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old song 巡り唄

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

山の端に日が昇る
海の果てに日が沈む

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

月は満ちて欠けてゆく
欠けた月は満ちてゆく

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

川は流れ海へ行く
風は吹いて地を駆ける

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

花は咲いて散ってゆく
散った花は種落とす

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ

闇は光
光は闇

闇は光
光は闇

見えるは
見えぬ

見えぬは
見える

巡れ 巡れ
ひとつ ふたつ


もうすぐ立春。光はもうはっきりと変わった。それを告げるように風が吹いて来る。種は闇の中で芽吹きを待つ。

ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。