高校生女子の恩返し
釜石の歯医者さん(鵜住居のささき歯科医院)と
「無料化は当たり前だ!」
と意気投合した。
わたしの6つの政策のひとつ、
「くらしと子育てのONE KAMAISHI」
で、3つの「無料化」をかかげている。
・18歳までの医療費の無料化
・小中学校の給食費無料化
・子どものおむつ無料化
これはワーママ(ワーキングマザー)のかなちゃんからの提案で政策の中にいれたもの。
東京では給食費は無料になりつつあるし、
いろんな自治体で取り組んでいる課題。
だから、釜石でもこれをやろう、と。
ササキ先生は、
「見えてない人が多いけど、
釜石でもやはり、所得の格差が大きいんだよね」
という。
子どもでも大人でも、もっと早く治療に来ていれば、
というケースもよくある、と。
なかには、医療費が支払えなくて給料日まで待っていた、
とか、
最低限の処置だけしてもらって、あとはガマン、
とか。
こういうことがあったそうだ。
高校生女子が、前歯を治療したいとやってきた。
保険証はない。
親が無保険だからだ。
高校3年生、就職するにあたって、
虫歯になっている前歯では見た目が……、
と思ったらしい。
アルバイトで得たらしい1万円をにぎりしめて、
「これで歯を治せますか?」
ササキ先生は、もちろん治療を引き受け、
支払はなし。
「出世払いでいいよ」
と。
「こんな子どもたちを助けられないなら、
何のために歯医者になったんだ、って思った」
おかげでその子の就職はうまくいき、
数年後、結婚して出産して、
自分の子どもをササキ先生の医院に連れてきた。
「あのときはありがとうございました」
立派な出世払いだ。