見出し画像

互選結果発表「夜汽車」と次回テーマ

春ですねえ、すっかり暖かくなりました。
眠れぬ夜の奇妙なアンソロジー【夜汽車】の回ではご参加、ご閲覧ありがとうございました。
また読者アンケートへのご参加ありがとうございます。

集計結果がまとまってございます。
今回の結果は如何でしょうか。

と、すぐに結果発表をするのも野暮でございますので、与太話をひとつ。


2月の与太話

画像1

これはいつだか海で撮った石の写真。
今見ると構図が甘かったり、コントラストが弱かったり、もう少し頑張れた気もします。が、狙って撮っている訳ではないので、よしとしましょう。
浜辺に転がる無数の石のひとつに名前を付けるのが詩人の仕事。
と云えば、格好良いような気もしますが、この写真はnoteの「みんなのフォトギャラリー」で共有されて、一つの名前どころじゃない、無節操に幾つもタグ付けされています。だって沢山使って貰いたいんだもの!

石の写真のタグ
「ポジティブ、新人、努力、未来、才能、主役、脇役…」
と、まあこんな感じに恥ずかしげもなく。

「みんなのフォトギャラリー」で画像を探す時に、上記のようなキーワードで検索すると、この写真が出てきます。おかげ様で「新しい環境で努力する系の記事」でよく使って貰っています。
この写真を共有した当時は私もまだ若かったんですね。…今なら、もっと、無節操に、厚顔無恥にタグ付けしますね。だって写真を使って貰いたいんだもの!

今日は、新しい感性で写真のタグを考える話。

画像2

そうですね…最近は何の写真にも「老化」と「孤独」のタグは付けています。
しかし、もっと攻めた感性も磨かないといけないと思っています。「背水の陣」とか「臥薪嘗胆」とか、「ハードSM」とか「ホモセクシャル」とか「ボンテージ」とか。
どうでしょう?このトップ画像を使った記事のタイトルが「私の愛したハードゲイ 和縄でLet It Be」とか。意外にマッチしてそうな?え?してない?そうですかー。
素敵なタグを思いつかれた方は教えて下さいね。2月の与太話でした。

互選結果発表!

眠れぬ夜の奇妙なアンソロジー【夜汽車】
の結果発表。気になる結果は以下です。


優秀
「夜汽車」くにんさん
入選
「雪は降る、夜汽車は進む、月兎夜話」拙
佳作
「この血が熱い鉄道ならば」磯貝剛さん
「幻想浪漫逃避行」りりかるさん


と、なりました。
くにんさんの小説は北極海の沿岸部、架空の町ペカトムを舞台にしています。その夜空を駆ける夜汽車は「さまよえるオランダ人」の如く永遠を旅する幽冥の存在。夜汽車の優しさと哀しさにヨハネの黙示録のモチーフを加えたダークファンタジーです。世界観が諸星大二郎にも似てネムキ的でした。優秀賞おめでとうございます!

入選は拙作が頂きました。投票して下さった方、ありがとうございます!
最近は黄泉比良坂シリーズ、夜話先生シリーズと以前の作品に乗っかる事が多かったので、次回は新たな世界観を作っていきたいと思っています。

磯貝さんの「この血が熱い鉄道ならば」は寺山修司の詩集に影響を受けた現代詩をモチーフにして書いた小説をアート作品に添えたもの。
現代詩に散りばめられた詩情のひとつひとつが熱いですね。私のぐっと来た言葉は「呼吸困難の夜、嫌ったらしい口づけ、人造臓器、ミラーシートに性器があるか、腸詰めの貴女」。熱いです。

りりかるさんの「幻想浪漫逃避行」は職業彼氏を生業とする男とそれを買った女の人情物語。官能あり、純愛あり、薬物あり。とラストの虚無感も含めてタブーの多い危険な作品でした。本アンソロジーの投票は「危険な浪漫」に人気が集まる傾向にありますね。

磯貝さん、りりかるさん、入賞おめでとうございます!

今回のアンソロジーは私も投票するのに三作品に絞りきれず、最後まで悩みました。どの作品が入賞してもおかしくないと思いますし、やり直したらまた結果も異なるように思います。人間が選ぶ事なので、運否天賦がございますね。

ムラサキ賞!

先月はすっかり存在を忘れておりましたが、今月は忘れておりません!
ムラサキ賞の発表です。得票に関係なく私が独断と偏見で一作品を選びます。

上述した通りに、今回はムラサキ賞を選ぶ事も難しいのです。どの作品も面白かったですからね!

しかし、敢えて選ぶとするなら





中原中也の散文詩を朗読したひゅうがさんの「夜汽車の食堂」、です。
私の中ではこの詩を再発見できた、という喜びがありますし。数ある文学作品の中から、本作品を選んだというひゅうがさんの感性も絶妙。勿論、ひゅうがさんの朗読そのものも、良い。

そして何より。
例えば青空文庫から一作品を取り上げて朗読したものをアップロードするだけで、誰でもクリエイターになれる。そうした創作に対する気軽さも良いです。クリエイティブであるという事は独特な感性を持つ少数の人間の特権ではなく、誰もが挑戦し得るもの。創作活動の入口は広く開放的であるべきです。
そんな持論の割にこのアンソロジーはニッチな方向に進んでいますけれどね。


【夜汽車】のアンソロジー、如何でしたでしょうか。本アンソロジーが皆様の人生を彩る一欠片になる事を祈っております。

次回テーマ決定

さて、次回第34集のアンソロジーについて。先日、テーマのアンケートを行いました。ご投票下さった方、ありがとうございます。

その結果は

画像3

今月も割れておりますね。「紫」「半分」「破廉恥」が同数ですかーーー。

と、思っていたら、締切間際に動きがありまして。

画像4

ぎょ!
「紫」に決まってる!!
ぎょ!

「紫」はなんというか反応に困ります!「ムラサキ」的に乗れば良いのか反れば良いのかワカラナイ!!ワカラナイヨ!(コミュ障だから)

*******
暫しの
逡巡と
左顧右眄

*******

ハイ。
次回のテーマは「紫」です。「紫」ですよ!(ムラサキじゃないですよ!)
紫色って良い色ですよねえ。赤と青の混合色。暮れなずんで夜になる色。夜の明ける色。アメジスト。野に咲くスミレ。藤の花。朝顔、桔梗、ラベンダー。葡萄色。野菜なら茄子。色んな紫がありますね。どんな紫が集まるのかなア。
「紫色の服を着ている人は欲求不満」という話を聞いて以来、紫色の服の着用率が高まりました。
次回のテーマは紫、です。

ムラサキじゃないですよ!反応に困るから、私を題材にされても、反応に困りますからね!これ、フリじゃないですからね!





締切は二月末です。
参加の際はハッシュタグ「ネムキリスペクト」を付けて下さい。(本記事のコメント欄でもお知らせ下さい)

眠れぬ夜の奇妙なアンソロジーは文芸、イラスト、音楽、写真。オールジャンルで参加OK。自薦、他薦、新作、過去作問いません。ご参加はお気軽に!


次次回テーマの募集


眠れぬ夜の奇妙なアンソロジーの毎回のテーマは候補となる案を公募で募っております。既出のテーマの再案も可能です。
好きなテーマは何度でも!
何度も出していれば、そのうち決定に至るかもしれませんよ!


ご興味あるテーマをお寄せ下さい!
参加はお気軽に!

#眠れぬ夜の奇妙なアンソロジー #小説 #ネムキリスペクト #夜汽車 #紫