読書メモ(ワインディングロード)

■作者と概要

・作者は湊かなえ。短編集「物語のおわり」の1つ。幼いころ授業でうまく書いた物語が壁に貼られなかったことから自分の才能への自信を喪失しておる主人公。力をつければ作家になれるのではというひょんな気持ちで入ったサークルで白樺賞の1次選考を通過するなど才能はあるが、自分へ低い評価がされると人を否定する癖のある剛成と出会い付き合うことになる。作家としての才能はなかったが無事物語を撮るというテレビ関係の仕事への内定が決まったタイミングで剛成とは別れることに。少しの未練と自分の将来の夢に対する選択に不安を抱えていたが北海道自転車旅行であった「拓真さん」にもらった「空の彼方」を読み、夢を叶えるための1歩を踏み出すことと剛成との別れを決断する

■感想

・夢に対する見解が「終わりのない物語」の続きを想起する中で垣間見えて非常に面白かった。本作では強い思いがあれば夢への一歩は踏み出せるはずであり踏み出したらあとは突き進むだけだという強い意志が最後のページから伝わる。そして奇しくも北海道という地で「空の彼方へ」という小説が伝承されることでそれぞれの思いや覚悟が決まるところがなんとも言えない不思議さを生んでいる


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