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WBCから紐解く「高度化」「専門化」した組織のマネジメント手法

ディレクターバンクの棟近です。

WBCでの日本代表の優勝、とても盛り上がりましたね。

いまだ余韻が続く中、なぜ日本代表が優勝できたのか?組織論、マネジメント論の視点から特集を組むメディアもいくつか見かけます。

私が今回、面白いな、と思ったポイントは、今回の日本代表チームでは、キャプテンを置かなかった、ということです。

この点に関して、栗山監督は「年齢も実績も関係なく、メンバー一人ひとりに、誇りとチームを引っ張る気持ちをもってほしかった」といった趣旨のコメントをされています。

日本代表ともなれば、プロ中のプロが集まっている訳ですし、時間的な制約からも、そんなプロ集団を、キャプテンのもとで一つのチームにまとめ上げるような従来のマネジメント手法は、合理的ではなかったんだろうな、と私的には想像しています。

「高度化」「専門化」したメンバーで構成された組織をどうマネジメントしてくべきか?

これは、Webマーケティング組織のマネジメントでも直面する課題です。

企業のWebマーケティング活動領域は、年々、拡張、高度化し、もはや「Webマーケティングできる人」という一括りで、1人の社内担当者に任せるフェーズではなくなってきています。

手法毎にノウハウも細分化され、専門のWebマーケターが存在し、それぞれの領域の専門家が、それぞれの持ち場で、いいパフォーマンスを出すことが、全体貢献につながっていくという流れに向かっています。

日本代表チームと同じように、企業のWebマーケティング活動も、「高度化」「専門化」されたメンバーで組織化されつつある訳です。

そんなメンバーをどうやってマネジメントしていくべきか?

ヒントは「オーケストレーション型のマネジメント」にあると私は考えています。

「オーケストレーション」とは、「オーケストラ」という言葉がイメージしやすいと思いますが、組織化、編成、調整といった意味を持つ英語です。

細かな業務指示を現場に逐一出していくのが従来のマネジメントだとしたら、業務の進め方はそれぞれの現場の専門家に任せて、全体のアウトプットをあげるための各領域の「疎結合」を調整していくのがオーケストレーション型のマネジメントの特徴です。

従来型のトップダウン、垂直統合型の組織とは違い、個々の自主性と相互作用を引き出す、水平分業型の組織を目指すマネジメントが、オーケストレーション型のマネジメントになります。

このようなマネジメントが可能になると、多様な働き方や契約形態のプロ人材との協業も可能な組織に変革されていきます。

そういった意味で、前述の栗山監督の「キャプテンを置かない」マネジメント手法は、このオーケストレーション型のマネジメントに近いのではと思いました。

参考までに、私がオーケストレーション型のマネジメントで大切だなと考えているポイントは3つあります。

1.明確な仕事の定義

組織目標と、その中における個々の役割を明確化すること

2.疎結合な役割分担

相互の動きに依存することなく、全体の成果を上げられる役割分担

3.定量的な分析・共有環境

定量的な成果指標を関係者全員がいつでも把握できる環境

私たちは、様々な企業のWebマーケティング運用のご支援をさせていただいていますが、こういったWebマーケティング組織の立ち上げや人材育成の視点からもご支援させていただくことが可能です。

これから社内でどのようなWebマーケティング体制を作っていくべきか、お悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。


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