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「熱狂の起こりは一体なんだろう?」(43日目)

■概要。

 「かつてのお笑いブームを例に、熱狂の正体を深ぼるお話。」

※当時の「西野亮廣エンタメ研究所」の記事を、感想(しるし)を追記して再掲載します。 

■本日の応援者。 

この記事は、「自分を抱きしめる勇気がポッ花咲くコミュニティbyキラキラ村のおざにぃ」さんの提供でお送り致します。 

おざにぃさん、応援ありがとうございます!

■以下、本文。(2020/02/09)

2月10日(月) ※2月12日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
今からインドに行かなきゃいけないのに、まだ何も準備をしていない中、サロン記事の執筆に挑んでみるキングコング西野です。

さて。

昨日はずいぶんとマッチョなマーケティング記事を書いちゃったので、今日は、ボンヤリとしておりますが『時代感』を整理し、皆様と共有したいと思います。。

 

エンタメ業(サービス業)に就いていると、数年に一度、『ブーム』と呼ばれるものに立ち会います。
僕自身、デビューして間もなく『NHK爆笑オンエアバトル』や『エンタの神様』が火付け役となった2000年代初頭の「お笑いブーム」を経験させていただきました。
僕の肌感として「ブーム」と呼べたのは、『はねるのトびら』がゴールデンタイムに昇格する少し前です。

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▼ 一度目のブーム
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まだ、世間的な認知は伴っていなかったのですが、カラオケイベントをすれば3万枚のチケットが即完。
土日になると劇場前には1000人規模の出待ちファンがスタンバイしていて、常に大パニック。
非常に危険な状態だったので、向かいの劇場までの、たった20メートルの移動の為に、移動車が用意されていました。

大阪ミナミでナンパしている男達からは快く思われていなくて『芸人狩り』もチョコチョコありました。
「やられちゃったよ~」と言いながら、顔面ポコボコの血だらけになりながら劇場入りする芸人がいたんです。
(♯なんて時代だよ)

FUJIWARAさんや、バッファロー吾郎さんや、陣内智則さんや、ケンドーコバヤシさんや、サバンナさんや、フットボールアワーさんや、ブラックマヨネーズさんや、次長課長さんや、野生爆弾さんや、チュートリアルさんや、ロザンさんや、レイザーラモンさんや、麒麟さんや、笑い飯さんや、天津さんや、千鳥さん……といった先輩方が、まだまだ(まったく)世間に見つかっていなくて、たった230席の小さな劇場に“すし詰め状態”になっていた頃です。
僕たちキングコングは末っ子でした。

僕なんかが言えたことではありませんが、しかしながら、当時のネタや、ステージ上の立ち振舞いを今 見返すと、おそらく全員恥ずかしくって立っていられないと思います。
皆、あまりにも若く、未熟でした。

『技術』でいえば、そりゃあもう比べ物にならないぐらい今の方が上ですが、「じゃあ、今、同じメンツで、あの時のような熱狂を生めるか?」というと、たぶん無理でしょう。

おそらくブームが起こる時に必要なのは、『技術』よりも『エモさ』で、『エモさ』を分解すると「伸び率、不安定さ、あぶなっかしさ」など、いろいろあると思いますが、一言でまとめると、「キュンとするか、否か」だと思います。

『エモさ』が引き金となり熱狂を生み、認知度以上の結果をもたらす現象を「ブーム」と呼ぶのだと思います。

プロセスエコノミーの一種でもあるのかな?無名の弱小クリエイターに活躍の余地があるのは大賛成。結局はまた、最後には本物しか生き残れないとしても。

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▼ 二度目のブーム
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「お笑いブーム」から随分と間が空いて、次に経験したブームは、若手起業家達が起こした「ビジネス書ブーム」です。

都内の本屋さんのビジネス書コーナーには、20代~30代の男子がたむろし、飛ぶように本が売れました。

実はまさに私もその世代。ドストライク!

友人の起業家が新刊を出す時は、問答無用で販売戦略会議に参加し(箕輪さんが頑張ってた!)、次から次へと仕掛け、20代~30代男子達の前には、毎月のように新ヒーローが登場し、あきらかに熱狂を生んでいました。

この「ビジネス書ブーム」でも見られたのは、『エモさ』で、ビジネス書と言いながら、SHOWROOMの前田さんや、OWNDAYSの田中さんが、『自身の物語(おいたち)』を本の中に書いていたのは、本質的だなぁと思います。
『ノウハウ』よりも、『物語』の方が必要だったんですよね。

お笑いブームが終わっても、お笑いが終わっていないように、「ブームの終わり」と、「文化の終わり」は、まったく別物です。

皆、あまり口にしないけど、ビジネス書ブームはきっともう終わっていて、今はビジネス書が、本来の居場所に戻ったような気がしています。

僕自身、手を伸ばしてしまうビジネス書は、それこそ今朝このサロンに投稿してくださったカイゼンプラットフォームの須藤さんの本(※マジで、おもしろい!)や、山口周さんの本だったりします。
そこに『エモさ』を求めていないので、これは「ブーム」の仕業ではないと思います。

最初は「不安定さ」が流れを産んで、結局は「傑作」が市場を取っちゃうのかな?

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▼ 次の『エモさ』はどこだ?
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こんなことを言うと怒られるかもしれないので、何卒黙っておいて欲しいのですが、僕は元ZOZOの前澤さんのファンなのですが、前澤さんの新企画(10人の起業家に10億円ずつ出資するやつ)を聞いたときに、まるでピンとこなかったんです。

世界の問題は概ね解決されていて、不足しているサービスは、あんまり無いし、それを開発したところで、GAFAのような巨人に買い取られて終わりじゃね?…というところまで、もう、皆気づいていて、数年後に巨人に売るためにこれから立ち上げるサービスに(※すでにあるサービスじゃなくてね)、もう誰も熱狂しないような気がしていたりします。

前々から言っていますが、どうにもこうにも「起業」に未来を見れる(熱狂できる)時代じゃないような気がしています。

結局は、「社会的意義」か「趣味/喜び」に関わる企業が選出されたらしい。

一昨日、近所で箕輪さんが呑んでいると聞いたので、途中合流して、このことを伝えると「戦国時代が終わって、江戸時代に入った感がありますよね」と返ってきて、天才でした。

天才。マジで。

今、あらためて思うのは、もう世界戦の『エンターテイメント』しか熱狂を生めないような気がしているので、前澤さんのところに行って、「『10人に10億ずつ』とかケチくせえこと言ってないで、西野に100億出してもらえますか?」とお願いしてやろうかしら、と思っています。
(※嘘です。エンタメに口を挟まれるのが嫌なので、自分で集めます)

今日はこれから、インドに飛びます。
次々回作の『夢幻鉄道』のロケハン(資料写真集め)です。
圧倒的なエンターテイメントで、世界をねじ伏せます。
もう、それぐらいしか皆が熱狂できるもの無くね?

やるぞ、おい!

現場からは以上でーす。

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■私のしるし。(当時のコメント) 

画像1

“無名の挑戦者の「自伝を先に作っておく」”。

えぇ。

そういう訳で、やってみました。

あと、当時のコメント欄で困っていた人がいたのでとりあえず解説したら…

なんか、良い感じになりました。

画像2

実は毎度コメント欄でお節介を焼くクセは、昔っから全く変わっていないのである。(こっちの方がウケが良かったでござる。)

■今振り返ってみて。 

熱狂。熱狂か…。

もし現代が江戸時代のままなら、「ええじゃ無いか」とか「カブいているもの」が熱狂を産むだろうか?

だが一方で、中田のあっちゃんは「大正時代の文豪」と「コロナの現代インフルエンサー」に大きな共通点を見出していたりもする。(不況と感染症が特に。)

思えば、歴史に疎いのが自分の弱点でもある。

コレは改めて、過去にこそ学ぶべきやもしれんね。

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