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『鎌倉殿の13人』第9回「決戦前夜」(2022年3月6日放送 NHK BSP 18:00-18:45 総合20:00-20:45)

頼朝は伊東祐親を召し捕って参れという命令が下る。伊東の館には八重もいる。義時と三浦義村は先回りして八重を救おうとする。何とか先回りに成功した義時は、祐親に投降を説得する。また八重に脱出を促す夫の江間四郎。そこに下人の善児が現れて江間を殺害。八重も手にかけようとするが、三浦義村が助けに現れあやうく助かる。「生きて千鶴の菩提を弔っていただきます」と八重も祐親に投降を促す。義時は八重を佐殿には渡さないと言い、ようやく祐親も投降。頼朝は祐親を生かしておくわけにはいかぬというが、政子も義時とともに祐親の助命を嘆願。結局、祐親は命だけは助けられ、三浦に預かりの身となった。一方、八重は侍女として御所において欲しいと義時に願い出る。政子は当然拒否するが、実衣が「近くにおいておいたほうが安心では」との言葉に、侍女として御所に置くことを了承。厨(くりや)の仕事ということなので、飯炊きということか。

治承4(1180)年10月13日。平維盛を総大将とする平家の追討軍が駿河国にまで迫ってきた。焦る頼朝であったが、武田信義の軍勢は頼朝のもとには馳せ参じることなく、黄瀬川に向かっていた。信義を連れてこなかった時政の失態に激怒する頼朝ではあったが、時政は大人の対応でやり過ごす。

そして、頼朝軍も黄瀬川の武田軍に合流すべく出陣。奥州から上ってきた義経は一歩遅れるが、黄瀬川に向かって兄を追いかける。

黄瀬川の陣で信義と酒を酌み交わす頼朝。坂東武者たちの不満を解消すべく頼朝に談判しにやってくる時政であったが、逆に取り込まれて不調に終わる。

そしていよいよ「富士川の戦い」。夜襲で抜け駆けをしようとする武田軍。「頼朝を出し抜いてやった」と高笑いする信義。しかし、戦いは思わぬ結末に……。

平家の大軍が水鳥の飛び立つ音に驚いて戦わずに敗走したという本当か嘘かどうかわからない有名な話なのだが、本作では水鳥が飛び立つきっっかけを北条時政と三浦義澄の喧嘩(?)による偶発的な出来事に設定していた。失敗続きの時政が功を上げる(?)という体である。

敗走する平家軍に追い打ちをかけようとする頼朝であったが、坂東武者たちは兵糧切れなどの諸事情ですでに戦意を喪失。時政に「戦で命を張るのはわしらなんだ」とまで言われては、頼朝も進軍を断念せざるを得なかった。孤独な源氏の棟梁、頼朝。そこに九郎義経登場。兄弟の感動の(?)対面シーンがラストであった。

*今回のトップ画像は数年前に富士山駅伝の際に富士市で撮影した富士山。富士川と黄瀬川はそれぞれ富士山の西と東を流れるが、当時は富士山の南側は多くの湿地帯と中洲で構成されている場所だったとか。

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