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パタン・ランゲージ #00 活用のすすめ

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住む人が「自分で間取りをつくる!」というテーマでnoteに考えをつづることを決めたのですが、「自分で間取りをつくる」にあたって、一番にご紹介したいことがこちらの『パタン・ランゲージ』(クリストファー・アレグザンダー)です。

建築家アレグザンダーは、人々が生き生きと暮らし、居心地のよい、質の良い街や建物や空間を調べ上げ、そこに繰り返し、あるいは、共通してあらわれる特徴を「パターン(パタン)」としてとらえました。

そのパターンは、専門家だけでなく普通の人でも理解できるような「言葉」で表現され、パターン同士の関係性を紡ぎ、表現する共通言語(ランゲージ)としてまとめたものです。

この本のカバーの見開きには、このような文章があります。

「本書を用いれば、家族とともに自分の家を設計したり、隣人とともに自分たちの町や近隣を改良することができる。さらにオフィス、作業場、公共建物などの設計や、実際に建物を施工する手引きとしても役立つ」

そして、以下のように続きます(長いですがご紹介します)。

10年の沈黙の後、環境構造センターのクリストファー・アレグザンダーとその仲間たちは、3部先の形でその成果を発表した。それらは、彼らの言葉を借りると「建築と建設の計画に対する全く新しい取り組み方の基本を示し、今日の考え方や実践に完全にとってかわることを、私たちは願っている」というものである。その3部作は『The Timeless Way of Building』『オレゴン大学の実験』そしてこの、『パタン・ランゲージ』である。
これらの本の核心となる考え方は、人びとは自宅や街路やコミュニティを自らの手で設計すべきだというものである。このような考え方は急進的(建築関係の職能に急激な変革を迫る)かもしれないが、それは単に、世界の美しい場所のほとんどが建築家以外の人によって作り出されたという事実から生じるのである。


アレグザンダーの願いは、この本が、一部の専門家だけのものではなく、普通の人々に活用されること。

さらには、生活者である名もなき人たちこそ、自分の家づくり・街づくりに主体的に参加すべきである。ということです。

その思いに、私は大いに賛成!ぜひとも、お施主さんとの共通言語にしたいと思うわけですが、この本、専門家でも読むのに苦労する紙面です…

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こんな感じのモノクロ紙面…

これをもとに、お施主さんとやりとりするのは難しいので、私なりに少しずつまとめ直しをしようと思います。言葉、事例など、出版から35年後の今、あるいは、日本で、どんな解釈や展開が考えられるのか、あなたが間取りを考える際のヒントとして活用できることを目標に!実践研究ノートです。




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