墨汁のように真っ黒な人間の形をした物体と出会った話/怪奇ミステリー体験
読者から投稿されてきた、不思議で神秘的な出来事をご紹介。
今回は、真っ黒な人のような影のようなものに救われたかもしれない、そんな体験談です。
黒い物体に救われた私
◆栃木県/Kさん
昨年(2018年)の出来事です。5月のある日曜日でした。
夫と息子が朝からサッカー観戦に出かけていて、私は久しぶりにわが家でひとり、ゆっくりと過ごしていました。遅めの昼食をすませた後、ベッドに横たわり、映画のDVDを観ていました。
そのうち温かくて穏やかな5月の午後ということもあり、つい気が緩んだのか、うとうとと眠りに落ちそうになりました。
それでもしばらく集中して映画を観ていたのですが、いつしか眠ってしまったようです。
ハッと目を覚まし、起きようと体を動かそうとしたときでした。
なぜか、まったく体がいうことをきいてくれません。ハッキリと目は覚めているのに、手も足もどうしたことかピクリとも動いてくれないのです。
私は焦りながらも、
“ああ、もしかしたらこれが金縛りという状態なのかな……?”
などと頭の隅でのんびりと考えていました。
するとそのうち――南側の窓のサッシが開く音がしました。
“あれ!? 確か窓にはしっかり鍵が掛けてあったはずだけど……〟
と、思いながら何とか目だけを音の方向に向けると、窓が15センチほど開いているのが見えました。
一瞬、泥棒かと思い、ビクッとしましたが、すぐにその窓の外にはエアコンの室外機が置いてあるため、15センチ以上は開かなかったことを思いだしました。
そんなわずかな隙間から、いくらなんでも泥棒が入れるはずはありません。そう思って安心しかけたそのときでした。
何とその窓の隙間から、まるで墨汁のように真っ黒な人間の形をした物体が、スーッと流れこんでくるように室内に入ってきたのが見えたのです! !
私はびっくりして思わず叫び声を上げようとしたのですが、どういうわけかまったく声が出ません。私は息を呑み、ただその真っ黒い人間らしき物体を見つめているしかありませんでした。
真っ黒い人間らしき物体は、そんな私の存在など完全に無視したまま、部屋の四隅に行って何か祈るかのような仕草をすると、ベッドの横の床にあぐらをかくように座りこみ、お経のようなものを唱えはじめました。
私はお経のようなものを聞いているうちに、なぜか恐怖心が消えていくのを感じました。そればかりか、何やら妙に心地よい気持ちになってきたのです。
やがてそのお経のようなものが止むと、真っ黒い人間らしき物体がスクッと立ちあがりました。そして、そっと私の顔を覗きこむようにした後、そのままいきなりフッと消えてしまったのです。
その後のことはまったく記憶にありません。何とも快い気持ちのまま
再びどうやらスーッと眠りに落ちてしまったようです。
次に目を覚ましたときには、夕方になっていました。今度はちゃんと体が動きます。
ほどなくして私は車を運転し、買い物へ出かけました。
帰り道、タイヤが畑の側溝に取られて私の車が横転。そんな大きな事故にもかかわらず私は無傷で、警察の方が奇跡的だとおっしゃっていました。
以来、あの真っ黒な人間らしき物体は、自分を守護してくれる存在だったのかもしれないと思っています。
すぐそこにある不思議
祖父が無言の帰宅をしたその夜さまざまな不思議現象が!!
◆高知県/匿名希望
祖父が他界した日のことです。私は小学5年生でした。 そのころ私はおじいちゃん子で、毎晩、祖父といっしょに床に就き、昔話や怖い話をしてもらっていたものでした。
当時、祖父は町工場を営んでいて、職人たちが病院まで祖父の遺体を迎えにいってくれました。その職人のひとりから、「今から連れて帰ります」
という電話があったときでした。突然、戸棚からコップが3個、床へと転がり落ちました。なぜ落ちたのかわからず、ただみんなビックリしていました。
やがて祖父の遺体がわが家に着いて、私と姉が玄関先まで迎えにいきました。そのとき、握りこぶし大の火の玉が目の前を通りすぎて、左側のブロック塀を突きぬけていったのを目撃しました。あまりの驚きに、私と姉は声もなくその場に固まってしまっていました。
その日の深夜、私はありえない音を耳にして目を覚ましました。それは、聞きなれた祖父のイビキでした。そのとき部屋中には、懐かしい祖父の匂いが漂っていました。
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