制服買取被害その4
3月28日
スクユニからのメールが届いたすぐ後に、私は消費者センターへと電話をしてみることにしました。消費者センターに電話をするという体験は初めてだったので、とても緊張したことを覚えています。
消費者センターへの相談
振り返ってみると、私はたまたま担当してくださった職員の方がとても良い方で、ラッキーだったのかもしれません。今日に至るまで、自分で情報を収集したり、デジタルウェブさんから情報の共有をしていただく中で感じたのは、その消費者センターの地域や担当される職員の方によって、それぞれ対応が大きく異なるということでした。
「本日はどうなさいましたか?」電話越しに聞こえる優しそうな声に少しだけ安堵しながら、「制服の買取サイトと連絡が取れずに困っています」「制服を返してほしいんです」と、まずは要約して自分の状況を説明しました。職員さんは、私の話を聞いた後、電話をつないだまま同時にスクユニのホームページを見ながら、サイトからわかる限りの会社の情報収集をしてくださいました。職員さんは元の会社や企業形態などを確認していく中で「通販形式のサイトでありながら、連絡先の電話番号の記載がないのは違法ですね」とおっしゃいました。
「違法」その言葉に、「やっぱり……」と改めて騙されてしまったと落胆しました。
職員さんからのアドバイスとしてまず頂いたのは、「簡易書留でスクユニ宛に制服の返却を求める文書を送付する」ということでした。消費者センターは、相談があったからと言っていきなり相手の企業に連絡をとるということはせず、まずは「本人の行動として返却を求める意思表示をする」、そしてそれでも応じない場合に「本人の意思で送った返却を求める文書」に基づいて交渉していく、という対応をしてくださるそうです。
職員さんからは「簡易書留で送ること」と念を押されました。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、簡易書留は「荷物を出した郵便局」「出した時間」「荷物が到着した郵便局」「着いた時間」を記録してくれる郵便です。「受け取っていない」「届いていない」の言い逃れをされないよう、簡易書留で返却を求める文書を送ることになりました。文書の内容に関しても、職員さんからご指導を頂きました。送ってしまった制服の内容をすべて書き出し、最後に「以上の〇点を返却してください」と、具体的に何を何点というところまで明記しました。こちらは下書きしたものをファックスで担当の職員さんに送り、確認していただいた後に郵送することになりました。
次に、頂いたアドバイスに基づいて文書の到着までに私がすることは、
・スクユニに返却を求める内容を根気強くLINEで送る
・スクユニに消費者センターに相談していることをLINEで伝える
・公安委員会に、古物商許可証の番号を伝え、スクユニの電話番号を入手する
この3つでした。
職員さん曰く、消費者センターが間に入るよりも、本人と相手側が直接交渉をした方がうまくいくケースもあるそうです。やはり消費者センターの職員をはさむとなると構かまえてくる会社もある、ともおっしゃっていました。
3月29日
頂いたアドバイスの通りに、「消費者センターに相談していること」「古物商許可証の確認をしていること」を送りました。
送る文書の確認を待っている間、またアドバイス頂いたように私は東京都公安委員会へと電話をかけました。
「通販サイトと連絡が取れなくて困っているので電話番号を教えていただきたい」そう伝えました。
が、営業時間ぎりぎりにかけてしまったことがよくなかったのかもしれません。残念なことに、公安委員会の職員の方にはとても雑で乱暴な対応をされました。
「困っていたとしても、電話番号は個人情報なので教えられない」
「電話番号がちゃんと登録されているかどうかはお伝えできる」
とのことでした。
どうにか連絡を取る方法はないか、と尋ねても面倒くさそうな「うちではそういった件は担当していないので」としか返ってきませんでした。
消費者センターの職員さんは、「電話番号がわからなければ連絡の取りようがないので、どうすることもできない」とおっしゃっていました。
要するに、スクユニの電話番号がわからない限りは、消費者センターはなにもできない、ということです。それ以上になると弁護士に依頼してもらうしかない、と……。
古物商許可証から電話番号を得て、スクユニに直接連絡を取って交渉する。私はそれしか手段がないと思っていたので、絶望しました。
それでもできる限りのことをやるしかない、と何とか自分を奮い立たせて、消費者センターの方から頂いたアドバイスのほかに何かできることはないかと模索しました。
ふと、職員さんとのやり取りのメモを見返している時に「元会社は株式会社ススメルというところですね」という言葉を思い出し、私は元会社の「株式会社ススメル」について、調べることにしました。
長くなってしまったので、次の記事で3月31日以降について書いていきたいと思います。
続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?