Neural DSP Quad Cortexほんのりレビュー

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タイトルままの内容です。

本日レッスンに来た生徒が早速話題沸騰中(であろう)アイテムを持ってきてくれたので、レッスン後に1時間ほど触らせてもらいました。

Neural DSP Quad Cortex 

日本での代理店は株式会社キョーリツコーポレーションさんが担当されています。

自分の持ち物ではなく一時間程度触ったぐらいなのであまり詳細なレビューにはならないですが、自分へのメモも兼ねて文章化しておこうと思います。

まだまだ先輩方には及びませんがかれこれ何年、何年だ?プロ活動してきた人間の目線でのレビューになるので、その辺も含めて誰かの参考になればと。

ではどうぞ。

・1 タッチパネル

これは様々な人がきっと言うであろうことだし最大の目玉でしょうから触れるのもなあって感じですが、とにかくタッチパネル最高です。

今までコンパクト・マルチ問わずディスプレイはあれどエフェクターって基本的にはツマミを回して操作します。

それに関しては何の違和感も不満もなかったんですが、タッチパネルで操作して見るとまあなんとわかりやすいこと。

マルチで陥ってしまいがちな、「ここの値を動かすにはえっと、このつまみで〜」みたいな事がなくなる!その辺コンパクトはわかりやすくて良いです。

んで、分かりやすいのが何がいいかっていうと分かりやすい=操作が早い=音作り・変更が素早くなる=現場での対応がスムーズになる

です。レコーディングやライブだと事前に音作って行っても他の楽器との鳴りかたもあったりで全然そのまま使える事のが少ないんです。「ハイが多いな」とか「歪みもっとあってもいいな」とか色々調整する部分出てくるんですが、リハとかレコーディング(特にライブリハ)ではそこに時間割けないんですね。進行を止めちゃうことになるので。いや、俺結構止めてますね、本当申し訳ないと思っております。

別に音出てりゃええわーとかだったらいいんだけど、自分はどうしてもアンサンブルの混ざりでの調整はしたいんです。そんな時に操作性が良くてスピードが早いとすげー助かります。

やばいこのペースでいくと終わらん

・2 フットスイッチがツマミ

さっきツマミがどうこう言いましたがタッチパネルで操作できる部分がとうぜんツマミにもアサインされてます。なのでどっちも行けるよってことすね。(物により)これのツマミが無段階変速みたいなスイーっていくやつじゃなくて、カチカチっと動くタイプだったのが好感触。音色調整って0.1単位での調整だったりするのでスイーだとたまにいきすぎちゃう。その辺も操作性が良いポイント。

あとそのツマミがフットスイッチになっている(逆?)ので、省スペースに収まっている。これが別々だったらもうちょいサイズデカくなってたでしょう。

・3 サイズ

この中身の割に小さいです。横幅ティッシュ箱よりちょいでかいくらい?もうちょい?とにかく内容の割には小さい。あとめちゃ軽!ってほどでもないけど全然軽い。従ってベースとベースケースのポケットにこいつとシールド2本でどこでも行けちゃいます。飛行機はちょっと嫌だけど。


機能的な良さはこの辺かなあ、アダプターも所謂標準ぽい感じだったのも良さげ。それでは音周り見ていきましょう

・4 パライコ

パライコなんてまあコンパクトもあるし、他社製品でもある物なんだけど、これとタッチパネルの組み合わせでDAW上のEQみたいな感覚で使えるんすよね。普段DTMやる人にとっては使いやすそう。

・5 アンプモデリング

ベースアンプの数はぜんぜん少ない。記憶しているものを挙げると B-15N SVT  Marshall? メサブギー? ギャリエン ハイワット? ダークグラス

辺りだったような。モデリング精度としては実機持ってた・使ったことある感覚でいうと「あーそうそう、近いかも」といった感じ。そこまで追い込む時間がなかったのもあり。

こういうモデリング系で珍しいのはマーシャルのベースアンプっぽいのとハイワットベースっぽいのがあった事。

マーシャルの方は歪みが凄くいい感じだったので、基本サウンド歪ませたい場合はこれを使うといいかもしれない。

ハイワットベースは一時期もってたので、あーそうそうこんな感じだった。という印象。

ただアンプモデリングは全体的にハードもプラグインでのモデリングも、実機よりローが出ない印象があって、これもそうだった。ローとハイミッド辺りの固さかな?基本的にみんなナローというか、突いてもあんま反応なくて、このEQポイント、ギターのポイントじゃない?って思うことが多々ある。 

まあその辺はアンプ部ではなくそれこそパライコで調整してあげるのがいいかもしれない。

キャビを狙うマイクもあーそうそう、こーかも。って感じ。狙う位置を視覚的にタッチパネルで触れるのはやりやすい。

なんか、総じて操作性・利便性が高いってのが高評価ポイントかもしれない。

普段はそういうもんと思ってたもの達が変わった瞬間というか。タッチパネルでのスピード感とかDAW的なEQとか、逆にDTMから楽器はいった人たちにとっては何で?ってポイントだったのかもしれない。

ハード的な面でいうとインプットが2つあって中で何個かに分けて組めるっぽいので、例えばインプット1はエレキベースでそれ用の音作って、2ではウッドベース入れてそれはそっち用で音作って・・・みたいなことが出来るのかもしれない(できないかもしれない。出来たらかなり嬉しいミュージシャン多いのでは)

XLRアウトもあるのでDI要らず。キャビシミュ通った後の回線ってDI拘る必要があるのか、今自分の中で丁度ホットな話題だったのでアウトがあるなら用意しなくていいのは助かる。折角作った音DIで変わるじゃん!っていう。まあそこも含めて音作りしてもいいとは思うんだど。そこで付加される良質なDIの良さってもしかしたらキャビシミュで音作ってたらあんま活きないかもなあという。センドリターンも2つくらいあった気がするので、ルーティングに組み込めるのかな?

そして多分目玉部分のもう一つ

・6 キャプチャー機能

っていうのかは知らんけど、要は他社製品でもあるけど、実機のアンプを自分の環境で自分でモデリングしちゃいましょうということ。DIY的な。

これは今回時間なくて試せなかったすまん。ここが気になるよね、俺もだよ。これの精度いかんによっては普段レコーディングとかでやっているような環境をそのままライブでも使えるようになるてことなのでめちゃくちゃありがたい機能。普段レコーディングは自分の楽器(ベース・アンプ)からマイク、大体47で拾って、DIで音送って、それを何らかの、大体1073に通ってコンプ通ってそこから戻ってきた音を聴きながら録音するわけなんだけど、これがやっぱ理想の音の状況で。

この状況をライブでも出来たら、これに近い状況をっていつも試行錯誤してるんだけど、それが終わるかもしれない。あのサイズで。

あ、やっぱりサイズか。利便性だな。

コンプって書いてて思い出した、このペダルの中のコンプだとVCAタイプのものがベースに良さそうでした。あと、サンズベースドライバーのモデリングはかなり実機に近かった。

そうだ!あとこれも試せなかったんだけど、どうやらコンパクトエフェクターもキャプチャーできるっぽい?

この動画の7分〜辺りから

これが出来るのならば例えば1個のボードがツアーに出てしまっても同じもののコピーを手元に置いて置けるのでこっちの現場ではQuad Cortexで対応、なんかも出来るかもしれない。

良い点はこの辺かなー、あとはマイナス点というかあえて言及するなら何だけど

・結構音痩せする

全てバイパスした状態だと結構原音と違っちゃうイメージでした。でもこれは設定やらで弄れるのかな?まあでもこれ繋いでてバイパスするって状況がまずあんま無いと思うので問題ないかも。マルチエフェクターとしてスイッチにアサインして踏んだり踏まなかったりの使い方だとエフェクトの頭で補正してあげた方がいいかもしれない。

・音色のバリエーションが少ない

これはモデリングの所でも触れたけど、現状ベースで使えるアンプモデルやエフェクトが少ない。これはでも出始めたばっかなのでどんどん更新されていきそう。また、さっきあげたキャプチャーをネット上で探してきて買うなり配布されてるのを拾うなりすれば補えるかとおもう。

・耐久性が少し不安

まあまあ大きめのタッチパネル、言うなれば足元にスマホを組み込むようなものなので、割れたりしないだろうか、、なんか落としてぱりーんみたいな。スイッチの位置的に間違って踏んじゃうことはなさそうだけど、例えばギタリストならカポ落としちゃうとかは全然ありそう。サイズ的にはニンテンドースイッチぐらいの画面だから、それ用の保護フィルムでも貼れば少しは安心?

フットスイッチ兼ツマミも触った感じ頑丈そうだけど、ものというものは一箇所に機能を多く持たせるほどデリケートだったりするし、単純に触る回数も増えるし何より踏むものだから、トラブルの元になりそうな予感もする。そんで壊れた場合ハンダ付け自分でやってどうにかなるレベルには思えないから、故障→代理店へ→メーカー(フィンランド)へ、なんてなったらすぐには帰ってこない怖さがある。

1.2ツアー行って無事だったらあとはまあ経年劣化でしゃあないかなぐらいだけど。過去にケースに入れた状態でちょっとした高さから落としただけで壊れたエフェクターもあるので、耐久性はかなり気になる所です。勿論落とした俺が悪いんだけど。

・商品バリエーション 供給

フットスイッチが8つくらいあって、つまり8つ分エフェクトをアサイン出来るわけなんだけど(違う使い方もできます)ベーシスト的にはこんなに要らないよね。あれば使いたいけど、いいとこ歪み2個、空間系2個とか?曲や竿でプリアンプ切り替えるならバンク切り替えたほうが早そうだし。ということでLine6 で言うところのHX stompサイズのものがあったりすると最高です。お値段も恐らく代理店通して20くらい?だろうから、その半分、いや3分の2でも・・・!という気持ちです。あとはコロナの影響だったり何だったりで供給遅れてるみたいなので、普通に買える日はもう少し先になりそう。

この辺りでしょうか。マイナス面はあるにせよ、何とかなるとこばかりだし、耐久性に関しては運用してかないとわからんし、とにかくめちゃくちゃに操作性が良くてあのサイズでこの機能が収まっているってことがかなり革命だと思います。

電車で現場移動するタイプの人はもうガラガラで頑張って故障に怯えながらバリアフリーじゃない駅で涙することもなくなるぞ!

自分は車移動ですが機材が減るとセッティングが楽になるし搬入が楽になるぞ!あとトラブった時の理由はこれだけ繋いでるなら明確だ!コンパクト何個もあるとそんな時も困るのよね。

ただ心臓部をこれ一個でまとめててもしトラブったら詰みます。仕方ないもう踊るしかねえ。

一時間触っただけにしてはまあ結構レビュー出来たんじゃない?あとは実際手に入れるか、キョーリツさんからの連絡があって試せる機会があったりすれば追記しようと思います。何卒、何卒。

それでは長々と読んで頂きありがとうございました。

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