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夕食後にお菓子を求めて

夕食を食べた後、無性にお菓子を食べたくなって寝間着のまま家を出た。風が吹いて肌寒い中、もう1枚羽織るべきだったと後悔しながら身体を縮めて歩く。

向かったのはまいばすけっとである。理由は特にない。なんとなくだ。適当に食べたいと思ったお菓子を籠に入れた。母親から頼まれたので、エクレアとピーマンも買った。

エクレアとピーマンの分を抜いた会計は700円弱だった。ポテトデラックス以外はどれも食べたことのあるものだ。しかし、金貨のようなポテトチップスとパッケージに大袈裟なキャッチフレーズが記載されていたこの未知のお菓子も、1口食べればただのじゃがりこみたいな食感のお菓子に過ぎなかった。違いは細長い棒状か平べったい形なのかという点だけである。

最近は出掛けた先にある高級店などでお菓子を買うことが増えた。それによって、どこにでも売っているお菓子を買う機会は減った。個人的にスーパーなどでお菓子を選ぶよりも、食べログで高評価のスイーツを調べているときの方がワクワクする。

そんな自分でも無性に今夜みたいにスーパーやコンビニで売っているお菓子を食べたくなる。なぜかはわからない。食べてみたところで感動はない。おいしさのピークは大抵最初の1口だ。しかし、お菓子には同じ味に少々嫌気が差しながらも、中身が無くなるまで食べ続けてしまう謎の中毒性がある。袋が空になると、いつの間にかお菓子を食べたいという衝動が収まっている。不思議な現象だ。

数日に分けて食べるはずだったのに、今夜のうちにかりんとうとポテトデラックスを食べ終えてしまい、ベビースターも半分無くなった。結局、ヨーグレット、ハイレモン、粒グミも少々摘まんでしまった。

ちなみに、かりんとうを食べ切れたのは、1口食べるとスイッチが入ってしまった母による助力が大きかった。



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