Ampeg RB-108

画像1

AmpegとSOUND HOUSE企画にてAmpeg RB-108についてレビューさせて頂きました。

https://www.soundhouse.co.jp/news/detail?NewsNo=16965

そこそこ長めの動画で作って頂いたのですが、個人的に良い部分言い漏らしてる気がしているのでこちらにも書き残しておこうと思います。動画と合わせてお楽しみ頂けたら!


まず今回1番気になったのはRB(Rocket Bass)シリーズという事で、以前自分でも所有してたB-100Rとどう違うのか?ってところ。

結果、印象としてはかなり近しい。だけどさらに進化した?というイメージになりました。各項目見ていきましょう。

・サウンド

サイズ感に見合った音量・音質ではなく、ボリュームを上げれば結構しっかり出る。8インチだけど体感上12インチ1発くらいの音圧は出るかな。生ドラムと合わせる場合はメモリ8ぐらいは必要そうだけど、普通にジャズ〜ポップスぐらいの音量感なら不足ないのでは。そこは実際に試せてないので憶測ですが。

EQはトレブル、ミッド、ベース

弾いた感じ全てフラットでしっかり使える音が出た印象。個人的にはピック弾きも想定してベースで少しローを足したいぐらい。思ったよりしっかり低音が持ち上がります。60〜80ぐらい?

ミッドはどちらかというとカットする方が好みの帯域。だけど後述のSGTスイッチオンでミドルを上げて使うのもいいかも。

トレブルは必要な分はもう出てる感じがしたのでカットしてモータウン系の曲に合いそう。

地味に嬉しいのがツマミが皆センタークリック(フラット位置で硬さに抵抗がある)があるので正しいセンターが分かりやすい。これが付いてる事でフラットな位置を正しくセット出来るし、Ampeg的にもまずはフラット基準で上げ下げしてねって提案なのかも。

最初回路がクラスDなのでどうなんだろ?って思ったけど、pfシリーズ然り、Ampegの場合クラスDでもしっかりとアンペグのファット感あります。しかし代わりにトランジスタ的なゴツっとしたエッジ感は薄れるので、色々触らせてもらった感じだと8インチより硬質さやクリアさを狙って口径を上げたRB-110や、更に重心を低くした115をチョイスするのもヨシ。
ちなみにここは仕方ないけどオール真空管のものとはまた挙動は変わります。が、上述したようにスピーカーのインチでもかなり印象が変わるのでそういった使い分けもいいかなと。108のレビューからズレちゃうけどなんなら全部持っていたい。

・SGT( Super Grit TechnologyTM)

コントロール部 シンプルだが必要十分な機能が備わっている

所謂歪みボタン。108にはオンオフしか付いてないんだけど、オンにすると絶妙な歪み量で、「そうね歪ませるならこのぐらいの歪みだよね」っていう適切なゲインを足してくれる。

このまま歪みベースとしてガンガンやるも良し、インプットを-15に挿し替えてクランチとしてうっすらピッキングニュアンスで歪ませるのも良し。ただし当然音量も下がるので、バンドで合わせる音量には少し物足りなくなるかも。録音とかで上手く使えそう。実際自分もV4Bを使う場合ゲインツマミを上げたいけどマスターもそれなりで、でも音量は上げたくないって時には-15に挿します。アクティブベースでもペダルがあるならそこで下げればいいしね。

・外観

表面 インテリアにも馴染むデザイン

ブラック・ダイアモンド・トーレックスといい、シルバーのグリルといい、見た目が素晴らしくカッコイイ。この見た目だけで、Ampegが往年の名機B-15n.sだったり最初に言及したRシリーズの系譜をちゃんと継承してるんだぞってとこを提示してきて良い。実際のサウンドもそのシリーズの血脈といった感じで、個人的にAmpegって3シリーズの音があると思ってて(SVT、Pro、B-15)、これは間違いなくB-15のテイストを感じます。100RもB-15系。

簡単に3つにわけちゃったけど、じゃあおなじようなコンボタイプにもなるPFシリーズはどうなの?ってなると思うけど、あれはまさかのこの3つに当てはまらずProとB-15の両方の匂いを持ったアンプだと感じています。とても守備範囲の広いアンプなのであれもいつかレビュー出来たらいいな!

・PHONE,AUX端子

これが個人的本機のかなりの売りポイント。RB各機種にも付いてますが108はサイズ感的にも自宅での練習を想定して作られていて、ヘッドフォン挿してアンプの音で練習できる。(その際にはスピーカーから音は出ない)しかもそれが結構マイクを通して聴く音と差がない!!全くないと言ったら嘘になるけど、しっかりアンプの音してて、弾きやすかった。何故弾きやすく感じるのかってのは多分音の前後感で、例えばオーディオインターフェイス直でベースの音聴くと結構前に張り付いてくるというか、リアルでハイレンジなんだけど、音に奥行き?を感じなくて弾きづらい。それがこのアンプからだと、実際のアンプから出ている時の音の距離感?エアー感?を感じるのか比較的違和感なく弾ける。信号的にはアンプのプリアンプからスピーカーをスルーしてヘッドフォンに出てるはずなんだけど、もうちょいなんかあるんじゃないのかっていう不思議な感じ。これにAUXで練習したい曲なり流して一緒に弾けばかなり実践を想定して練習出来るんじゃないかな。EQの具合も曲にあてて試せるしね。

・重量

数字的には約10.5キロ。まあまあなはずなんだけどひどく持ち易い。重さを余り感じない。これぐらいのアンプに対してこのぐらいでしょー?っていう先入観もあるのだろうけど、それにしたって軽かった。でもAmpegのキャビって実はみんなそうで、重量自体はそれなりにあってもどのシリーズも運ぶ事をちゃんと考えてあって持ち運び安くなってる。そりゃ810を階段で下ろすにゃ4人ぐらいいるけど、後ろに車輪が付いてるので傾けて押せば平面だと案外運び易い。

背面 シンプルなデザインながら電源コードを挿す位置等が低めで考えられて設計されている

普段自分のアンプを持たないベーシストってどんなアンプでも自分の好きな音が出せるようにペダル類を色々組むと思うんだけど、どうしても使う機種や状態で音が変わるってのが常だし悩みどころなんだけど。このアンプなら軽いから、逆にペダルは最低限でカートに括り付けて電車移動、なんて事も無理じゃないのかなっていう実用的な重さでした。

様々な現場に行くセッションミュージシャンも大概いつも1人で機材を運んでいるので、軽ければ軽い分だけ嬉しい。


と、これだけ魅力の詰まったRB-108。初めて買う一つ目のアンプとしても、自宅での練習用としても、勿論使い方にもよりますがステージでの運用やレコーディングにもとてもオススメ出来るアンプだなと感じました。

https://ampeg.jp/rocket-bass/rb-108.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?