忘我回胴帖 〜ムナリスク〜 其の四


過去回想 4 フリーター時代編 真っ逆さ〜まに落ちて…アコム嫌


パチスロで得られる快楽を知ってしまった俺は時間さえあればホールに足を運んだ。

パチスロ雑誌なども購入するようになり知識を漁った。

熱そうなイベントを巡った(つもりだったが近場の駅前しか行かなかった)

必死で無い知恵を振り絞りあれやこれやと悪戦苦闘する日々。

しかし駆け出しのパチスロ小僧などただのカモ。


今と違ってネットなどで情報や立ち回り、考え方が拡散されなかった当時はパチスロでいかに勝つかということが霧の中であり、

よき師に出会えるか、あるいは優れた資質、才能、観察眼を持ち合わせた者にしか勝つ術はなかったといえる。


しかし覚えたてのパチスロは本当に楽しくて仕方なかった。


他の台には一切目もくれずに北斗だけを追い続け、


たまたま勝ちが続き、まとまった金が懐に入ってしまった愚かな若者の末路は…

「バイトとかやってアホらしくてやってらんね。パチスロで稼いだんねん」


悲しいくらいにバカだった。トモくんとバイト先の店長たちは哀しそうな瞳でみていたよ…


凹み台の上げ狙いをおぼろげに意識してはいたがしょせん付け焼き刃。

当然のように普通に負けていき、


は・じ・めての♪アコム♪に手を出すのだった…

っづく。


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