シンギュラリティ到来は近いのか
はじめに
今回はシンギュラリティの到来について自分なりの考えを書いていきます。当然ながら未来のことなので正解はありませんし、否定的な意見もあろうかと思いますが、一人の人間の見解にすぎませんので、ご容赦ください。
シンギュラリティとは
「シンギュラリティ」という言葉も長く使われていますが、定義付けが難しいですよね。いわゆる「技術的特異点」というもので、SF映画とかでAIが暴走して人間を支配してしまう、みたいな状況を思い描く方が多いようですが、本投稿での定義としては、「技術が人類の脳と同レベルのAIを生成することができるとき」としておきましょう。
この時点から秒でAIが人間を上回っていくということですね。SF映画的なことを言うと、AIが人間を上回ったとき、AIが「地球の未来のためには人間は不要である」と判断すると、人間を殲滅するためのプログラムが急加速で作られていく・・・という世界がもしかしたら訪れるかも知れないし、訪れないかも知れない。
結論からいうと、シンギュラリティはすでに到来している
この定義に照らし合わせて、シンギュラリティは果たして来るのか、来るとしたらいつ来るのか、という点をぼくなりに考えます。
人によっては「100年以上先になるだろう」という説や、「もうすぐそこまで来ている」という説もあります。これはそれぞれに定義付けが異なるでしょうから、どっちが間違ってるとかはないと思います。
「技術が人類の脳と同レベルのAIを生成することができるとき」という定義で考えるならば、見出しのとおりですが、ぼくはすでにシンギュラリティは起きていると思っています。
いやいや、AIが人間に勝ってるなんてそんなわけないじゃないか。ChatGPTだってすっとんきょうな答えを出すことが多いぞ。こんなんでシンギュラリティとか言ったら、クリフトがザキを唱えまくってる時点でシンギュラリティってことじゃないか。
はい、わかります。仰るとおりです。そうですね。現在のAIのレベルでは到底人間の脳には勝ってないと思います。クリフトがザキしまくってたときは、あれはあれで人類が翻弄されていたので、ある種シンギュラリティと言ってもいいかも知れませんけどね。
ぼくが「シンギュラリティがすでに到来している」と言っているのは、全世界全人類の話ではなく、「人によってはシンギュラリティが到来している」という意味で見解を述べています。
人によって違うとは?
ぼくは、シンギュラリティのような点をつけることを、「全人類の」「全世界の」という、マクロで判断することって難しいと思っています。簡単に言ってしまうと、AI将棋はほぼ全人類に勝利できますけど、棋士の藤井聡太さんから見れば「まだまだAIは人間に追いついてない」ということになります。
少し前のニュースでウーバーイーツの宅配スタッフが自転車で高速道路を走り逮捕されたということで、なぜ高速道路を走ったかの取り調べに対して、「ナビがそう案内したから」と答えています。
この人にとっては、Googleが人間の脳に勝ってる状況の現れです。
我々はいつしか友達の電話番号を記憶することがなくなりました。自分の携帯番号ですら怪しかったりします。これはスマホ等の記憶媒体が身近にあるので、記憶しておく必要がないからですが、人間が保持していた記憶を電子に託しているという観点では、はるか昔から依存関係は成立しています。
つまりどういうことか
別に「人間がAIに負けている」という部分的な要素を取り上げて、「劣っている」と言いたいわけではなく、この依存状況が悪いことではなく、「理解して有効に利用していきましょう」ということが言いたいんですね。
ただ、シンギュラリティの部分到来に対して思うことは、「よきこと」と「わるきこと」が両方存在します。前述の高速道路の例は「わるきこと」で、A地点から走っていく「AIの進化」と、B地点から向かってくる「脳の退化」が両方起きると、加速度的にシンギュラリティが近づくよね、ということが言えます。
電話番号を記憶しなくなったのは、「電話番号のようなどうでもいい情報は他に任せて、ぼくら人間はもっと難しいことを考えていこう」という進化だと思うので、これは「よきこと」ですが、こういう「この作業は機械に任せよう」「もっとよくなるように人間がしっかり考えよう」という仕分けがちゃんとできるかどうか、が重要なポイントだと思っています。
それをしないと、ただただ「誰かが進化させたAIが勝手に優秀になっていく。自分は何もできない人間になっていく。どうしよう・・・」という焦燥感に駆られ、ITに対するアレルギーがもっと強くなってしまいます。
むすびたまえ
ということで、シンギュラリティは部分的に到来している。人によっては到来している(置いてかれている)というお話をしました。ぼくも最近のAI進化には追いつけずに焦るときもあります。明日にはApple Vision Proも発売されるので、さらに多角的に進化を追いかける必要があります。
すべてを追いかける必要はないと思います。不得意なものは得意なものに巻かれ、得意な部分だけは進化に負けないように自分の考えを膨らませていく。そうして専門性を上げていくことがこれから人間に求められるスキル像なんじゃないかと思います。
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