月を眺めながら

 窓からよく月が見える日が毎月何日かある。
 何度か見ているうちに月を眺めるのが好きになった。

 そのうち望遠鏡があったらもっと月の細かいところとか見えて面白いかもしれないと考えるようになった。

 しばらくして望遠鏡を買った。
 そんなに高くないけれど色々調べて今の自分に一番ピッタリと思われるものを選んだ。

 はじめて望遠鏡で月を見てみた。
 驚きだった。
 こんなにもはっきりと月のクレーターや地表をみることができるものなのかと。

 昨今、国際的なアルテミス計画なるものの話しや中国やインドが月面へ探査機の着陸を試みたりした。日本が先日打ち上げたロケットにも月面探査機を月へ送るものらしい。
 月を開発する話しも聞こえてくる。
 どうやら人類の集団としては「もっと知りたい」「もっと得たい(資源や領土など)」という欲求や習性があったり、純粋に宇宙の深淵を知るための足がかりとして月の開発が必要なのはわかる。
 しかし、いつの間にか景観を悪くしたメガソーラーや風力発電の風車のように、いつか月にも無粋な人工物が乱立して望遠鏡で眺める月にもそんなものが見えたりするようになるとしたらミステリアスでロマンチックな月がもう見れなくなってしまう。

 私のシンプルな気持ちとしては、月はそっとそのままにしておいて欲しいと思う気持ちもあり、月の開発には複雑な気持です。

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