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フーガ・対位法的楽曲

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いわゆるバッハのような曲で、修練のために書いたものです。とはいえ、できる限り聴いていて面白くなるように書きました。
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#音楽

フーガとはなんぞや。

「フーガ」で検索すると日産のセダンの情報がぞろぞろ出てきてしまいます。嗚呼、何たることでしょう。 それは置いておいて、音楽が鼻歌の集合体だとすると、フーガは鼻歌好きな老若男女達が仲良く集まった楽しい村の仲間たちです(ここはふーがのむらだよ!ここはふーがのむらだよ!)。 音楽的な修練の点から申しますれば、フーガはラジオ体操が高度に複雑化したような身体訓練のようなもので、普段しないような手足の動きの組み合わせを行い、それら無限のパターンをおのれの音楽的意識に叩き込み、いざとい

学習フーガ イ短調 主唱:池内友次郎(「学習追走曲」に掲載)実施:後藤厚 Fugue d'école, sur un thème de Tomojiro Ikenouchi, réalisation par Atsushi Goto

以前に投稿した池内友次郎氏の主題(「学習追走曲」に掲載)による学習フーガ、今度はイ短調のものです。 当初ストレッタがうまくまとまらず、うんうん言って詰まっていたのですが、バスに反行型を取り入れたら割とすんなりと書き進むことができました。 個人的な好みとしましては、不必要に主題をこねくり回すのがあまり気の進むところではなく、主題はできる限り与えられたまま使ってきたのですが、やはり苦肉の策(?)というのが役立つ時があるので御座いますな。 その他の問題としては第3喜遊部に若干

バッハは蟹さんがお好き?

二声の逆行カノン(バッハに倣いて)後藤厚ヽ(゚血゚)丿 Crab Canon De imitatione J.S.Bach composed by Atsushi Goto だいぶ以前にメビウスの輪と絡めたバッハのカノンの動画が有名になりましたが、あれを見て「ん?なんか同じっぽいのできるかも」と思って書いたものです。例によって主題の切り出しが一番大変でした(主題の音的資源が掘り尽くされているようなので、冒頭(あるいは結尾)から8分音符を持ち出す必要がありました)。 二声と

学習フーガ ハ長調 主唱:池内友次郎(「学習追走曲」に掲載)実施:後藤厚   Fugue d'école, sur un thème de Tomojiro Ikenouchi, réalisation par Atsushi Goto

かの池内友次郎大先生の主題を実施してみました。 「学習追走曲」でフーガを学び始めた頃は、池内御大によるハ長調とイ短調の主題にはなぜか手を出せずにいました。まあよくあることでございます。 数年前にふと書いてみようと思い立ち、第3喜遊部の辺りまで書いてあったものですが、数日前にその続きを書き足して完成させました。 前半はみっちり展開を行ったので、ストレッタに入ってからは軽く穏やかに牧歌的に。過度の重さは禁物でございます。 私がついていた先生は池内門下でいらっしゃいましたが

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「池の雨(ドイツ民謡)」の主題によるフーガ ~あるいは某音楽教室CMの主題によるフーガ~

本当は「ヤマハ音楽教室CMのテーマによるフーガ」としたかったのだが、おそらく商標に引っかかる(笑)のでやめておいた私の作品。ほぼ学習フーガの構成にのっとって書かれています。三重奏のための曲です。 ※動画の概要欄のリンクから楽譜を購入できます。 -- 後藤厚「池の雨(ドイツ民謡)」の主題によるフーガ ~あるいは某音楽教室CMの主題によるフーガ~ Atsushi Goto Fugue on the Theme of Rain on the Pond

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学習追走曲 第一提示部・第一喜遊部の実施例(主唱 C-dur 池内友次郎)

学習追走曲からもう一つのC-durの主唱の実施です(第一提示部・第一喜遊部)。

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学習追走曲 第一提示部の実施例(主唱 a-moll 池内友次郎)

絶版となったフーガの学習書「学習追走曲」に記載されている主唱を用いて、第一提示部を実施してみました。音色と速度はこんなものだろうか。 特に何を思うわけでもなく、各音を正確かつ順当に配置してみる試み。