見出し画像

最終学年の臨床実習ができなかった新卒リハ専門職のみなさんへ

 2020年度は、新型コロナウイルス感染症の感染予防の影響を受けて、多くの医療機関が臨床実習の受け入れを中止した年でした。

 このような年は過去に例は無く、このような年にリハ専門職の養成校の最終学年であったことを悔しく感じた方も少なくないかもしれません。そして、数週間後には有資格者として対象者に関わることに対し、強い不安を感じている方も少なくないと想像します。

 でも、必要以上に心配する必要はありません。その理由は2つあります。1つ目は、「新卒の方みんなが同じ条件だから」です。そして、2つ目は、「みなさんが臨床実習に出れなかったことをみんなが知っている」からです。

 臨床実習ができなかったのは、あなただけではありません。入社式、スーツで着飾った同期の人は何となく優秀に見えます。でも、多くはあなたと大きな差はありません。そして、私たちはあなたたち新卒の方が臨床実習を経験できなかったことを全員が知っています。先日、私を含む全国の作業療法部門の責任者宛に日本作業療法士協会より一通のメールが配信されました。その内容は、臨床実習を経験できなかった新卒の方との伴走をお願いする文書でした。職能団体によるこのような配慮もあり、多くの保険医療機関等ではみなさんに対する入職後の教育カリキュラムをみなさんの状況に合わせて変更していると思います。だから、みなさんは必要以上に心配する必要はないのです。

 入職後、まずはしっかり挨拶をしましょう。画面越しではないリアルなコミュニケーションの良さを味わってください。そして、人に興味を持って好奇心を爆発させましょう。ペーパー・ペイシェントでは体験できなかった双方向的な医療面接から対象者を立体的に捉え、その繋がりを一つ一つ見つけるように効率的に具体的な知識を蓄積させましょう。

 さあ、想像してみてください。夢にまで見た有資格者としての臨床がもうそこまで来ています。必要以上の不安を脱ぎ捨て、今は夢と希望に胸を膨らませましょう。

最後までお読みいただき感謝致します。よろしければ、サポートいただけると嬉しく思います。いただいたサポートは、よりお役に立てる記事を書くための取材費に活用させていただきます。