ふたつの家に福祉用具を借りる

ふたつの家に同じ人が福祉用具を借りる
想像しがたい状況ですがあります

今度施設から対処してくるMさん
詳細は省きますが大腿骨や手首の骨折・手術・リハビリ後の在宅生活再開です
夜は市内の娘さん宅で寝ます
日中は自分のおうちで過ごします

認知症があり夜間は一人で過ごす事ができません
しかし日中は娘さん宅より自分の家の方が穏やかに過ごすことができるのです

娘さんもお母さんをとても大事に想っています

食事の準備ができない
上手く洋服を着ることができない
トイレが上手にできない
すぐに忘れてしまう

色々な認知症状があります

日中は娘さん宅にいると落ち着きません
そのためデイサービスに行かない日の日中はヘルパーを使いながら住み慣れた自宅で過ごして頂くことを提案しました

住み慣れた家
いつも過ごしていたソファー
毎日使っていたキッチン

Mさんは自宅にいればソファーでくつろいだり冷蔵庫を開けてジュースを飲んだりする能力があります

自分で電子レンジは使えないけどできることがたくさんあります

自分の家では転倒防止のため突っ張り棒型の手すりをリビング寝室など3カ所に設置
もともとソファーでは置き型手すりを使用していたのでまた同じ物を使う予定です
娘さん宅ではベッドが特殊寝台(病院のようなベッド)ではないのでベッドサイドに置き型手すりを設置する予定です

介護保険では生活の場に福祉用具を借りることができます
Mさんにとって娘さん宅も自分の家も生活の場になります

日中一人で自宅で過ごすこと
もちろん転倒のリスクがあります

でもMさんもご家族もこのスタイルが一番Mさんに合っていると思うからトライしてみたいとお話してくれています

このコロナ禍ですが施設のリハビリ担当者も家屋調査に来てくれました
家屋調査はリハビリの専門職が本人と共に自宅での生活状況を想像しながら動線確認に来てくれることを言います
その時のアドバイスを元に手すりを設置し来週の退所に備えます

Mさんにとっていつも通りの生活が送れるような支援ができたら嬉しいと思います


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