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【元フレンチサービスマンが伝える】西洋料理 基本のテーブルマナー


皆様、こんにちは。
元サービスマンのTakeuchiです。

『レストランでのマナーについて』
を書き連ねていこうと思います。

この記事を書いていて、ふと思ったことなのですが、
『エチケット』と『マナー』って何が違うんでしょうか?

この違いが気になって仕事が出来なくなると困るので、
つい調べてしまったのですが、

『エチケット』は特定の相手を不快にさせないための気配りのこと。
『マナー』は社会的に望ましいとされる約束事に沿った言動や態度、行動や作法のこと。

なんとなく言葉のニュアンスは分かっているつもりでも、
実際にそれがどんな意味を持つのか。
調べないと身につかないものなんですよね。

前回の冒頭にも書かせて頂きましたが、所作やマナーを学ぶ機会は数が限られているのが実状です。

インターネットでも、この手の記事を書いている方は多数おりますが、
様々な情報がインターネットに溢れているおかげで調べやすくなった、とはいえども、
本当に知りたい情報をピックアップするまで、手間も時間もかかってしまいます。

初めてお洒落なレストランに行く予定なんだけど、同伴者に格好悪い姿を見せたくない、、、
もう20代じゃないし、今更誰かに聞ける話でもないな、、、
外食をするだけなのにどうして悩み、緊張し続けないといけないのか、、、

他にも多くの悩みはあると思います。
このご時世故に、直接お話をお伺いしその場で解決できないのが本当に悔しいのですが、
外食に関して抱えている悩み・不安を一つでも多く解決していければと思います。

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フランス料理のみならず、西洋料理に共通するマナーとして、
覚えて頂きたいことは『5つ』です。

1. 基本的に音を立てずに食事をする

2. カトラリーが複数並んでいる場合は外側から使っていく

3. 洋食器は持たない

4. 料理は左側から食べる

5. 物を落としても自分で拾わない

これさえできていれば、どのお店に行ってもスマートに見えます。


1. 基本的に音を立てずに食事する


良い雰囲気の中で大きな音を立ててしまうのは、同席者のみならず、
周りにいる他のお客様方も不快に感じてしまいます。
食べる時はなるべく音を立てないようにしましょう。

頻繁に来るわけでもないのでレストランに行くと緊張して力んでしまいますよね。
必要以上に力を入れていると、皿とカトラリーが当たった時に音が出やすくなります。

カトラリーは余程のなまくらでない限り、小さな力でも切れるようになっています。

同席者との会話を楽しむためにも、料理の乗った美しいお皿を傷つけないためにも、食事の際はリラックスして食べましょう。


2. カトラリーが複数並んでいる場合は外側から使っていく


ナイフ、フォーク共に複数並んでいる場合、カトラリーは外側から取るのが基本です。

もし、どれを使えばいいのか分からない…という場合は、
レストランのスタッフに尋ねるのがベストです。

洋館のようなクラシックなレストランや、
結婚披露宴でカトラリーが整然と並んでいることが多いのですが、
物怖じせず食事の雰囲気を楽しみましょう。


3. 洋食器は持ち上げない


基本的にフランス料理では料理の皿は持ち上げません。
異例があるとすれば、取っ手の付いたカップ型のスープ皿でしょう。

取っ手を使うことを前提に作られたお皿なので、
しっかり持って冷めないうちに飲みましょう。


4. 料理は左から食べる


ナイフとフォークで食べる西洋料理は、
一口分ずつ左側から切り分けて食べます。

右利きでしたら左側から切る、左利きでしたら右側から切る。
これは食べやすいからという人が多いのです。

実際は、メインの肉料理を、
最初から一口サイズに切ってバラバラにしてしまうと、
きれいな料理が乗っていたお皿が汚く見えてしまいます。

最初から最後まで、美しく食べられるように心がけていきましょう。


5. 物を落としても自分で拾わない


カトラリーやナプキンなどを落とした場合、正式な場では自分で拾いません。
レストランスタッフが拾ってくれますので安心してください。

コース料理が始まる時、膝にかけるナフキンや、
食事中、お話をするときにカトラリーを置きますよね。
その時、テーブルの端ギリギリに置いてしまい落ちてしまった…。
ということはありませんか?

落としたら必ず自分で拾わないといけない、というレストランは少ないと思いますので、
スタッフに声をかけて新しいものに交換してもらいましょう。


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食事中のマナーの基本5つを紹介させて頂きましたが、

「常に美しく食事がしたい!」
「この人のカトラリーの持ち方って間違いじゃないの?」

など細かい事ばかりを考えてしまい、
せっかく一緒の時間を共有している大切な方々との、
会話やコミュニケーションができずに過ごしてしまうのは、正直もったいないです。

最初にも書かせて頂きましたが、『マナー』は社会的に望まれることです。
昔からの伝統・習慣から生まれたルールであり、規則というほど堅苦しく厳しいものではありません。

テーブルマナーは、
一緒の時間を過ごしている人との時間を楽しむための作法
だと思っています。

食事の場を通じて周りの人との楽しい時間を共有し、良いコミュニケーションをとることが最も大切だと思います。

これからもテーブルマナーに関してお話をしていきますが、
このテーブルマナーが全てではありません。

『基本のマナー』を抑えた上で、ともに食事をする相手や雰囲気を考慮し、
相手に合わせた作法を心がけていきましょう。


それではまた。

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