果樹園とモズのはやにえ
10年前、この50坪の畑から自然農のくらしがはじまった。
中央が畑。
今はゆず、すだち、梅やざくろ、ブラックベリー、
ブルーベリーの野生種、そして手前の葉があるのがいちじく。
主に果樹園と、野草畑として使わせていただいている。
今年は開墾続きでなかなか来れず、草生え放題で、
今日も開墾かという勢いで草刈りをした。
すると、とってもすっきりとした空間に。
人は雑然としている自然空間と、
手入れが行き届いた自然空間を見せられると、
行き届いた方にいい印象をもつというのを
どこかで聞いたことがある。
生えてほしい草木を残し、生えてほしくない草木は刈る。
必然的に外来種の生育旺盛な草が刈られ、
日本古来のおいしそうな草は残されていく。
すると、同じ草原でも何ともいい感じになる。
草原は生き物にとって心地がいいようで、
今年も雉(きじ)のお母さんが巣を作って、
卵をあたため、ひなを育くんだ跡があった。
卵のからが残されていて、巣の形も崩れていたので
ずいぶん前のものだろう。
周りの田んぼは山田錦の産地ということもあり、
ずいぶんと手入れが行き届いた、
しかし私にとっては行き届きすぎた空間。
そんな中に島のようにぽつんと
身を潜めたくなるような場所があるのもいいではないか。
幸い周りのおじいさんおばあさんたちは
草を刈った方がいいと思っているだろうけど、
優しく見守ってくれている。
雉以外にも結構いろいろお客さんはいるようで、
下の写真はモズという鳥がはやにえといって、
保存食として昆虫やかえる、時には小鳥を枝にさしているもの。
縄張りの主張のためにやると昔から言われているが、
はっきりしたことは分かっていなかったのだ、
最近になってはやにえの数が多いオスの方がメスに好まれる
ということが分かりかけてきたらしい。
図鑑の中でしか見たことがなかったので、
かえるには申し訳ないけれど、
見つけたときは感無量で、一緒に草を刈ったみなさんに叫んでしまった。
10年していても、いろんな発見のある畑。
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