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「しめ飾り」を初めて飾る

昨日、しめ飾りを玄関ドアに飾ってみた。
たぶん、人生はじめて。

知ってるようで知らなかったしめ飾り

朝、Jwaveを聴きながらジョギングをしていると、
しめ飾りの話題になった。

しめ縄やしめ飾りってなにか、というと、
・飾った場所が清らかな空間である
・邪気の入らない神聖な場所である
・年神さまをお迎えするのにふさわしいところ

というしるしになる。

じゃあ、年神さまってだれ?ってなると、
・山の神さま
・農耕神(田んぼの神さま)
・祖霊神(ご先祖さま)
・歳徳神(恵方を決める神さま)

その人、その家族、その地域によって違っているけど、
民俗学的には、ご先祖さまなのではないか、というのが定説になっているらしい。

ご先祖さまは、盆と正月に帰ってくる。

しめ飾りの種類は、
ごぼうしめ(注連)という「しめ縄(注連縄)」は神棚に、
そのごぼうしめに飾りをつけたものが「しめ飾り」で、
代表的なものはしめ縄を輪にして飾りをつけた「玉飾り」。
玄関に飾ったりする。

「輪飾り」は、細いしめ縄を輪にした小型のしめ飾りで、
キッチンやトイレなどの水回りに飾ったり、
門松にちょこんと飾る場合もある。

輪飾りを「今年一年、一番お世話になったもの」にかけておく、
という風習もあるそうだ。

どれを買うか悩む

さっそくスーパーに行って物色してみた。

2000円とか3000円レベルのもある一方、
200円台、400円台、600円台など、
わたしのような初心者レベルのもある。

前の家族はお正月といえば駅伝だったので、
キリッとした家族の挨拶とかセレモニーとかはなく、
いつもと同じように朝が始まり、
いつもとちがって朝からお酒を飲み、
お笑いを見たり駅伝を見たり。

そんな感じだったから、
しめ飾りもお供えのお餅もあった記憶がないし、
わたしもそんなのいらないかな、とずっと思っていた。

でもやっぱり、伝統的なセレモニーってのは、
意味があるから残ってきたんだ、ということに、
走りながらラジオを聞いているうちに思い始める。

実際に役に立つかどうかは別にして、
それには意味があるから、人びとは受け継いできた。
であるならば、遅いデビューだけれども、
その伝統にちょっとだけ参加しようかな、と思った。

だけど、400円の玉飾りと600円の玉飾り、
200円の差なんだけど、大きさが3倍近く違っている。
どうせ買うなら、大きいほうがいいか。
200円ケチるってのもなあ、と。

思ったけど、しめ飾りデビューとしては、
400円ので小さく始めることにした。

せめてもの寿ぎ

ラジオでは、
「三味線に 輪飾りかけて 芸に行く」
という俳句と、
正岡子規の和歌を紹介していた。

枕べの 寒さ計りに新年の 年ほぎ縄を掛けてほぐかも

病める枕辺に巻紙状袋などを入れたる箱あり、その上に寒暖計を置けり。その寒暖計に小さき輪飾りをくくりつけたるは病中いささか新年をことほぐの心ながら歯朶の枝の左右にひろごりたるさまもいとめでたし。(「墨汁一滴」 一月十六日)

https://www.aozora.gr.jp/cards/000305/files/1897_18672.html

病気で寝たきりの正岡子規にとって、
寒ければ気を引き締め、少し温かければほっとした。
「寒暖計には世話になった」、
という気持ちだったということか。
せめてもの寿ぎ、胸に刺さる

わたしは初めて、しめ飾りで結界をつくってみた。
いい年になりますように。


JWAVE 「JUST A LITTLE LOVIN'」




ホントは気恥ずかしいからドアの内側に