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英語力ゼロから現地校へ~ ロンドン駐在記 #1 「イギリス人とご近所さんになろう!」

◉はじめに


2018年6月~2022年の4月までの約4年間、夫の駐在に伴い家族四人でロンドンで暮らしました。
英語力ゼロで渡英した6歳(長女)、3歳(長男)だった子供たちは、小5、小2で帰国した年に、英検1級、2級をそれぞれ取得。現在は近所の公立小学校に通う6年生と3年生になりました。

帰国後、私たち(とりわけ子供たち)のイギリスでの生活に興味を持ってくれる人たちがたくさんいました。「向こうでの暮らしについて色々聞きたい!」「(子供たちは)どうやって英語が話せるようになったの?」「(子供たちは)今どのぐらい英語話せるの?」「どんな学校に通ってたの?」「ママも英語がぺらぺらなの?」
そう、興味関心の多くは子供たちの英語力について。
自分の子たちにも英語を習わせたい、そう思っているパパさんママさんがたくさんいることがわかりました。
それなのに、みんなが聞きたがっていることのほんのこれっぽっちもきちんと伝えきれない自分。そのことをもどかしく思いながらも、気づけば一年半が過ぎていました。

帰国後、子供たちは英語力をキープし続けるために「英語保持塾」にすぐに通い始めました。
何もしないで英語力をキープし続けることは難しい。
同じく、何もしないで4年間の日々の記憶をキープし続けることは難しい。
日本での毎日が忙しくなるにつれて、カラフルだった当時の記憶が、だんだんと色あせてゆく感覚がありました。。

「これはできるだけ早くどこかに書き残さないと!」 

英語のことだけでなく、子供たちが出会った仲間たちや、先生たち、ママ友パパ友、学校、習い事、諸々あったご近所づきあいから、色とりどりの教育観、子育て観、人生謳歌観を教わりました。こんなレアな体験を独り占めしないで自分のできる範囲で興味を持ってくださる人たちに気軽に共有していけたらいいなあ。今までつけてきた日記やインスタを振り返りながらだったら、出来るかも…!?
これがこのnoteを始めるに至った経緯です。


◉我が子を現地校へ入学させたわけ

2018年3月末、長年の夢だった海外駐在の辞令を受けました。しかも行き先がロンドン!!と決まり、最初に我が家で決めたこと。
それは、「子供たちを現地の学校に通わせる」ということでした。
日本人学校ではなく、現地校へ。

暮らすエリアも「日本人が少ない場所」を選びました。学校は家から近いところにしたかったので、結果的に「日本人の生徒が少ない現地校に通わせる」ことになりました。
娘はこの時小学校に入学前の6歳、息子も幼稚園の年少に入園前の3歳。英語を習わせていなかったので、二人の英語力はレベル0(日本語力もレベル10のうちの2,3ぐらい💦)でした。

それでも、幼い我が子の教育の場所にあえて「現地校」を選択したのは、
期間限定の学校生活になるのだから、言語や交友関係も含めてイギリスを存分に楽しんでほしい、
その結果として、何かしらのギフトを子たちが自分自身でつかみ取れたら、万々歳!!
と思ったから。

一方「日本人が多く住んでいる場所に住んだ場合」のメリットも考えました。
・日本食のスーパー、レストラン、日系の塾や学校、病院が近くにあり便利である。
・言葉が通じるので、精神的にとても安心である。
・子供たちが新しい環境に慣れていきやすい。
・駐在家族通しの楽しいおつきあいが、ご近所で(!)できる。

すべて子連れ家族で駐在するには必須の項目です。
特に最初の項目は絶対欠かせない。それだけは何とかクリアできる方法を考えた上で、
我が家は「イギリス人とご近所さんになろう!」と決めました。
イギリスで、日本人のご近所さんと日本語を話す生活でなく、イギリス人が多く暮らしている場所に居を置き、片言でもイギリス人のご近所さんと英語を話す生活、その国の文化をまるごと感じる暮らしを楽しもう、と。

ちなみに主人は帰国子女です。幼少期に彼も同じ体験をしてきました。
だからこそ、子供たちにも同じ経験をさせてあげたいと思っていたようです。
私は日本で生まれ育ち、昭和の英語教育の恩恵?をうけ、ジャパニーズイングリッシュの弱点、聞く、話す、がとても苦手です。英語へのコンプレックス、がとてもありました。だからこそ、子供たちには英語を自由に話せるようになってほしいと思っていました。
パチパチパチ、なんと、素晴らしい。点と点がつながりました。夫婦の意見の一致です♪

◉子供を現地校へ通わせるということは(親の覚悟)

子供を現地校へ通わせるということは、親もそれなりに覚悟が必要です。英語を日常的に使う毎日になるのです。毎日の学校への送迎(イギリスの小学校では毎日親の送り迎えが必須です)時に、先生やスタッフ、保護者とのコミュニケーションや、メールでのやりとりもあるので、最低限の英語力(話す、聞く、書くの3つ!!)が必要になってきます。子供の交友関係が活発になるにつれてママ友(パパ友)との交流の機会もどんどん増えていきます。

さて渡英前の私。
「まあ、挨拶会話ぐらいだったら、これまで習ってきた学生時代の基礎英語でなんとかなるかな。もれなく私の英語力もブラッシュアップされるかも♪ いざとなればパパがいるから大丈夫!」
不安な気持ちより、とてもポジティブな気持ちでいたのです。

さて、なんとかなったのか、ならなかったのか。
4年後の私がお答えします→ まあ、なんとか「なりました」。

英語力はとても大事です、実際にそのことでずっと苦労してきました。もっと話せていたら、もっと色んな人たちと深く交流ができていただろうな、もっと自分の考えをはっきりと伝えられたのにな、と歯がゆく思い落ち込む日々もしょっちゅうでした。でも、それでも、気づけばそんな私のまわりにも異国の人たちとの温かい人間関係が育まれていたのです。そのことに気づかされたのは帰国時でした。帰国を惜しんでくれる人たちがたくさんできていたのです。
「言葉にまさるもの」 それは、不自由なりに必死に新天地に溶け込もうとするなりふり構わず懸命な姿(笑)➕笑顔、という言葉を超えたコミュニケーション力だったのかもしれない。

そして、子供たちを現地校にいれるという選択、これも大正解だったと自信をもっていえます。

(ただし、日系の塾での受験算数の勉強はさせておけばよかったなと思ってます。我が家は帰国後から受験勉強をスタートさせたため、最初は問題の意味を理解するところから難しく、なかなかその理解が追い付かずとっても大変でした💦)

そんな我が家の子供たちと親との約4年にわたるイギリスでの成長の日々を、これから綴っていこうと思います。まずは、渡英してから学校に入学するまでのお話から。(#2に続く)



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