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ふらり熱海へ

あれは、帰省ラッシュで早くも賑わう8月9日のこと。ふらり何処かへ行こうと思い立つも、ノープラン人間で人混みの嫌いな私は、とても長蛇の列と化した新幹線のチケット売り場に立ち向かうことは出来なかった。そこで、在来線で行ける範囲を模索した結果が熱海だった。

私は、海に入るのも、砂浜の上を歩くことも嫌いだ。小さい頃、親に連れられ大量に飲んだ海水のしょっぱさは今でも忘れられない。海の水があんな味だなんて思ってもみなかったからだ。しかしそんな私でも、何故か定期的に海は眺めにいきたいと思ってしまう。何故だろう?

そんなことを考えていると、車窓から広大に広がる綺麗な海が姿を表した。各駅に停車し、扉が開くたびに熱気が車中に入り込んでくる。いつもだったらそんなことにも少しイライラして、はやく扉閉じろ!と思ってしまう。でも、その暑さは夏の海を彩るスパイスのように、逆に私をワクワクさせた。あっという間に熱海駅についた。目的は海!!迷いながらも海岸を目指す。

その際に熱海銀座通りを通ったのだが、そこで私の目に飛び込んできたのは、一つの看板。ーーー「ナイトスポット案内所」アタミ銀座劇場ーーーwow! その瞬間正直、海のことは頭の何処かに行ってしまっていた。裏路地にも入っていないし、その付近には普通にお店が並んでいたので、びっくりした。窓に貼られたチラシにはピンクショーの文字が・・・。あとで調べてみるとそこは、50年以上続く老舗ストリップ劇場らしく、温泉地で初めてストリップを行ったのがここ熱海なのだそう。私が思っているよりも「熱海」という地は deep spot のようだ。足を踏み入れていれば、良いネタになったはずだったが、そこで私の悪いところ「ビビりな性格」もあり(言い訳をするとすれば、その時はまだ昼間だったし、ホテルの値段も高く日帰りになったのでw)、その場を後にした。

しばらく道なりに進むと、海が見えてきた。多くの人が海水浴を楽しんでいる。砂浜の何段か上に作られたタイル張りの高台から、写真を数枚撮った。盗撮の濡れ衣を着させられないかと、この時期の個人の写真撮影は少し不安になる。気にしすぎかな(汗)

よく晴れていて、風も強くなかったのでより良い海に出会うことができた。16時も近くなり、汗もかいて温泉に入りたくなった私は日帰り温泉を探すことにした。目的の達成とともに疲れがどっと表れ、30度を超える気温で若干熱中症気味になりながら、坂を上がっていった。20分ほど歩き続け、とある旅館を見つけた。日帰り温泉をやっているか確認さえせずに飛び込んだ。

乾ききった喉から精一杯のガサガサ声を絞り出し、従業員の方に日帰り温泉の有無を訪ねた。

「ありますよ。2000円でご利用できます。」

正直、おぉ・・・そこそこする と思いながらも、もう外には出たくないので間髪入れずに「お願いします!!」と答えた。結果的に、この選択は正しく良い湯を堪能した。元をとるかの様に、1時間はゆっくりしていた。次来る時は、ちゃんと予約をして誰かと一緒に行けたらいいなと思いながら、駅に向かった。

一人旅を結構する方だけど、やはり家族連れや恋人と来ている人をみると、なんだか寂しい気分になる。海外だったらそういう気分にもならないだろうか?なんて考えてみる。そういう風に考える時点で、ひょっとしたら一人旅向いてないのかもw 同じ様に考えている人がいたらその気分の解消法について聞きたいものだ。

参考サイト



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