見出し画像

DMMが新規事業を創りつづける理由。

僕がDMM.comのCOOに就任したのが2018年6月のことらしく、気がついたらあっという間に1年が経っていました。

2018年のDMMは本当に目まぐるしかった! 新サービスのリリースや、関連会社の設立、グループインが毎月のペースでありました。

「DMMは、どうしてこんなに色々やっているの? どこに向かっているの?」と、多くの方から質問されます。せっかくのタイミングなので、COOとしてのこの1年を振り返りながら、僕自身の想いを書き記してみたいと思います!

挑戦する組織づくり

COOとしてまず取り組んだのは「常に新しいことに挑戦しつづけられる組織づくり」でした。

今までDMM.comの中の12の事業を見ていた立場から、COOとして40以上の事業、会社全体を見る立場になりました。当たり前ですが、同じ仕事の仕方は通用しません。

そこで、まずは積極的な権限移譲を行いました。事業本部制を採用して、各事業部内の細かい意思決定は、信頼できる事業部長を執行役員に昇格させて任せる形に思い切って変えました。

結果、僕自身は会社全体のことを常に俯瞰して見ていられるようになり、現場の社員たちにとってはより挑戦しやすい環境になったかなと思います。

合わせて広報機能を一貫して担うコーポレート室を社内に新設するなど、よりスピーディーに新しい取り組みができる社内体制づくりにコミットしました。

また新規事業や子会社の事業管理体制などに不安を抱いていたので、従来からあった経営企画室の役割を広げ、新しい事業に対して向き合える体制づくりや、子会社が求めているサポートレベルを上げることに現在も力を入れています。

MENUS

COOになって最初にリリースされたサービスは、献立レシピ提案アプリの『MENUS』です。

『MENUS』は、ひとりひとりのパーソナル情報を基に管理栄養士が監修した400万通り以上の献立を提案するアプリです。「見えない家事」である献立作りの中で、ユーザーの「考える」「探す」「選ぶ」を最小化し、楽しく便利で健康的な食生活を支援することを目指しています。

「Ohganic(オーガニック)」というアプリを他社から譲り受けたのがきっかけですが、『健康』がテーマの食生活は、これからの世の中に絶対必要になるという想いがあり、リブランディングして運営を開始しました。

ちょうど6月20日に、サッカーの長友佑都選手が「ファットアダプト食事法」を発表し、MENUSも技術協力させていただいてますが、『健康×食事』は今後どんどん注目度が高まるテーマだなと感じてます。

DMM AUTO

翌月には、クルマ売却アプリ『DMM AUTO』がリリースされました。

『DMM AUTO』は、24時間365日どこでもスマホひとつで、スムーズに査定から売却まで完了できる、これまでにないクルマ売却アプリです。

車を売るのって、すごい手間がかかりますよね。一括買取比較業者からの連絡が多かったり、ユーザーへの余計な負担がとても多い。

スマホ1つで完結するような手軽さで、そういった不便を解決できるプロダクトが世の中にまだ無かったので、新たな挑戦としてやってみました。

「車をより簡単に売る」ということにフォーカスして、今後も機能のアップデートを続けていく予定なので、お楽しみに。

DMM PUBLISHING

8月には、出版書籍レーベル『DMM PUBLISHING』を開始しました。

『DMM PUBLISHING』は、コミュニティ内のコンテンツを書籍化するために生まれた出版レーベルです。読み終わった後、実践につながる一歩を後押しするキッカケとなることを目指しています。

500個以上・延べ会員数30,000名に上る「DMMオンラインサロン」ですが、サロンオーナーに対してもっと価値を提供したいと思って始めました。

今後もいろいろな形のコミュニティが世の中に必要になってくると思うので、そういったところで常に新しい価値を提供できるレーベルにしていきたいなと思います。

DMM VENTURES

10月には、マイノリティ出資を行う100億円規模のファンド『DMM VENTURES』を発足しました。

「DMM VENTURES」は、更なる“ベンチャーコミュニティ活性化への貢献”、“若手起業家支援”等を目的に、比率1〜5%を基準としたマイノリティ出資を行うファンドです。DMM Groupが保有する事業・テクノロジー・マーケティング等のノウハウやネットワーク等のリソースも提供していきます。

今までのDMMの投資は、マジョリティでの出資が多く、DMMグループにジョインしたい人たちとのやり取りがほとんどでした。

でも、原点に立ち返れば、僕らは何より「おもしろいプロダクトが世の中に出ること」に対して投資していきたい。そんな想いが強かったので、マイノリティ出資にもトライし始めた形です。

すでに3社へ出資してますが、今後も積極的に続けて、おもしろいプロダクトづくりに挑戦する若者を応援していきたいと思ってます。

終活ねっと 

同じく10月に、「株式会社終活ねっと」がDMMグループにジョインしました。

業界トップレベルPV数を記録するメディアサイト「終活ねっと」の運営を中心に、高齢化社会の課題解決を牽引する会社として成長を続けています。

少子高齢化が進む日本において、ライフエンディングの分野は今後間違いなく需要が高まります。その一方で、業界全体としてイノベーションがあまり起こっていないのではという認識を持ってました。

DMMがリードカンパニーとして、ライフエンディングの分野でイノベーションを起こし、より良い未来を作っていきたい。その想いで「終活ねっと」と一緒に挑戦することにしました。

今年5月には、新たに3つの新サービスも発表してます。これからぜひ注目してほしいサービスの1つです。(ちなみに代表の岩崎社長は、なんと現役東大生です。。すごい。。)

DMM  WEBCAMP 

プログラミング未経験者が3ヶ月間でエンジニアになれることを保証する“転職保証”が付いた社会人向けプログラミングスクールです。

2030年に向けてエンジニアが大量に不足するという予測もある中、ライザップのようなコミット型のプログラミングスクールが伸びてきていると聞いて、見つけたのが「WEB CAMP」を運営するインフラトップ でした。

類似サービスも一通りチェックしましたが、いちばん将来性があると感じて投資を決めました。

少し伝わりにくいかもしれませんが、「未経験の方でも3ヶ月通えばエンジニアになれる。さらに転職保証がついている」というサービスですので、これから人生を変えたい方や、手に職をつけたい方など、様々な方にWEB CAMPを使ってチャレンジしてほしいなと思います。

これから全国に店舗展開をしていく予定です。スピードと質で他社を圧倒していきたいと思ってますので、ご期待ください!

AQUIZ

12月には、クイズ買取サイト『AQUIZ(アクイズ)』を1円で事業譲受しました。

自分の好きなモノや詳しいコトに関するクイズを作成して、お金に変えることができるWebサイトです。PCかスマホがあれば、いつでも、どこでも、誰でも簡単にクイズを作成してお金に変えることができます。

代表の飯野君から、DMMのお問い合わせフォームに連絡があり、そこから会話を重ねて半月ほどでグループインしました。

サービスのポテンシャルはもちろんですが、飯野君たちの新規事業を創出する力と、やり抜く力を評価しました。彼のような、挑戦に貪欲な人材をもっともっとDMMに増やしていきたいなと思います。

DMM MUSIC

『DMM MUSIC』は、DMM.comと、数々の名アーティストを排出する
音楽レーベル/アーティストマネージメント会社のA-Sketchが協力し、
新時代のスターをうみだすために作られた、 新たな音楽レーベルです。

実は、DMM.comでは年間15〜20本ほどアニメに投資しています。製作委員会の形がほとんどなので、あまり目立ってないかもしれないですが。

そんな中、アニメの世界でも新しい挑戦をしたいと考え、昨年A-Sketchと共同で新音楽レーベル「DMM MUSIC」を立ち上げました。第一弾アーティストとしてデビューした逢田梨香子さんの人気は凄まじく、レーベルとしても大きな可能性を感じてます。

これからも多彩な声優アーティストを発掘・プロデュースし、DMMだからこそできるチャレンジングな取り組みをしていきたいなと思います。

ベルリング

今年の4月には、消防車両事業を展開するハードウェアベンチャー「ベルリング」がジョインしました。

ベルリングは、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)等の軽量素材を活用した軽量化技術を強みとしており、新しい概念の消防車両を開発・販売しています。

実はベルリングは、AQUIZ・飯野君のお兄さんが代表を務める会社で、「僕の兄が面白いので会ってください」と紹介されたのがきっかけでした。半月で決まった弟の方とは異なり、ベルリングとは4〜5ヶ月かけて今後の展開を話し合い、グループインが決まりました。

DMMにとって、製造業は初めての挑戦になります。特殊車両というニッチな領域ですが、こういった分野だからこそ積極的にイノベーションを起こしていけると感じています。


他にも、「チームラボプラネッツ TOKYO DMM.com」が来場者数100万人突破したり、『DMMバヌーシー』所属馬の「ラヴズオンリーユー」がG1制覇するなど、書ききれないほど大きな動きがあった1年でした。

長い振り返りになってしまいましたが、これからもDMMは、貪欲に事業で挑戦を続けていきたいと思ってますので、注目してもらえると嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?