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無垢食堂のフェアトレード

「霧島を存分に味わおう」というコンセプトのもと、レストランと物産館を運営している日当山無垢食堂。

旬の食材をふんだんに使ったレストランと、採れたてのお野菜が並ぶ物産館。そんなイメージが強いかもしれません。

でも実は、物産館の一角に、外国からきたチョコレートやココア、紅茶、コーヒー、ドライフルーツなども置いているんです。

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「地産地消」や「身土不二」をうたっているのにどうして?と思ったあなたへ。今日は「フェアトレード」について書きたいと思います。
 

フェアトレードとは

「フェアトレード」ということばをデジタル大辞泉でひくと、以下のように書いてあります。

”公正貿易。途上国の生産者に公正な賃金や労働条件を保証した価格で商品を購入することで、途上国の自立や環境保全を支援する国際協力の新しい形態。”  (デジタル大辞泉)

公正な賃金や労働条件を保証した価格で商品を購入すること

そんなの当たり前のことじゃないの?と思いませんか。

でも、わざわざ「フェアトレード」と新しい名前がついたということは、今までの貿易が「公正」、つまり「フェア」ではなかったということなのかもしれません。

スーパーに普通にあるけれど、日本で生産するのが難しい食材。チョコレートのカカオとかコーヒー豆、バナナやオレンジ、アボカドなどの果物。

地元で採れたお野菜より安く売られていることもあります。私たち日本人が、安価で手軽に商品を手に入れるために、遠く国の誰かが苦しんでいるとしたらどうでしょう

私たち女子の大好きなアボカドの裏側

例えば、アボカド。
「森のバター」呼ばれるほど栄養価が高く、オシャレでヘルシーなため日本の食卓にも頻繁に登るようになりました。

アボカドの栽培には大量の水が必要です。その上、栄養たっぷりのアボカドは、その栽培の過程で土壌の養分を吸い尽くしてしまいます。一度アボカドを栽培すると、新たに作物を育てるのは困難になってしまうほど土地は痩せ細るのだそうです。

アボカドのとある生産国の人たちは、自分たちの生活用水や食料を作ることを犠牲にして、私たち先進国と呼ばれる国の人々が食べるアボカドを栽培してきました。その国を大干ばつが襲い、地域の人々は深刻な水不足に悩んでいます。そこに世界的な感染拡大が追い打ちをかけていますが、それでも希少な水は手洗いなどのコロナ対策よりも先に、輸出用のアボカド栽培に使われているのだそうです。

何を買うか。 買い物は投票です!

日常のお買い物は、社会に大きなインパクトを与える投票行為です。

外国産のオレンジと霧島産のみかんがあったとき、あなたがどちらを手に取るか
値段や好みだけでなく「どこで誰がどんなふうにつくっているのか」少しだけ考えてみる習慣を持つだけで世界は少し明るくなるかもしれません。

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フェアトレードは輸入品だけ?

「フェアトレード」と聞くと、外国からくるものと思いがちですが、私は、無垢食堂の物産館にお野菜を持ってきてくれる就労継続支援B型 心和の郷さんや 色とりどりのパッケージがかわいいkiitosチョコレートを製造している特定非営利活動法人Lankaさんの商品だって「フェアトレード」だと思っています。
障害をもった方の「公正な賃金と労働条件を保証した価格で商品を購入する」こと。

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日々のお買い物でフェアトレード゙の商品を選ぶことで、作る人の生活を支え、安全な労働環境を整え、地球に負荷の少ないものづくりを応援することができます。

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世界をよりよい方向に変えるには。

最後に。
ある研究によると、「3.5%」の人が本気で立ち上がれば「社会が変わる」そうです。

令和3年5月1日現在の霧島市の人口は125,240人。(http://www.city-kirishima.jp/)このうち3.5%は、4,383人です。
令和3年5月29日現在の日当山無垢食堂のインスタグラムのフォロワーは7,184人!

いつも私たちの投稿を見てくださっているあなたが、日々の選択を変えるだけで、あるいは家族や友達と少し話をするだけで社会は大きく変わるかもしれません。なんだかできそうな気がしてきませんか?

参考:斎藤幸平『人新世の資本論』集英社e新書(2020)


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