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The Drama Summer『海が見えた日に』

『海が見えた日に』

本当のとこ
楽しい午後
可愛い人
痛い、ハート
赤いトンボ 夕暮れ並ぶシャドウ

「終わったもの」
優しい嘘
過剰な自己
愛、逃避行
アスファルトの花を枯らした舗装

海が見たい
海が見たくなるだろう?

怖いことは
いつでもそう
忘れること
忘れたこと
影法師の あの人は今どこ?

逆らって何を得るの?
渋滞のインターと
公園でブランコ 星屑が光る

海が見たい
海が見たくなるだろう?
1人は辛い
1人が辛くなる事
愛のフィルなんだろう

海が見たい
海が見たくなったよ
1人じゃ辛い
1人が辛くなる程
愛はフルなんだろう


【解説】
ライフステージが変わっていく中で、
生活の中で段々満たされていく自分がいて、
ただ心のどこかで
それに抵抗しようとしている
自分に気がつくことがある。
このままただまとまっていいのか、
そんなどうでもいいことを
たまに思うことがある。
そんなどうでもいいことで
悩んだりできること、
それ自体が愛されている証拠であり、
生活が満たされているということ
なんだと気がついた。
そんな曲。
昔は1人が好きだったし、
1人でいることが全く苦じゃなかったけど、
家庭を持つことで
少しずつ
1人の寂しさを感じるようになった自分。
フィルというのはドラムの用語で、
(僕のイメージだと)
フィルは遊びというか、
別になくてもいいけど、
あるとカッコいいフレーズ。
生活を一つの楽曲だと考えた時、
この僕が感じている
寂しさは愛されているからこそ生まれた
遊びの部分=フィルなんだろうなと思った。
遊びができるほど、
愛はフルマックスで生活の中にある。
だからこそ
なぜかそれに抗いたくなってる。
でも抗ってそれで何を得るの?
自分でもそれはよく分かっている。
そうやって俺は世間の中に紛れて、
俺もいつか影法師になるんだ。
俺だっていくつもの影法師を見てきたが、
それを全員は覚えていない。
俺もいつかそうなるんだ。

歌詞の全体に関しては
断片的に情景を描いていて、
散文というか、
それよりは言葉が分かりやすいはず。
『あの娘を返せ』に近いのかな。
普段だとあまり使わない手法ではあるけど、
ばんと話してる中で
「抽象的な歌詞の方が曲に合う」
ということだったので、
韻を踏んだり、
歌詞に「とんぼ」を入れたり、
僕の中でルールはあるけど、
読み方で
どうとでも取れるような歌詞を考えた。
意外とこういうのは書いていて楽しい。

タイトルは
長渕剛・主演のドラマ『とんぼ』
最終話「海が見えた日に」より。
僕も何か気持ちがモヤモヤする時、
嫌なことや元気がない時、
急に海が見たくなる。


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