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「購める」という言い回し

日記文学に興味があり、西村賢太の『一私小説書きの日乗』をKindleで購入しBOOX Nova Airで読み始める。もっさりし過ぎるページ送りに不満は残るが、E-リンクだし小さなスマホ画面で読むよりは遥かに楽だと感じる。

西村の日記は東日本大震災直後から始まっており、当時の混乱した世相を垣間見ることができる。ただ、西村自身はセシウムに怯えることもなく水道水(宝焼酎も)をガブ飲みしていたようだ。

ひたすら原発の恐怖を煽っていた当時のジャーナリストや作家・アーティスト達とは違い己が道を行く腹の据わった西村の姿に安堵する。

尊敬する石原慎太郎との対談で笑顔がこぼれる西村賢太をドローイング


西村の日記を読んでいて気になった点を一つ。「買う」「購入する」を「購める」と書いているところ。恥ずかしながら読み方を知らず、Google自慢?のAIであるBardに尋ねたところ「もとめる」と読むらしい。「あがめる」と誤読して読み進めていた。

私とって買い物は贖罪なのだと思った。

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