本能、色彩、そこにもある光

色彩は光と影の現象である。

ある日、ひとり焼き鳥を食べている時に気がついた。

この店に何度も足を運ぶのはなぜなのか?

立地・雰囲気・味・値段のバランスがよいのは当然だが、本当の理由は、軒先に沢山の赤提灯がぶら下がっているからだった。

「そんなバカな」と思われるかもしれないが、人が何かを選ぶ際には、本能的に色で判断している確率が高いのだ。

試しに、商店街に並ぶ店舗の看板を注意して見てほしい。

大衆店では暖色を、高級店では寒色を採用しているケースが多いはずである。

おそらく、寒色の大衆店、暖色の高級店は繁盛していないだろう。

飲食物の選択も同様である。
とりあえずビールはあっても、とりあえずチャイナブルーはないだろう。
青魚より赤身魚がお好きでしょ。

人の印象も同様である。
服装や化粧に寒色を多用している人には何となく近づきにくいだろう。
高貴な人は紫色の服を着る。

云々

例を挙げればキリがない。

後日、色彩学の本を読んだら、やはり似たようなことが書いてあった。

個人的な「本能が好む色ランキング」は以下の通りである。

紫 → 藍 → 青 → 橙 → 緑 → 黄 → 橙 → 赤 → ブロンズ → シルバー → ゴールド → レインボー

人気者になりたいなら虹色を、孤独になりたいなら紫色を、どちらもありなら暖色と寒色のコンビネーションを、目的に応じて使い分ければ良いだろう。

ことごとく、人は光の力に生かされている。

Photo via Visual Hunt "https://visualhunt.com"

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