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NHK Eテレ「オトナプリキュア」第4話「マヨイノツバサ」レビュー「「オトナプリキュア」はメンバーの恋愛描写もしっかり描いて行く決意を感じました。」

ニチアサの「プリキュア」ではプリキュアのメンバーの恋愛を描く事に
消極的だったと思うけど「オトナプリキュア」では,
そっち方面にも切り込んで行く模様。
前回の最後で「ふたりはプリキュア Splash☆Star」の
日向咲と美翔舞が登場し,今回の主役は舞。
咲も舞も交際相手がいて,咲は婚約していて,
のぞみはココと文通してる事が明かされます。
のぞみに言わせれば「立派な教師になるまではココとは会わない」で,
くるみに言わせれば「じれったいわね」。
しかし舞は交際相手から別れ話を切り出される…。

舞はグラフィックデザイナーの仕事をしてるのですが
仕事に燃えている同期や産休を取って一時的に休む同期の様に
自分が「将来設計を立ててない」「一生懸命生きてない」事が悩み。
自分はこのままでいいんだろうか…。
…と悩んでいる最中に彼氏から別れ話を切り出され咲に相談してるときに「シャドウ」に襲われシロップ(鳥形態)に窮地を救われ,
のぞみ達と合流し互いの情報を交換し
「シャドウ」を倒せるのは「プリキュア」しかいないと知り,
行きつけのパブで「チームプリキュア」なる自警団を結成し
舞は「子供だった頃の自分」「一生懸命生きていた頃の自分」を
取り戻す為に「チームプリキュア」に,
その身を投じる事を自分の「将来設計」と決め,
彼氏と別れる…で「以降は次回」となります。

舞が「プリキュアだった頃」を回想する場面がブラッド・バード監督の「Mr.インクレディブル」でボブが「過去の栄光」を振り返る場面と重なり,
今回の舞の選択が本当に「最適解」なのだろうかと
視聴者に疑わせる描写が憎いですね。
冷静に考えて30歳前後の女性がアイドルみたいな格好して
「プリキュアする事」の「痛さ」をも示唆してるのですよ。

今回は「変身場面」がありません。
「オトナプリキュア」の素晴らしい所は
「変身するのが毎回のノルマじゃない」所。
変身するのがノルマじゃないから
舞の悩みと決断を…「舞の心の機微」をじっくり描けるのが
ニチアサの「プリキュア」にない「オトナプリキュア」の強みなのです。

「オトナプリキュア」も「プリキュア」も
結婚を「人生のゴール」と描いてません。
「自分らしく生きる」事を推奨してるのです。
「自分らしく生きる」為には彼氏との関係を清算する事も厭わない,
別れ話に応じる事も厭わないのが「オトナプリキュア」の姿勢。
「オトナプリキュア」はこの時点で「御伽噺」じゃなくなったのです。

今回からエンディングの一部が変更されました。
「プリキュア5+くるみの6人の笑顔」が
「プリキュア5+くるみ+咲舞の8人の笑顔」に変わりました。
しかも後者は1枚絵じゃなくてアニメとして動いてるんです。

関係性が変わるとオープニングとエンディングに
覿面に反映されるのが「プリキュア」の伝統。

今後のオープニングとエンディングの変化が楽しみですね。
ああそうそう今回からブンビーも参加してます。
「チームプリキュア」の結成式にも参加して
彼の活躍もまた楽しみです。

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