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超能力増幅テクノロジー「ダウジング」のリアルな超常現象/堤裕司

太古から人々とともにあった謎の技術「ダウジング」。それは単に水脈や鉱脈を捜すだけのものではない。人知を超えた不可思議な現象すら引き起こすのだ……。
卓越した超常現象研究家でもある筆者が披瀝する神秘に満ちたエピソードの数々をご紹介しよう。

三上編集長による解説動画

文=堤 裕司 イラストレーション=坂之王道

日本ダウザー協会では、ダウジング検定を始めます。詳細は、以下URLをご覧ください。https://www.j-dowsing.com/

chapter 01 太古から現代――ダウジングとその歴史

 本誌の読者には、今さらの説明ではあるが、「ダウジング」とは振り子やロッドなど簡単な道具を用いて、地下の水脈などを捜す技術、またはその能力を指す。最近はこうした道具を使わずに、体を道具とするボディダウジングや、イメージで行うイメージダウジンなども実施されている。
 日本ダウザー協会(JSD)は、1984年1月に筆者が設立し、今年で37年目を迎える、こうしたダウジングの研究機関である。この特集では、これまで日本ではあまり紹介されてこなかった話や、筆者が30年以上、ダウジングに関わった際に体験した話などを紹介していく。

 最初に、ダウジングがいつごろから行われていたのか、その歴史をひもとくことから始めたいと思う。
 まずは人類の歴史の痕跡の残るアフリカ、サハラ砂漠の中央に位置する、アルジェリアのタッシリ・ナジェールの渓谷にその証が見つかる。同渓谷の洞窟に、ダウジングをする人々の岩絵が遺されているのだ。約3万年前のものとされるこの岩絵については、ひと昔前のダウジング史について書かれた本には必ず紹介されていた。

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タッシリ・ナジェールの有名な岩絵"白い巨人"。宇宙人説が根強いこの巨人こそが、古代の人々にダウジング技術を教えたのかもしれない。

 南アフリカ、プラッツバーグ洞窟の岩絵にも、人々がダウジングをしている様子が描かれたものがあるという。こちらは4万〜3万年前といわれる。
 筆者は以前、テレビ取材の際にその事実を確認したことがある。プラッツバーグ洞窟がある場所はかつてフランス領だったので、同洞窟は現在もフランスが調査・保存している。日本では東京都渋谷区の日仏会館にその岩絵の拓本があり、筆者はそれを見せてもらったのだ。だが、人が棒を持っているらしい壁画はあるものの、それが槍なのか、ダウジングのロッドなのかよくわからない。どれがダウジングをしている図なのか見当もつかない。正直、こじつけといわれても仕方ないかな、というのが当時の筆者の感想だ。
 アメリカの哲学博士クリストファー・ヒルズは、古代エジプトの壁画に遺るアンク十字が、ダウジングのロッドではないかと推測している。壁画では、神や神官など位の高い人物が、このアンク十字を持っていることが多い。ちなみにアンクとは、船の錨のことであり、その二股になったところが、Yロッド(ダウジングロッドの一種で、二股に分かれた棒)を連想させるとのことだ。

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古代エジプトの神アヌビス。死者の神であり、ミイラ作りの名手。右手に持つのがアンク十字。

 また、ヨーロッパには、15世紀初頭のキリスト教ベネディクト会修道院長で医師・錬金術師でもあったバシリウス・ヴァレンティヌスが、ダウジングの方法を書き記したものが残っている。ただし、当時のキリスト教では、ダウジングは異端とされていた。
 ダウジングと思えるものが書物で初めて紹介されるのが、1556年に出版された、ドイツの鉱山学者ゲオルク・アグリコラによる『デ・レ・メタリカ』だといわれる。タイトルは日本語訳では『鉱山技術について』とか『金属について』。タイトルどおり鉱山技術全般についてまとめた本だ。

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ドイツの鉱山学者ゲオルク・アグリコラ。

 この中で、ドイツでは古くから「ドイッテン」と呼ばれる方法で鉱山を見つける人々がいることが、版画と一緒に紹介されている。二股に分かれた木の枝を持ち、地上を歩いて、枝が上や下に動いたところに鉱脈がある、という方法である。ドイツ語のドイッテンとは、占うとか指し示すという意味の古語といわれる。ちなみに、著者のアグリコラは、このドイッテンを批判的に紹介している。日本風にいえば「山師」のような、ある種の詐欺師と見ていたのだろう。

明確な資料が少なく謎の多いダウジング

 このように、ダウジングの歴史は、1500年代以前に遡れることは確実なのだが、実は明確な資料は少ない。英語の「ダウジング(DOWSING)」という言葉も、かなり後年になってから使われだしたらしく、その始まりについては不明である。それまでは英語では「ディバイニング(divining)」という単語が使われていた。
 ディバインとは、神のようなという意味で、予言とか占いと訳される。ダウジングロッドはまた、ディバイニングロッドとも呼ばれるが、これは棒占い、占杖などと訳される。英語圏では今でも呼称としてダウジングロッドではなく、ディバイニングロッドのほうを好んで使う人もいる。
 なお、1500年代はほとんどのダウザーがYロッドを使用していた。しかし、1700年代になってペンデュラム(振り子)が登場する。同年代に魔術の中で使われるようになったものが、独立したのだ。ペンデュラム自体はもっと古く、古代エジプト時代から使われていたとする説もあるが、こちらも明確な資料はない。

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『デ・レ・メタリカ』の一部。Yロッドを持ち、ダウジングをする人々が描かれている。

 ところで、日本でダウジングというと、L字形の棒を思い浮かべる人が多いだろう。だが、Lロッドが登場するのは実は20世紀に入ってからである。
 面白いことに、Lロッドの原型は針金のコートハンガーだといわれる。ハンガーをペンチでL字形に切って作られたのだ。余談だが、針金製のハンガーはL字形に切らず、ハンガーの形のまま、下の真っ直ぐな部分を握って使うこともできる。これがダウジングロッドとして非常にバランスが取れていて、高価なロッドに匹敵するほど反応もいいのだ。機会があったらぜひ使ってみていただきたい。
 ――以上、ダウジングの歴史をごく簡単に述べた。不明な部分も多いが、かなり昔から行われていたことは想像にかたくない。

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現在、もっとも一般的に使われるLロッド。

chapter 02 ダウジングで実現した驚くべき事例とは?

 では、ダウジングでいったい何ができるのか? ここではそれらの具体的な例を紹介する。

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