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「好きな事を仕事にする」の「好き」って何さ?

おはようございます。中崎雄心です。よろしくお願いします。

さて、今日は世間でいう「好き」の解像度が低過ぎると感じたので、コレを言語化チャレンジ。

※結論から言うと、「満足感」と「充足感」の違いのお話しです。

それでははじまり、はじまり。

■前提①。「仕事にする」以上は、即ち「商品を売る」という覚悟。

当たり前のことを当たり前のように言ってしまったが、つまりはお客様がそのサービスを「欲しい!」と思わなければ仕事にはならない。

例えば、YouTube。

こうして自己表現を行う事は確かに素晴らしいのだけれど、この場合一般YouTuberが売っているモノは「動画の再生回数」であり、販売先はあくまでも「広告主」様だ。

※視聴者様は一銭も支払わずに視聴可能なので、実は厳密にはお客様では無い。

あくまでもコンテンツ自体の面白さや動画クオリティを高める事で「より多くの人に興味を持たれる事」(集客力)が大正義。(動画の再生回数に応じて広告収入が決まるので。)

行き着く先はどうしても「広告主様が自社CMを載せたくなるような、YouTube動画を作ること」なので…

実は極端に「YouTuber側の好き」を押し出すと、企業様はCMを載せにくくなる。

“好き”を仕事にした結果…なんと反比例して、”好きな事を自粛する”事が仕事として求められるのだ。

どうやら「好き」を仕事にするのは、余程の企画力が無いと難しいようだ。

※勿論、こうしてキッチリ魅力的に仕上げているYouTuberさんもいらっしゃるのだが。


但し。

コレが「メンバーシップ」だと、大分話が変わってくる。

YouTubeなら、勿論スーパーチャットやthanksボタンでも良いのだけれど…

要は「お客様から直接課金してもらえるモデル」だと、「好き」を「好き」のままお仕事に出来る。

何も役立つ内容である必要はなくて、あくまでも「お客様が欲しがっているモノ」と「自身が好きなモノ」が噛み合っていれば大丈夫。

極端な話、キンコン西野さんのように「お友達と酒を飲みながら駄弁っているだけの動画」を週2回投稿で最低限の編集だけを済ませて垂れ流しても「商品」として成立する。

※というか、それだけで商品として成立させてしまえる西野さんが異常なのはホントにその通りなのだが。

勿論、YouTubeの運営側であるGoogleさんにそこそこ大きめの手数料を支払う必要はある。

あるにはあるが、しかしそれ以上に「培ってきた集客力」をダイレクトに商品購入に繋げられるのが非常に嬉しい所。

どうやら「好きを仕事にする」為には、「自分の商品を直接お客様に売る」という仕掛けが1番大切だ。

無課金の広告収入を当てにしていると、どんどん「好き」が削がれるのでココはマストで押さえよう。

■前提②。「好き」だけど「飽きるかも」は、商いには向かない。

単純な話、「〇〇には確かに一時ハマったけれど、実はもうとっくに飽きてしまった…」という事態に陥ればそこでもう「詰み」である。

何せ現代では、スマホさえあれば誰でもYouTubeなりで「己の好き」を表現出来る時代だ。

編集能力も企画力も、なまじYouTube上に魅力的な前例が残り続けるせいで「誰でも真似出来る」というジレンマが生じている。

なんと心技体の内、

  1. 心は、現在進行形で「好き」にどハマりしている奴が1番強い。

  2. 技は、YouTube上に山程お手本がある。

  3. 体は、余程得意な骨格をしていない限りは誰かが再現出来る。

という…

「フレッシュなビギナーが1番勝つ。」

なんていう残酷な結末がもう決まっている。

※正直、「リスペクト企画」や「非公式2次創作」「切り抜き動画」で便乗した方が勝ちやすいと思う。

なら、仕事にすべき「好き」は「一過性の好き」では流石に辛い。

「満足感」があるモノでは、いずれ「お腹いっぱい」が歩みを止めるのだ。

それでは一体、仕事にするべき「好き」とは一体なんなんだろう?

■前提③。一生変わらない「好き」は、「自分を救ってくれたモノ」。

実は追及すべき「好き」は、多分こっちの方だ。

満足感とは似て非なる、「充足感」の方。

「いつも何かが欠けている」
「なのに誰もこの苦しみを解ってはくれない」
「だけど〇〇だけは、私の苦しみを解消してくれる」

ココにドンピシャでハマるモノがあれば、それがきっと貴方の売るべき「好き」だ。

  • 両親の帰りが遅くて孤独だった子供にとっては、もしかしたら「TV」が「商い」に向くかもしれない。

  • 青春時代に情熱を持て余していた若者にとっては、もしかしたら「ギター」が救いとなったかもしれない。

  • 自身の容姿に悩みを抱えていた女性にとっては、もしかしたら「メイク」が自信をもたらしてくれたかもしれない。

  • 周囲の誰とも会話が成立しなかった異端者には、もしかしたら「占い」が自殺を踏みとどまらせてくれたかもしれない。

その救いは、なんだって良い。

あくまでも「過去に救ってくれた以上、それを嫌いになる事はかなり稀」なのが「好きを仕事にする」上で1番大切だ。

※よって、肝心の「販売方法」は別に多岐に渡って良い。

飽きない商品ジャンルではあっても、それを実際に売る方法はそれこそ人に依るので。

※持っている才能は編集技術かもしれないし、インタビュアーかも。
案外、キャスターさんや放送作家さんの才能なのかもしれないね。

■前提④。特有の”欠けているもの”こそがオリジナリティを生む。

なので、なるべく「周囲皆は持っていて当たり前だったのに、自分だけはどうしても手に入らなかったモノ」がピンポイントであると最高だ。

何せ「競合がいない」し、「今後も産まれない」ので。

例えば、義足。

長い人生、この先不幸にも事故や病で必要になる事はあるものの…

もしも、貴方が実際に義足を購入しようとした場合。

①普通に5体満足の敏腕営業マンのおススメ品を購入する。
②当の営業マンさん自身が、実際に装着している商品を購入する。

この両者の実力が同等だった場合、果たしてどちらの方から購入したくなるだろうか?

当然、②の1択だ。

何せ確実に「痛み」も「苦しみ」も共感してくれるので、これ以上の説得力はない。

そして当然ながら、①の人が②の人に追いつこうとしても不可能だ。

余程覚悟が決まっていない限りは、まさかまさか己の肉体を失う事までは致すまい。

コレは極端な例だが、要は「実際に欠けたまま生きてきた”歴史”」は、誰にも再現出来ないという事だ。

ましてや現代の問題解決はほぼほぼ終了している為、余程ニッチな「欠け」を育む事を社会は決して許容させない。

かつて多くの迫害を受けたLGBTsが現代ではごくごく自然な性質として受け入れられているように、「迫害」はもう後世は誰にも再現出来ないのである

■まとめ。

「好きを仕事にする」とは、即ち「販売主固有の”救われた歴史”を、商品としてお客様に直接販売する事」でしか成り立たない。

①お客様に売らないと「好き」が濁るし、
②「好き」が飽きると他者に追い抜かれるし、
③結局「救われたから」でないと売り続ける事は不可能だ。

そしてその「独自の商品」は、「ついぞ自身しか抱けなかった特有の”欠け”」こそがカギになる。

己の”欠け”を満たしてくれたモノを「商品」にすれば、そこには必ず真実の歴史が宿る。

売り続けられる商品は、きっとこっちから探った方が良いかもしれないね。

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