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ファンベースなビジネスもだけど、ファンベースな生き方はもっと大事

昨日の#朝渋は、佐藤尚之(さとなお)さんの
「あなたの会社や事業に必要なファンとの新しい向き合い方」
だった。

新しいお客さんを開拓するより、
ユーザーの数を増やすより、
いまいるファンを大切にしましょう、
そっちの方が儲かりますし、
幸せになりますよ、
ということ。

ファン、とは、
「大切にしている価値を支持してくれている人」
のこと。
ベース、とは、
「土台」ではなく、
「一緒に」ということ。

なぜファンベースなのがいいのかというと、
①「売上」はパレードの法則がばっちりこん。
全体の20%が80%を支えている、ということ。
上位20%を「ファン」と捉えることは可能。

②「時代」は市場の縮小にある、ということ。
日本の人口は毎年100万人ずつ減り続けるのに、
新規顧客の奪い合いは消耗するだけ。

③情報は「類友」からのものを信じる。
昔みたいにテレビと新聞から情報をとっているだけじゃなく、
ネットから膨大な情報を受け取ってしまう。
そうなれば、見たいもの聞きたいもの読みたいものだけ、
あるいは、家族や友人からの情報を信じるようになる。
つまり、価値観が近い人の情報のみを信じるようになる。
(これがフェイクニュースがはびこる温床になっている、というのは目からウロコだった)

ということで、
ばーっと広告を出して情報を広げるより、
ばーっとクラウドファンディングでお金を集めるより、
ファンをしっかり固めたほうが、効果的なのである。

さらに。
いままで効率だったり便利だったりを付加価値としてきた。
それを「機能価値」と呼ぶとすると、
機能価値はすぐに真似され、コモディティ化し、陳腐化する。
iPhoneでさえ、類似の製品がすぐにでて、
販売台数的には追い越されたまま。

じゃあなぜ、iPhoneはそれでも売れ続けているのかというと、
iPhoneには「情緒価値」があるから。
つまり、iPhone的なものに共感し、愛着を感じ、信頼する。

そして、「未来価値」をiPhoneに感じている。
iPhoneやAppleが持ってる、ミッションであり哲学でありパーパスに、
これもまた共感し、信頼し、あるいは熱狂すらしている。

山口周さん的にいうと、
「機能価値」は効率がいいもの、便利なものもので、
「情緒価値」「未来価値」は「意味がある」もの。

さとなおさんにしろ山口周さんにしろ、
自分の思想をデータで裏付けているから信頼されるし、
ファンになってしまう。

データというエビデンス、機能だけではなく、
言葉、物語が必要。

ファンベースな生き方も大事だなあ。
家族と別れ、釜石に移住してしみじみそう思う。

いまでてる新刊本読む前に、
2018年に出版された『ファンベース』(ちくま新書)読み返してみよう。