流れ星


 眠れていなかった直線道の僕の家族たちは
眠っていればよかった

 現実のすべてを
おそれすぎた
僕の家族たちは

 騒々しく
問うことを続け

 指を撥ねられ
くたくたになった
おとうさんは
死にたくないよと
おかあさんを

 僕が生きればいいという
おねえちゃんは
ずっと
忘れていなさいねといった

 わからないよと
答えてみたは
いいけれど
黙って
生きれば
いいのかと

 眠ってるまま置き去りにされた直線道の僕は
あの海へゆく
流れ星
みつけたら
わらったふり
ふりをしながら
ただ
生きてゆく

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