否定コマンドはチートなので使わない


どういうこっちゃ

今回は「否定コマンド」について持論を語っていきたいと思います。
どういうこっちゃという感じですが、端的に言うと「全否定はズルいのであまり使うのはよくないよ」ということです。

否定って100%正論なんです

例えば新しい取組みを提案するとき、「何かあったらどうするんだ」と否定する人って割といますよね。あとは「セキュリティが心配」とか。
これらの言葉ってすごくズルい要素を持っているんです。

なぜズルいかというと、100%正論だからです。
例えば「マイナンバーカードをiphoneに組み込みます」という決断をしたデジ庁に対して「何かあったらどうするんだ!」「セキュリティに不安がある!」と言ったとしましょう。

その仕組みがすごいしっかりしたものだとしても10年、20年のスパンで見れば、絶対に何かは起きる。セキュリティホールが見つかったりする。
当たり前なんです。2025年の技術で作ったものが2035年に破られるのって至極当然の話なんです。

だから、「何かあったらどうするんだ!」って、無敵の発言力があって、絶対に「何か起こる」ので、それが起きたときに「ほれみたことか」「私は最初から反対してた」と言える、ラグナロクもびっくりの最強火力武器なんですよね。

絶対に言っちゃいけないわけじゃない

「きっと便利になるから推進賛成!」と言ってる人と、「何かあったらどうするんだ、反対!」と言ってる人は対等じゃないんです。否定側が圧倒的強者なんです。

じゃあ否定しちゃいけないかというとそうではないんです。
ちゃんと制限をつけて否定しましょうと思っています。

「今はまだ技術的に未熟な部分がある。1年以内にセキュリティインシデントが起こる可能性が高いから、今は反対」という意見だったら、1年以内に何も起きなければ正論ではなくなりますので、比較的対等な立ち位置になりますね。

否定するのであれば「この範囲については反対」「この期間はやるべきではない」と、ちゃんと負ける可能性をもって否定しないとフェアじゃないんです。

だからチートと名付けた

でも負ける可能性をもって否定するのって、リスクありますよね。だから否定派は広義にして武器の火力をカンストさせているんです。

それっていわゆる「チート技」じゃないかと思うんです。

ゲームでも、チート技で最強になってボスを倒すのは一度は気持ちいいけど、何度もやりたいとは思わないし、対戦相手がいたら「卑怯者」じゃないですか。それと同じことを議論で行ったら、相手が萎えるのは当然です。
勝てっこない相手なんですから戦意は削がれます。

「こいつチート使ってるから相手にしないほうがいいな」とログアウトするのが得策です。議論でも同じことが言えますよね。

「話にならんからもういいです」=「勝った」じゃないんですよ。否定派がチート技を出しちゃった時点で、本当に「話にならん」のですよ。

むすぼうと思ってる

当然、検討には否定と肯定、はたまた間をとった折衷案といったものがたくさん出てくることで検討は活発化し、よりよいものが生まれてくると思いますので、否定意見は大歓迎です。

しかし、否定意見には「相手が萎えるチート技」があるということは、ゆめゆめ忘れてはならず、ついうっかりでもこのチート技を出さないように心がけて、建設的な意見を言い合える空間を増やしていきたいものですね。


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