続・逆立ちする因果関係

人生にはリスクがつきものだ。

リスクをマネジメントするのも人生だ。

しかし、人は何か勘違いしているような気がする。

保険について、だ。

保険はリスクマネジメントなのか?

戦争、地震、津波、水害、大爆発、火事、事故、破産、怪我、病気、障害、老い、死亡など、リスクは数限りなくある。

可能な範囲でという条件付きだが、
リスクを軽減するためには、
・定年のない仕事に就き
・家族を持ち
・大都市や海や川や山から離れた地盤の固い場所に住み
・無駄な外出を控え
・無駄な出費を控え
・陽の光を浴び
・新鮮な空気を吸い
・食料を自給し
・食事を自炊し
・適度な運動をし
・乗り物の利用を控え、云々
のことではないだろうか。

しかし、漠然とした「もしも」に保険を掛けてしまったことで、
・定年のある仕事に就き
・家族を持たず
・大都市や海や川や山に近くて地盤の緩い場所に住み
・遠出をし
・散財をし
・空調の効いた屋内で過ごし
・汚れた空気を吸い
・農薬や薬品漬けの食材を買い
・工場で大量生産された飲食物を食べ
・運動不足になり
・歩くことさえも面倒になり、云々
という状況になってはいないか?

リスクが軽減されるというより、逆にリスクが増加しているように見えなくもない。

身近なリスクとして病気や死があるが、月々の掛け金をレバレッジに、危険を察知する本能に蓋をし、迫り来るリスクに鈍感になってはいないだろうか。

だからといって保険に入ってはいけないという話ではない(保険に救われたという人も少なからずいる筈なので)。

今日の元気がずっと続くと思い込み、無自覚のうちに自分の命を粗末に扱っていないか、という話なのだ。

改めて病気や死のリスクと正面から向き合うことで、現在のライフスタイルを見直すキッカケになるかもしれないし、本来の生命力がモリモリっと湧いてくるかもしれない。

ここ数年、生と死について考えさせられる機会が多かったので、ついクドクドと考えてしまった。

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