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【神になるための入門講座08】神は、害悪をもたらす者である!


 前回は

「神の正義と、人間の正義はズレている」

ということをお話しましたが、もっともっとハッキリ言ってしまえば、

「神の正義と人間の正義は真逆である」すなわち

「神は悪である」

というショッキングな事実があります。


 神が設定した「正義=正しいこと」は、常に人間の利害と相反しますから、私たちが「神」と崇めているものは、実は「悪魔」のような諸行を繰り返している、という理解の仕方でもOKです。


 たとえば、男女平等はなかなか実現しませんが、その理由は「神が男性と女性の設計を異なるものにしている」からです。

 よくムコガワは例として使うのですが、人間も魚のように、

「メスはそこらへんで卵をびちゃびちゃ産卵して、オスもそこらへんで精子をぬちゃぬちゃ放出して、こどもたちは勝手にそのうち孵化して町の中へ歩き出す」

のであれば、男女は平等に生殖に参加できますよね。

 生殖どころか、子育てについても完全にイーブンです。女性のほうに負荷がかかるとか、男性が楽しているとか、そういうことは起きません。

 どちらも放出するだけで澄むからです。


 つまり、今世界や社会で起きている人間の世界の諸問題は、

「そもそも神が設計した設定の中に、その原因がある」

ことがほとんどであって、人間同士の差異やら差別やら、あるいは傷つけあうようなしくみは、

「すべては神のシナリオどおり」

という風に考えても、あながち間違っていないのです。


 神がもう少し、「もともとの設計を平等にしたり、配慮していれば」人間世界はこんな問題だらけにはなっていません。

 だから、神は「悪」である、と考えることも可能です。


 この「神はむしろ、悪である」という考え方は、意外と古い時代から発見されていて、聖書の設定でも

「神は善なのだけれど、悪魔が悪であって、今は宇宙を悪魔が支配しているから悪がはびこっているのである。近い将来に、神は悪魔を滅ぼすので、その後は善なる宇宙がやってくる」

と考えています。

「善なるほんとうの世界、あるいは神」

がどこかにあるのだ、という発想は、その他の宗教などにもいろいろ見え隠れしているので、興味がある方はいろいろググってみてください。

(イデア論、グノーシス主義などが関係ある言葉です)


 害悪をもたらすものとしての「神」は日本でも同じです。日本神話(古事記や日本書紀)の舞台では、神々はそれほど悪い存在ではなかったのですが、平安時代くらいにあると、災害が神と結びつきます。

 代表的なものが「天神さん=菅原道真」でしょう。

 菅原道真は平安時代の貴族・官僚でしたが、政争に巻き込まれて太宰府に左遷されて、失意のうちに死去します。その恨みが天神=雷などになって都に災害をもたらし、「災害神」となって祟りを起こしたと理解されました。

 天満宮はそんな道真の霊を慰めるために祭ったものです。


 たたりを起こす神には「崇徳上皇」「平将門」などもありますね。

 崇徳院は怨霊となって世を乱し、神としては四国全体を守護するという説もあります。

 平将門は今でも、「将門塚」を工事などで動かそうとすると祟ると言われていますし、神田明神でも祭られています。


 しかし、彼らはただ単に極悪人が人々に恐れられている、というわけではありません。社会を乱すような悪人が「神」になるわけではないのです。そのあたりについては、また別に丁寧に説明しますが、みなさんが今ここで、レンタカーでつぎつぎに通行人を轢き殺したり、大量殺人をおかしたからといって、「神」になれるわけではないのです。


 ただまあ、ついでですからお話するとすれば、一人だけ大量殺人をして神格化されている人物がいます。某ム真理教という教団の教祖だった、某原某晃という男は、信者にのみ神格化されて崇拝されているようです。

 しかし、僕たち私たちは、「神になりたい!」と願っていますが、「死刑になって、そののちコアなファンに崇拝されたい」と思っているわけではないでしょう。

 崇拝されたい、という部分はOKですが、死刑にはなりたくない!のが本音だと思います。ですから、事件を起こして神格化される、という技法はどうも使えないのではないか?と思われます。



 さて、話を戻しますが、「神は悪である、害悪をもたらす」ということは聖書を読んでいてもカウントできるそうです。

https://gigazine.net/news/20070405_god_satan_kill/

には、聖書の記述の中で、神が殺した人数と悪魔が殺した人数を比較していますが、

■ 神 2000万人から3000万人を殺害

■ 悪魔 10人

だそうです。


 というわけで、「神になる」ということは、「悪魔のような存在になる」ということと同義だと判明してきました。

 それでも僕たち私たちは「神になりたい!」と最終回まで突き進むのです。

 脱落せずに、ついてきてくださいね!


(つづく)

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