見出し画像

【AIR】廃材を価値ある商品に変えるアップサイクル

最近、巷で耳にする「アップサイクル」というキーワードをご存知ですか?ファッションや雑貨、インテリア等様々な領域で地球環境に負荷をかけず持続可能なものづくりの考え方として注目が高まっています。

国内外でグローバル企業を中心に従来の大量生産・大量消費・大量廃棄のリニアな経済(線形経済)に代わり、製品と資源の価値を可能な限り長く保全・維持し、廃棄物の発生を最小化した経済「サーキュラー・エコノミー(循環経済)」への転換を急いでいます。

日本ではこれまで資源の使用と廃棄物の排出を減らすリデュース、再使用するリユース、再生利用するリサイクル、の3Rを核とした循環型社会の取組を進めてきましたが、3Rの考え方はあくまでも廃棄物ありきでした。これに対してサーキュラー・エコノミーはまず廃棄物と汚染物質をそもそも発生させないことを前提にした仕組みです。モノやサービスを設計する最初の段階から廃棄物と汚染物質を発生させないプランを考え、ものづくりのために一度採取した資源を作って、使い・作り続けるという循環を回していくシステムになります。

こうした状況下で「アップサイクル」とは、従来から行なわれてきたリユースやリサイクルとは少し異なり、不要となったものに新しいアイデアや発想によって元の製品には無かった用途を可能にしたり、異なる分野の製品に転換するなどして、元の製品よりも価値の高いモノを創り出すことを目指す取り組みです。

例えば、ナイキが昨年発売した「スペースヒッピー」というスニーカーは、製造工場の床に落ちている廃棄物やくずをを再生させて靴の原料にすることで、環境負荷を限りなく低くして作りだしています。

ここから先は

1,598字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?