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サークル「ギャラクティカちょこ」(てもしさん)の「ひろがるスカイプリキュア300年前本「300年前に言った」レビュー「祈り」。

約2ヵ月前に購入させていただいた「300年前に言え」が
大変素晴らしい内容だったので続編の発売を朝な夕なに祈っていたのですが
祈りが通じましてこの度新刊「300年前に言った」が上梓され
一も二もなく購入させていただいた次第です。

この「300年前~」シリーズの登場人物は4人。
1.カイゼリン…人を疑う事を知らない天使のような少女。
仮に誰かを疑っても,
その「疑った自分」を深く恥じ,
疑った相手をとことん好意的に解釈する。
勿論「疑った相手」に対する
潜在的な好意が爆発してるのだけれど…。
カイゼリンアイにはスキアヘッドが騎士(ナイト)に映り
姫(プリンセス…要するに自分)に忠誠を誓い,
未来永劫自分を守り続けながら
自分を連れて何処か遠くの世界に
駆け落ちと洒落込む存在に見える様だ。
些か以上に夢見がちな少女と言える。
カイゼリンは,
その「夢」が壊される事を拒絶し
決して真実を見ようとしない。
コレが「良い性格」とは到底思えず
早く目を覚ました方が本人の為である様に思える。

2.スキアヘッド…隙さえあらばカイゼリンの中に
「自分自身」を注ぎ込んでやろうと虎視眈々と隙を伺う男。
「推しの子」が小学校低学年女児から中学生女子迄の
ベストセラーとなっている昨今「プリキュア」に於いても
ここ迄「攻めた」話にする必要があるのだろう。
カイゼリンはスキアヘッドに非常に大きな好意を抱いている…。
が,スキアヘッドはカイゼリンを
「自分自身」を注ぎ込む「容れ物」としか思ってないと
常々口では言っている…が「本当のところ」は良く分からない。
恐らくソコに二次創作の「余地」が存在するのだろう。

傍から見るとカイゼリンは
「悪い男に騙されてる事」
を頑として認めない女に見えるのだ。
周囲はカイゼリンの為を思って忠告するのだが
カイゼリンイヤーには諫言が聞こえないのだ。
スキアヘッドも危ういがカイゼリンも十分に危ういと言える。
「問題」は明らかに危ういスキアヘッド側よりも
危うさを危うさと気付けない危うさを持つ
カイゼリン側により多く存在するのだ。

3.カイザー…カイゼリンの父親でがっしりとした体格の武人?
娘にスキアヘッドが近付く事を快く思ってないらしい…。
が,後述する「エルレイン」とかいう
シンデレラみたいな格好した女に比べれば相当真面な部類に入る。
子煩悩で常識人でしょっちゅう思い余った行動に走らんとするエルレインを
制止する事に自慢の剛腕を駆使するストッパー。
全く理解出来んがエルレインに対して好意を抱いている様だ。

4.エルレイン…理性のある振りをしているが本当は頭のおかしな女。
カイゼリンに好意を抱く余り,スキアヘッドのカイゼリンに対する
何ら他意の無い発言を曲解し彼を滅却しようとして
カイザーの全力で制止させられる…。
コレが本シリーズの基本展開となる。

ひろがるスカイプリキュア=通称ひろプリは
既に終了したシリーズで
その終了したシリーズのプリキュア以外の登場人物に関する同人誌を
頒布されるのはコレはもう
「この4人がスキな気持ちを誰かに分かって欲しい」
という「スキの気持ち」しかなく
「需要」とか「損得」とかを考えたらそもそも同人誌は出せません。

「同人誌を頒布する」とは「同好の士に自分の作った本を配る」と
言う意味でそもそも「売る」って概念とはソリが悪いのです。

同人誌は「祈り」で誰かに自分の「祈り」が届いて欲しいから作ってて
本同人誌は「コミックとらのあな」とか「メロンブックス」とかの
同人誌通信販売の流通網に載らず個人の通販で頒布されていて
出会えたのは星の導きとしか言えず
受け手としては拝んで読む他無いのです。

僕はカイゼリンとスキアヘッドがスキです。

同人誌が「祈り」の産物である以上,その「祈り」が届いている事を
「レビュー」という形式て伝えるのは意味のない事とは思ってません。

本シリーズはてもしさん個人の漫画で2か月間で2冊上梓されるのが
大変なハイペースだと分かっていただけると思います。
「スキの気持ち」とは斯くも偉大なのかと
同人魂(ドウジンスピリッツ)の精髄を見せられた思いです。

こういう…「手作りの真心」を通販で読ませていただけることに
ただひたすらに感謝する他ありません。

4人のぬいぐるみの撮影会の場所取りのエピソードが
実に微笑ましく心が洗われる思いです。

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