視線恐怖症

 私は視線恐怖感である。

 人の視線が怖くまともな生活ができていない。

 とは言っても、自分と近い人物、例えば仲の良い友人や家族などとは視線を合わすことはできるので、少し軽い方の視線恐怖症ではある。
 
 視線恐怖が起きる場面は様々である。

 例えば、初対面の人と話すとき、コンビニやスーパー、電車の中など多勢の人がいる場所にいるときなどである。

 視線が怖いため、話すときは相手の眉間を見るように、多勢の人がいる場所では視線を避けてスマホか床を見て対処する。

 視線恐怖が起きた時の私はかなり挙動不審な動きをしており時折心ない人から揶揄われることもある。

 なぜ私が視線恐症になったのか。その起因は中学生時代にある。
 
 中学生時代の私は自分の臭いに悩んでいた。
(というか今も悩んでいる。)

 いわゆる自臭症というやつである。数人の同級生に自分の臭いを指摘されたことから始まったのだが、それからというもの、常に自分の臭いが頭の端っこにある状態になった。

 それまで気になっていなかった。人々の鼻を触る動作や、啜る音が気になり始め常に意識してしまうようになってしまった。

 そこに加えて、複数のいじめも起きた。部活動では、鞄にゴミを入れられたり、人前でズボンを脱がされたりされた。
 
 クラス内では、いじめっ子軍団のターゲットになってしまい、成績書やテスト結果、朝読書の本を回されたり、机を反対向きに置かれたりされた。

 そのような色々なことが起因になって私は身近な人以外が怖くなり視線恐怖症になってしまったのである。

 普通に生きていくためには視線恐怖症は邪魔で仕方がないのであるが、治そうにも治せないのが現状である。

 最近では、心療内科に相談に行き、社交不安障害と診断されてセロトニンを増やす薬を出され服用もした。

 が、しかし、服用し始めた頃ちょっと気分が軽くなるだけで、あまり効果はなかった。

 今は認知行動療法などを取り入れて、治そうとしている。

 いつ治るのかはわからないが、いつかは治したいと思う。

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