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サックスを習得するための必須エチュード

ジャンルがジャズでもクラシックでもサクソフォンを演奏するにあたりまず必要なのは楽器を使いこなす事です。

サックスの習得に必要なのは以下の3点です。

1. この楽器の運指を理解して覚える事。
2. 音作りのアンブッシュアー(口の形)を理解する事。
3. 指を滑らかに動かすテクニックの習得

この3点はジャンルに関係なく必要です。 
この note ではこれらを習得するエチュードを順番に紹介します。

このようなエチュードはただ楽譜だけがあり、何を目的としてどう練習するかの内容についてはほぼ口伝になっているのが現実です。 従って音楽大学を受験するような専門的なレッスンを受けない限り、どう学べば良いのかが中々わかりません。

その「口伝」となってしまっていた部分を 今後のnoteで文章と動画で発信して行きます。独学で頑張っておられる方や定期的にレッスンを受けるのが難しい方の練習に寄り添う事が出来れば幸いです。

まず初めてサクソフォンを手にされた方には、

楽器の運指を覚える1冊

大室勇一著「サクソフォーンメソッド」がお勧めです。


大室勇一著ドレミ出版

この本は左手の人差し指から順番に運指の説明があるので非常に分かりやすく、左手の人差し指、中指、薬指それぞれを動かすトレーニングが記載されてから、右手の運指に入るため無理なく指遣いを理解出来ます。 練習曲はバロックのものが多いのですが、その分著作権はかかっていないのかこの本は¥1,100と言う安さです。

ある程度の運指を覚えるとすぐに曲の演奏が可能になります。簡単な曲から練習してみると良いでしょう。

スタンダード曲を覚える1冊

ジャズを演奏したい方にはスタンダード曲集をおすすめします。まずは演奏出来そうなものからチャレンジしてみましょう。
この本はアドリブを勉強するようになってもセッションに通うようになってもずっと使えます。

C, Bb, Eb それぞれあるのでご自身のキィを確認しましょう

音作り、アンブッシュアーの為の1冊

ビブラート、タンギング、ダイナミックス等、口の形(アンブッシュアー)や音の抑揚に関してはラクールのエチュードです。


このエチュードは1番からまずビブラートを徹底的にマスターする曲集なのですが、楽譜のみでその学習内容は全く説明がありません。 学習内容はこの本を習得した指導者から口伝で教わるしかないのが実情です。  従って今後の note記事 で順番に内容の解説を載せます。

フィンガリングテクニック向上の1冊

前述のラクールのエチュードが口周りのトレーニングなのに対してフィンガリングのトレーニングになるのがこのクローゼのエチュードです。
この本は100年以上前のエチュードですが、あのチャーリー・パーカーもこのエチュードを練習していました。元はアルフォンス・ルデュック社の出版でしたが、新しくカールフィッシャー社より変え指の指遣いを書き込まれたものが出版されました。
指を早く動かせるようになりたい方には必須の練習曲集です。


ここまでがジャズを演奏したい方もクラシックを演奏したい方も共通で学習するのが理想的で、ここから先は中級〜上級者用のエチュードになります。

上級者用エチュードジャズ編

ジャズを学ぶにあたり重要なのはアドリブ演奏でしょう。そのためにはまずコードネームの理解が必須となります。コードを学びながらアドリブのフレーズを練習できるのが、ジェリー・バーガンシィ著のインサイド・インプロヴィゼイション・シリーズ vol.1 メロディック・ストラクチャーです。


この教本の特徴はコードを覚えて行きながらフレーズの流れを練習できるところです。 説明も丁寧でお手本演奏の CD も付属しているので独学で学習できます。


上級者用エチュード クラシック編

クラシックサックスの上級者エチュードと言えば  フェルリングによる 48のエチュードです。 これは世界中の音楽大学でも受験課題曲に選ばれているエチュードで、全調性での遅いテンポと速いテンポの曲が 60曲掲載されています。装飾音符やカデンツァの奏法に決まり事がある為、習得者から習うことをお勧めします。



以上サックスを練習するにあたりオススメのエチュードを習得する順に紹介しました。 これから先の記事で格エチュードの内容について解説します。

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