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「食人族」4Kリマスター2023日本公開完全版SPECIALレビュー「恐るべき馬鹿共」。

2024年4月2日に食人族 4K UHDが届いているのに
僕は今日(4月5日)まで本編映像を観る事をしなかった。

それは一体何故なのか。

有体に言ってしまえば「自宅に4K再生環境がなかったから」なのだが
もう少し詳細に僕の心理を記述したい。

我が家に迎える4K UHDは
1.ティックス
2.サスペリアPART2
3.サスペリア
に続けて4枚目となる。
上記3件についてはブルーレイが同梱されていた為,
左程4K UHDが観られない苦痛は無かった。

僕は…円盤の文明はブルーレイで止まっていいと考えている。
ブルーレイ画質で充分。

だが今回の「食人族」にはブルーレイ版の同梱が無く
いよいよ4K再生環境が必要となって来たのに
僕は未だグズグズ悩んでいた。

「食人族」も2015年のブルーレイ版で満足すればいい…
などという妥協はこの場合有り得ません。
1.吹替で「食人族」を観たい。
2.モンロー教授のチ○コとフェイのマ○コが観たい…。
…って言うか僕は映画内でハッキリと描かれているものが
モザイクやボカシで隠されてるのがイヤなんです。

この2大欲求を満たすには4K版を再生する絶対の必要があるのです。

「ティックス」のときも4K再生環境は「いつか」整えればいい。
「サスペリアPART2」のときも4K再生環境は「いつか」整えればいい。
「サスペリア」のときも4K再生環境は「いつか」整えればいい…。

しかしながら「いつか」…その「いつか」はいつやって来るのだろう…?

そんな折も折,ナマニクさん(氏家譲寿さん)のレビューを拝読した。

『爆売れしているという噂の
『食人族 -4Kリマスター 2023日本公開完全版-』
に収録された日本語吹替版のレビューを書きました!』

ナマニクさんのレビューが余りにも素晴らしいので
次の様なコメントを記入した。

拙コメントに対してナマニクさんから丁寧な御返信を頂いた。

『ムービーウォーカーの編集さんと一緒に頑張って仕上げた原稿なので
嬉しいっす!是非環境を整えて観てみてください!』

今や僕の心中では僕はポコであり
ナマニクさんは僕の姉ちゃんと化して次の様な会話を交わしていた。

姉ちゃん(ナマニクさん)
「ねえポコ(むらさめ)…「あした」って一体いつの「あした」?」
「アンタの「あした」って一体いつ来るの?」
「何故黙ってるの?」
「ねえ!アンタの「あした」っていつ来るの?」

ゴゴゴゴゴゴゴ…。

バン!
ババン!
ドッギャーン!!!

僕の「あした」は…「今」だッ!
人生4K初体験は…「食人族」だッ!

今回はPanasonicの4Kプレーヤーを購入して
「観られればいい」って思想ですので
TVはフルハイビジョン止まりですしレコーダー周りはノータッチ。

だから画質・音質共に「本調子」ではないのですが
それでも画質は良好でしたし,
音質…音質がね…音の反響が本当に素晴らしいのです。

僕は画質・音質云々より吹替が目当てで視聴したのですが
大大大大大問題児のアラン役の高木渉さんの独特の声のしゃがれ方が
若い頃の青野武さんを彷彿とさせて
青野さんはヒッチハイカーを代表とするキチガイ役を演じさせたら
右に出る者の無い御仁ですが
高木さんのキチガイ演技も負けず劣らず素晴らしく
原住民を家に押し込んで火を放ち
原住民が苦しみながら焼け死んで行く模様を撮影しながら吐いた
「なんて美しいんだァ…」がマジで気が狂っていて最高でした。

フェイ役を演じられた東條加那子さんの
最後の最後の最後まで悲鳴を上げ続ける演技も良かった。
フェイは残されたフィルムの中で最初は鬼畜の所業を演じ,
終盤は女として本当に本当に本当に酷い目に遭うので…。
よくこんな役受けたと思いますよ…。

ニューラインさんから本商品発売後に次の様な情報の提供がありました。

「ネガから4Kスキャン作業をしたドイツのラボが
何故かSDRで制作しておりまして
88FilmsのHDRを借りることも検討したのですが
残酷シーンに一部カットがあったため
ノーカットを優先してこちらのマスターを使用いたしました
昨年の日本公開では、この2Kダウンコンバート版で上映しております
ご理解いただけますと幸いです」

ニューライン社は…あのくそガキはッ!
HDR画質ながらカットのあるマスターを選ぶ「安全」よりもッ!
SDR画質ながらノーカットのマスターを選ぶ「危険」を冒してやがるッ!

…と思わずアバッキオが憑り移って叫んでしまいました。

このね…ニューライン社のあくまでも「オリジナル」に拘る姿勢は
昔からそうで…映画「デビルズ・ゾーン」は
2013年に最初のブルーレイがニューラインから出て
2023年に二度目のブルーレイがスティングレイから出ているのですが
2023年版のレビューを書かせて頂いてます。

拙「デビルズ・ゾーン」(2023年版)ブルーレイレビューより抜粋。

『本商品(2023年版ブルーレイ)には
1.90分アンカット版
2.85分短縮版
3.LD版(90分アンカット版)
の3バージョンが収録されてます。
「85分短縮版」と言うのは
権利元のフルムーン社がブルーレイのマスターを製作した際,
監督に無断で勝手に5分カットしたバージョンで,
監督は当然抗議して2020年に
本来の尺である90分の(アンカット版の)マスターを製作してます。

2013年にニューライン社から本作の最初のブルーレイが出ておりますが,
当然ながら尺足らず版のマスターしか存在せず,
ニューライン社的に,そんな監督に認知されてない
「尺足らずマスター」は死んでも使う訳には行かず,
じゃあどうしたかと言うと
オリジナルネガにデジタルリマスター処理を施した
ニューマスターを使用してます。
ただこのニューマスター,画質に大難があると言う欠点があるんです。
ニューライン社にとって重要なのは画質云々より
「オリジナルである事」なのですよ。』(引用終わり)

つまり「デビルズ・ゾーン」のときは…
ニューライン社は…あのくそガキはッ!
高画質ながら監督に認知されてない
尺足らずマスターを選ぶ「安全」よりもッ!
死ぬ程画質に難があるもオリジナルネガにデジタルリマスター処理を施した
ニューマスターを選ぶ「危険」を冒してやがるツ!
…とアバッキオが憑り移って叫んだ次第。

しかもニューライン社はどちらの場合も,
偏執病的に「オリジナル」に拘る異常な姿勢を一切宣伝に使ってないの。

冷静に考えて「こういういい話」は宣伝に使うもんじゃねえの…?
つーかなんで宣伝しねえんだよ!
せ・ん・で・ん・しろよッ!
恐山でイタコの口寄せでゲッベルスを召喚して広報担当に据えろよ!

クソックソックソッ!

なんでオマエは死ぬ程偏執病的な努力してんのに
一切自慢しないんだよ!
威張れよ!
ニューライン…オマエはまるでマンガだよ!
梶原一騎原作の劇画の主人公だよ!

なれど…僕はそういう「まるで劇画」って
ガッツのあるやつにグッと来るんだ…。

全く…アバッキオが憑り移ったり岸辺露伴が憑り移ったり…。
本当に忙しいレビューだよ!

全く…全く!
ニューライン社といい,
令和の御代に「食人族」を全力で推すナマニクさんといい…。

僕がアーカードだったら!
「とてもうれしい」
「未だオマエ達の様な恐るべき馬鹿共が存在していただなんて」
「未だ未だ世界は狂気に満ちている」
と嘆息する他はないのである。

2015年にAmazonよって一度亡ぼされた位では
何ひとつ学習出来ない「恐るべき馬鹿共」によって
「狂気」は!「食人族」は支えられているのである。

斯かる頭が狂った「恐るべき馬鹿共」によって
「食人族」は完全無修正完全ノーカット4K UHDとして
世界で初めてリリースされたのだ。
モンロー教授のチ○コ,フェイのマ○コを観るのに
41年かかったが「ただ待っているだけ」では
表現の自由は絶対に勝ち取れないと彼等は教えてくれている。

まこと「正気にては大業ならず(シグルイより)」と言えるのだ。

特典はブルーレイ版の特典に加えて新規特典を95分追加。
予告編集は2023年の日本版予告を加えて
何故か本編ディスクに収録されている。
ブルーレイ版にあったイタリア版OP/EDは4K版の特典には無かったと思う。

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