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poem あしらい

何もないことが
どこかとても
あたたかい

あんなに
欲しがっていたものは
何だったのか

飾らない
飾る必要なんてない

もし飾るなら

野辺に咲く
素朴な花を
ここへ
一輪

それぐらいの
あしらいが

今の私に
ちょうど良い

ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。