2021年 新年号WEB版
 村椿てつろうと進む会 後援会会長 宮崎 良和

告示日

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